集合時間前40分に試験会場のホテルに到着。
最後の確認をしたかったので1Fのレストランでコーヒーを飲みながらテキストを見直す。
脳内シュミレーションしまくる。
15分前にトイレに寄り、鏡に向かって最終確認(化粧・お辞儀の角度)。
受付に受験票を渡す。
この受験票、自己PRや特技を記入する欄がある。
私は普段の仕事の内容(会長の身の回りの補佐など)を書いた。また検定に合格したら、それを仕事に生かしたいと前向きなことも書いた。
控室には30人ほどの人が集まっていた。
男性も一人いた。
待ちながら、再び脳内シュミレーション。入室から退出までを思い描く。
吉熊をこっそり握りしめる。吉熊…助けて…。心臓が口から飛び出そうだYO!
受験番号・名前を呼ばれて暗記するコーナーへ。
報告する内容・応対の状況を5分間で暗記。
メモにポイントを書いて、脳内シュミレーション。
面接会場に案内される。
薄暗いホテルの通路を歩く。
なんだか急にウキウキしてきた。
来るなら来い!と腹を決めた。
係の女性にドアを開けていただくと、部屋から明りが漏れ、薄暗い廊下に広がった。
いざ開始。
「失礼いたします」
面接官は左から女性二人、男性一人。
お辞儀をして前傾姿勢。
試験官の目を見ながら受験番号と名前を元気いっぱい言い放つ。
礼。さっと頭を下げてゆっくり上げる。顔を上げたときは真顔にならない。
壇蜜の奥ゆかしい微笑みと華原朋美の上がった口角を意識した。
促されるまま席に座り、男性を上司に見立てて報告してくださいと係の女性に言われる。
礼。
前傾姿勢。
「土木作業業界における女性進出につきましてご報告申し上げたいことがございますが、ただ今お時間よろしいでしょうか」
上司役の試験官が、吉熊上司に思えたのでリラックスしてできた。数字を言う際は指を添える余裕っぷり。
華原朋美が「I'm proud」をテレビで歌うとき
「ひとつふたつ消えてく家の明かり数えていた」
の部分で、マイクを握っていない方の指で「ひとつ」「ふたつ」を表現する。
あんな感じだ。
毎朝、私は業界の記事を拾い、彼に報告をしている。
また、普段、社長に何かを報告する時の方がよっぽど緊張するよなあ、なんて思った。
仕事では社長に怒られるし突っ込まれるし。試験官は怒らないし突っ込まない。
秘書検定1級の面接は2人一組で行う。
もう一人の子は若い子で、彼女も一生懸命に報告していた。
続いて応対。
・現在10時。
・上司は外出中で2時の戻り。
・不意の客がやってきた…という内容。
昨日学んだことを発揮。
・せっかく来てくださったのに申し訳ないと詫びる。
・4時間も待てない→上司が戻り次第こちらから改めてご連絡をするが、本日ご都合はいかがでしょうか?
と判断。
もう一人の応対も終わり、試験終了。
面接官からコメントをいただく。
「場馴れしていますね。よく勉強してきましたね」
と言われた。
ただお辞儀をする際、顎が上がってしまうと注意をされた。
「こうですか?」
と横を向いてお辞儀をしたら試験官は三人とも笑った。
「そうですねえ。もう少し前を見て…そうそう」
などとアドバイスされた。なんとも和やかなムードである。
挨拶をして、終了。
ふぅ。
こんなに緊張したのは、最初の株主総会の時と運転免許の試験の時以来だ。
もう一人の子とエレベーターに乗りながら「緊張しましたよねぇ!!」とか言い合って1Fに降りた。
ホテルの隣の熊野神社で合格祈願。
クマクマ。
吉熊、見守ってくれてありがとう。
疲れた身を蝉時雨が貫く。
家を出る前に母ヨーコたんからメールを貰った。
「やればできる子なんだから」
とのこと。
35歳にして、やればできる子。
なんだか面白くて、笑ってしまう。
でも試験前は「そうだ。やればできる子なんだ」と素直に思えてきて、自信が持てた。ありがとう。
受かっていると良いなあ。
取りあえず、これで今週末から心から台湾旅行を楽しめる。
夏をエンジョイしようっと!!