世界の中心で吉熊が叫ぶ

体長15センチの「吉熊くん」と同居する独身OLの日常生活

上場廃止?

2005年04月14日 01時14分35秒 | Weblog
カネボウは、2003年3月期までの4年間の連結決算で、
利益水増しによる粉飾が行われ、粉飾総額は約2156億円にのぼっていたとする内部調査結果を発表した。
内部調査によると、架空売り上げの計上や経費の過少計上、さらに、経営が悪化していた関連会社を連結決算の対象から外すなどの方法で、損失を隠していた。
その結果、黒字とされた03年3月期までの4年間の税引き後利益はすべて大幅赤字だった。

早速、東京証券取引所のホームページで確認してみたら、再生機構が関与する企業の場合、3期連続で債務超過になれば上場廃止になるらしい。
カネボウについては、この基準に抵触する疑いがあることから今後、上場廃止に追い込まれる可能性があるとのこと。
本日のカネボウの引値はS安(▲200円)の1,291円。
一部のファイナンスマニアには美味しい銘柄。
明日から本格的に熱いマネーゲームが勃発するだろう。


この前、西武鉄道が上場廃止になったばかりなのに。
やはり悪いことをすると、罰が当たるのですね。


いたづら

2005年04月12日 22時45分39秒 | Weblog
花の色は うつりにけりな いたづらに
わが身世にふる ながめせしまに

小野小町の歌。
百人一首の中でもポピュラーな一首であろう。
歌意は
「春の長雨が降っていた間に、櫻の色はむなしく色あせてしまった。
私の容姿もすっかり衰えてしまった。もの思いをしていた間に」

色あせる櫻に寄せる人生の衰えの哀感が伝わる。
今日、雨に濡れて彩を失い始めた櫻を見ていたら、自然とこの一首が思い出された。
っていうか、櫻の晩期を見ながらこの歌を思い出すっていう人
…日本中にたくさんいるんだろうな。





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下町 銭湯論

2005年04月12日 01時51分10秒 | Weblog
たまにはいいかな。

重い腰を上げ、タオルやシャンプー、メイク落し等を用意する。
急に思い立ち、近場の銭湯に行くことにした。

自宅から徒歩50秒の場所に「玉の湯」という銭湯がある。
近代的な「河童天国」とは違い、昔ながらの下町銭湯である。

販売を仕事にしていた頃は、自分で売上目標を作り、
達成したら玉の湯に行く…という自分へのご褒美を設けていた。
現在、仕事に於いて数字のような目に見える目標はない。
当時に比べるとすっかり足が遠のいてしまったが、
今日のように気まぐれで行くことがある。

靴箱に靴を入れ、下駄札を抜く。
番頭さんに料金(東京都は400円)を払い脱衣場へ。
これだけで「ああ、下町の銭湯なんだわ」って感じる。
当然、壁に描かれた色彩豊かな富士山も拝める。
気持ちは、「てやんでぇ~!バロー!チクショー!」である。

今日は、私の他にお客さんは殆どいなかった。
足繁く通っていた頃、顔なじみのオバチャンたちとよく会話した。
「これ、良いのよぉぉ~」と、
オバチャンお薦めの化粧水(手作り)を
風呂上りにお裾分けしてもらったこともあったっけ。

個々の存在が、セルのような膜で隔離されている東京の人間関係。
でも裸になっちゃえば、そんな膜は意外に脆いものである。

無防備さが互いへの警戒心を与えるのではなく、
無防備であるが故、身軽になって自然体になれるのではないだろうか。


帰り道。
長湯して熱った頬に、霧雨を感じながら
そんな事を思った。

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29ヶ月、ありがとう

2005年04月11日 01時07分08秒 | Weblog
早めに起きて、衣替えをした。

以前に読んだ小説にこういうくだりがあった。
左遷された意中の殿方を想い、泣きながら「死にたい」と呟く主人公。
その母親は、主人公の箪笥の奥にある洋服を引っ掻きだしてこう言う。「女は死にたくなったら一年中の服を整理するの。この水着、もう一回着ようかなぁ、夏までは生きてみようかな…ってね。女なんて服一枚で死ぬの嫌になっちゃうもんなの。」(内館牧子「…ひとりでいいの」より)

