世界の中心で吉熊が叫ぶ

体長15センチの「吉熊くん」と同居する独身OLの日常生活

曼珠沙華

2010年09月26日 | Weblog
今年も曼珠沙華に誘われて日高にある巾着田に行ってきた。東京から電車で1時間ちょっとのその場所は毎年朱色に染まる。
薄日が射す森の奥、一面に朱色を宿すその光景を知ったのは2年前。母ヨーコたんに誘われて行ったのが切っ掛けだ。

曼珠沙華を持って帰宅すると火事になる、曼珠沙華の根は毒がある、曼珠沙華は縁起が良くない…という認識が強くあり、あまり好きな花ではなかった。しかし巾着田のあの様子を見てからは、曼珠沙華が放つ妖艶さにすっかり魅了されてしまった。

高麗駅から巾着田まで歩く。
なんとも長閑な風景。里の秋って感じ。




200円の入場料を払い、森の中へ吸い込まれていく。

ひゃあ…!
この光景を見るといつも声をあげてしまう。



中には木の上に生えている御転婆な曼珠沙華も。


今日の一枚。




白い曼珠沙華はけっこう珍しいらしい。
紅一点の逆バージョン。




吉熊、曼珠沙華の冠だね。
似合っているよ。


日が射す場所とそうでない部分の色の具合が微妙に違う。
色々な朱色がどこまでも続く。


まさに燃ゆる秋。











あいあい橋の袂にも群生していた。




隣の秋桜花畑。
昨年よりも背丈がやや低め。
愛らしい。


アマクリナムの花も誇らしげに咲き乱れていた。
夢のようなこのピンク、好き。


雨女であるがゆえ、家を出るときは晴れていたのに到着したら曇り、しまいには雨が降ってきてしまった。…まあ、いつものこと。天気には恵まれなかったが、朱色の群生は今年もまた秋が来たことを私に教えてくれた。

新しい季節の到来は、いつも花の開花によって知ることに、今日気付いた。

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エキサイティングな秋の夜

2010年09月26日 | Weblog
昼間までまったりし、夕方から新宿へ。
妹・芋子と秋祭と称した飲み会を開催。
場所はいつもと変わらず西口のワインバー。じっくり語り合うときはここを選んでしまう。夜景も綺麗。

芋子と会うのは久々だ。夏休みに行ったニューヨークのお土産を渡した。アズーロのカードケース。喜んでくれてよかった。

芋子からはこんな素敵なお土産をもらった。
つま恋フェスのときに買ってくれたらしい。
ミスチル狂の彼女は、毎年、つま恋で開催されるap bank fesを楽しみにしている。
一年に一度だけ、この日にだけ彼女はブログを更新するんである。
「他の362日はどうでもいい」という彼女の並々ならぬ情熱を感じる。

そんなつま恋旅行で買ってくれたお土産はクマちゃんの小物入れ。
旅行のとき、薬やアクセサリーを入れるのに重宝しそう。芋子は自分用にブタを購入したらしい。
クマとかブタとか。
我々姉妹って一体…。



そして二人で夜景を見ながら2010年夏を振り返る。



私はニューヨークと小惑星探査機はやぶさ。
妹は福岡旅行とap bank fes。
其々の夏を語った。
芋子ったら
「はやぶさ?何それ、うまいの?」
とか言う。
あれほど口を酸っぱくして「HAYABUSA -BACK TO THE EARTH-」を観ろと言っているのに。
そして芋子は私のはやぶさ君ストラップを見て失笑していた。



吉熊も一緒。
「またその汚いクマを連れてきたの?」
と、芋子。
毒舌である。




チーズホンデュは私と芋子の好物だ。
ワインによく合う。




ベリンジャーのボトルはすぐに空になり、ジントニックとスクリュードライバーをがぶ飲み。
次第に話す内容も酒気を帯びて軽快に、そしてディープになっていく。
馴染みになった店長も話に来てくれ、とても楽しかった。

芋子はデザイナーをしている。
私が使用している商品やよく行く飲食店の販促物のデザインをしている。
会う度に垢抜けていく彼女。
普通のOLをしている私の周囲にはいない人種だ。
同じ親から生まれてもここまで違う人生を歩むとは…。
休日の夜、素敵なワイン色の夜を過ごせた。



芋子と別れ、新宿駅を歩く。
0時を過ぎているというのに凄い人ごみだ。

殿方に話しかけられた。
世の中には物好きもいるなあと思ったら、なんとAVの勧誘だった。
彼は、私のどの箇所を見て「性的魅力で売れる」と思ったのだろうか。
アダルト業界には興味がない。
私は彼がこの業界に入った背景に深く興味を抱いた。
「出身はどちら?」
「この業界に入って何年ですか?」
「志望動機は?」
まるで女刑事のように彼に質問してみた。
終電が迫っているので歩きながらである。
柳葉敏郎似の彼は相好を崩して答えてくれた。
岡山県出身でこの業界に入って15年、志望動機は「この業界は廃れないからだ」という彼についての情報を得た。
そしてこともあろうか、彼の出身地・倉敷について熱く語っていた。
2年前、私はあの地を一人で彷徨った。
柳の葉がそよそよとうねり、白い壁が続く美しい町だった。
AVの勧誘をしていて倉敷について熱く語るだなんて彼も初めてのことだったのだろう。
物凄く戸惑っていた。が、なんか嬉しそうだった。
「じゃ!」
と、彼と別れ、私は最終電車に乗り込んだ。
酔っ払っていても、私はけっこう頑固なので個人情報を渡さない。
これは女が独りで東京で生きていく術である。
手元には彼の名刺だけが残留した。
終電の電車の蛍光灯の光の下で、それはてらてらと光っていた。

ワインを飲みながら夏を振り返り、そして終電間際の新宿でAVに勧誘された。
エキサイティングな秋の夜だった。
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