半年に一度、衣替えをする度にこの部分を思い出す。
「そんなもんかな…?」と思う気持ちと、
「女性の心って、そんな単純な構造なんかね」との猜疑の念を持ちながら。


今日はお天気が良かったので、「ザ・ノンフェクション」を観ながら、お洗濯とお布団干し、そして苦手なお掃除も頑張った。今夜は衛生的な部屋で、フッカフカのお布団に寝られると思うと、非常に心弾む。


先日、わたからBODY SHOPの全身パウダーを誕生日祝いにいただいた。そのパフを買いに赤羽LALAガーデンに行く。
「あっそうだ。携帯の機種変更したいんだよね~♪」と急に思い出し、auショップに入店。
パンフレットをもらって帰ろうとしたその瞬間…!!

店員の殿方に声を掛けられた。
なにやら商品説明らしい。

しかし・・・、
パケ代とか、WINとか、SDカードとかって
…よく分からない私。
あんまり興味がないので頭をかすりもせずスルーしていく。
私が携帯に望むことはただ一つ。

ボディが淡いピンクであること。

見た目が可愛くないのなら、携帯なんて持ちたくないって思う。
思い切って、そのことを自白した。
彼は嫌な顔もせず、関西弁で丁寧に商品の説明してくれた。
3月に出たばかりのピンク色の機種があるらしい。
ポイントもかなり貯まっていたので、安く機種変更できるとのこと。

彼の熱心な雰囲気と、その機種(WIN31K)が大変愛らしかったので、
早速変更することにした。

前回、機種変更したのは29ヶ月前らしい…。
たしか、その辺りに大失恋したんだっけ。
衣替えしても、凹んだまんまだったわ、私。
その後、主任試験に受かって大喜びの時も、仕事で泣いた時も、この携帯は私を見守ってくれていたんだよね。
沢山の嬉しいメールを受け取ってくれた29ヶ月間、ありがとう。お疲れ様。ファンデーションで汚れた画面をそっと撫でる。

データー移しをしながら、彼が言う。
「お花見、行かれはったんですね」。
どうやら、待ち受けにしていた吉熊と櫻の画像を見たらしい。
大阪から出てきたばかりの彼に、櫻の名所を教えてあげた。


春は、沢山の出会いを齎してくれる。
いや、積極的に人と接しようとする私のアンテナが過敏になるのかもしれない。

明るい日差し。
爽やかな風。
花の香り…。
意図的にそれらの不思議な魔法にかかるのも、悪くない。
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墨東綺譚 ~偉人との春~

2005年04月10日 02時03分39秒 | Weblog
もうすぐ荷風忌。
4月30日は、私が敬愛する永井荷風の亡くなった日。

永井荷風。
写真では、神経質、そして超然としたような顔つきが印象的。
帽子とネクタイの正装、日傘と鞄を手に飄々と歩く姿…。
偏屈で他人を信じず、老いさらばえて独り、血を吐いてひっそり死んだという。
玉の井の遊女とのふれあいを書いた「墨東綺譚」をはじめとする作品に、毅然とした生き様が滲み出ている。

樋口一葉の「にごりえ」を読み終え、最近、浅草がマイブーム。
あの辺の日常を描いた永井荷風に急に会いたくなり、
今日は吉熊と永井荷風が眠る雑司が谷霊園へ。

王子から都電に揺られる。
そういえば、華原朋美の「Hate tell a lie」のプロモーションビデオは、都電の車内と荒川界隈の櫻の咲く公園で撮影されていたなぁ、満開の櫻の下で歌う彼女は美しかった…などとぼんやり反芻していたら雑司が谷到着。

散り始めた櫻の木の下にある霊園管理事務所に行き、「霊園マップ」をゲット。
この霊園は、東條英機や夏目漱石、竹下夢二、島村抱月などの有名人も眠る私的萌えスポット。夏目漱石の威厳あるお墓を後にし、次に東條英機のお墓の前に立つ。その後ろにサンシャインが聳え立つのが見える。巣鴨ポイズンの跡地に建つサンシャインを背後に、東條英機はどんな思いで眠っているんだろうと、来るたびに思う。
荷風のお墓は、周囲を垣根で覆い、他の墓地と一線を隔している。ひっそりとした小振りの墓地、楚々とした空気がそこに流れている。お花を供え、手を合わせる。貴方の高貴な孤高の精神に肖りたいって思いつつ。

地下鉄を乗り継ぎ、私の知る荷風スポットのもう一つ、浅草の「アリゾナ」へ。6年ぶりに訪れる。ここは、永井荷風がほぼ毎日通ったというカフェ。重厚な板の床、煉瓦の暖炉、入店するや目に飛び込んでくる荷風の大きな写真…それらが春の夕闇に潜んで、不思議な暗さの中に佇んでいる。
荷風ファンにはたまらない空間である。彼はここのビーフシチューをこよなく愛した。そのことは「断腸亭日乗」に記載されている。早速、彼と同じ物をいただく。6年前と変わらぬ味。

浅草寺でお参りし、隅田川の船上お花見クルーズへ。暗い川の両側、雪洞に照らされた櫻並木が白く浮かび上がる。幽玄、艶、妖しい…そんな言葉が脳裏でひらひら舞い踊る。夜景も負けないぐらい綺麗である。
船上に芸者さんも乗り込んでおり、お酌や舞を踊るサービスをしていた。吉熊がどうしてもっていうから、芸者さんとの2ショット☆してあげた。吉熊、照れてた。…この子も一応殿方なんだっけ。
芸者さんも周囲の人もかなり笑っていた。ちょっぴり恥ずかしかったナ。

若い殿方との遭遇

2005年04月08日 23時58分14秒 | Weblog
会社帰り。
SEIYUに寄りツマミとビールを買い、赤羽公園へ。
そう、お花見。
櫻の季節は、その美しさにずっと触れていたくてうずうず。
毎年暇さえあれば、足繁く花見に行く。
キリンさん滑り台の麓に腰を下ろそうとした時、
若い殿方に声を掛けられた。
3分の間に、
「自分が大阪出身で向こうのベンチに腰掛けている奴と10日前に友達になった。二人っきりでは淋しいので、一緒に飲みませんか?」
というような趣旨のことを告げられた。
内心「うぜぇよ。頼むから一人で飲ませてくれよ」と思い、
丁重に断ったが、彼らが「河童天国」ヘビーユーザーということが発覚し、急に親近感が沸き…結局、三人でお花見をすることになった。
声を掛けてきたのはマスダ君。もう一人は新潟出身のナゴヤ君。
若い殿方との会話は深みに欠き、節操や礼儀など皆無で意味がないものだと思っていたが、二人との会話は凄く楽しかったし、元気をもらった。
お酒がなくなるとSEIYUで買い足し、気づけば12時。
櫻色の淡い時間はあっという間。
たまには、こうして見ず知らずの人とお酒を飲むのも良い。
また来年、この場所で一緒に飲みたいな♪
…その前に、河童天国で遭遇するかな・・・。

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駅+キュート

2005年04月07日 23時53分31秒 | Weblog
駅+キュート→「エキュート」

頑張っているよね、JR。
河童天国もJRが運営しているらしいし。

ということで…
先月、大宮駅構内にできた「エキュート大宮」に行く。
JRの大々的な宣伝を見て、前から気になっていた。
定時に上がり、早速大宮へ。
京浜東北線のホームに降り、階段を上がると…
そこはショッピングセンター!
改札内の一般的な印象を上手く覆してくれる。
本屋さんや雑貨屋さん、カフェやお食事処、お花屋さんまである。
一番充実していたのはスウィーツを扱ったお店。
女子が好みそうな「ゼリー&苺が奏でる春爛漫スウィーツ♪」みたいな感じの。
全店舗の約半分を、このような店で占めている。
甘いものにそそられたが、混んでいたので却下。
全体的に電車を乗り換える際の時間潰しらしき客で賑わっていた。

続いて改札を出て、改装したルミネへ。
学生時代、大宮駅は乗り換えで利用していて、
ルミネにもちょくちょく寄り道していた。
当時はゴチャゴチャした売場っていう印象があったが、
今回の改装でかなり洗練された。

宝飾品売場は4℃やフォリフォリ等が1箇所に集約され、
新宿伊勢丹1階宝飾品売場のようないわゆる「編集型売場」になっていた。
これのメリットって何なのだろう?
他店の商品比較が容易にできることかな。
でも、販売員の立場からすると、
自分がさっき接客したお客様が、すぐ隣のブランドでお買上げになるのを
如実に観察できるっていうのも酷な話だよな…。

東京ラブストーリー

2005年04月07日 00時43分04秒 | Weblog
なんで東京にきたんだろ?

帰りの電車、車窓を流れるネオンを見ながら
そう思った。
小学校時代の夢は、結婚式場のオルガン奏者。
従姉妹の結婚式で優雅にオルガンを演奏していた女性に憧れて…。

中学校時代からの夢はOL。
中学1年生の三学期に観たドラマがきっかけ。
「カンチ!」で有名な「東京ラブストーリー」である。

このドラマに出会わなければ、今の私はいない。

あまりにも有名なこのドラマ。ストーリーは以下の通り。
愛媛から上京し、中途採用で「ハートスポーツ」に採用された永尾完治が、
同社に勤務する帰国子女&自由奔放な赤名リカと出会う。
リカの強引なアタックが印象的
(夜の児童公園で「24時間好きって言ってて!!」とのた打ち回る、
出勤する周囲の社員の目を気にせず
「愛しているよ!カンチ!」と朝っぱらから宣言する…など)。
完治の同郷の友達であるサトミ(カンチの片想いの相手)や三上君も
ストーリーを複雑にしてくれる。
当時、サトミの有り得ないほどのブリッコが、次の日クラスで物議を醸されたっけ。

しかし、…楽しそうだった。
恋愛、
会社帰りの飲み(しかも何故かいつもカウンターバー)、
深夜に喧嘩別れしても終電がある便利なライフライン。

どんなにリカがポロポロ涙を流しても、
どんなにカンチがリカに振り回されて疲れているっぽくても、
…彼らの暮らしっぷりは、非常に楽しそうだった。

改めて観ると、メイクやファッションなどに恥ずかしいぐらいの古さを感じる。
しかし、当時の私にとっては「東京で一人暮らしをしたら、あんな毎日が待っているに違いない!!」と「アメリカンドリーム」を思わせるほど、この番組は魅惑的だった。リカみたいになりたいっていう願望が、心の中で潜在していた。

東京への憧れが、成熟さを増したのは大学時代だったろうか。
埼玉の大学まで通学していたのだが、買い物は都内ですることが多くなった。
「東京って便利かも」という気持ち、私が赤名リカの年齢(23歳)に近づき潜在していた赤名リカへの憧憬が日増しに強くなっていった。リカになれる最後のチャンスだと思った。就職先は柔軟性が高く、内定の際あっさり一人暮らしを認めてくれた。両親も何も言わなかった。

宇都宮が嫌いになったわけではない。
家族が嫌いになったわけではない。

夢に誘われて、流れ着いた先がこの場所。
巡り合えた、人と場所。
大切にしたいって思う。

吉熊というカンチもいることだし。
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春はあけぼの

2005年04月05日 23時03分45秒 | Weblog
風邪引いた。
今年始まって3度目。
私の体、どうなっちゃったんだろう…。
鼻水と咳が酷く、花粉症を疑ったが微熱があるのでセーフ!!かな。
今日はだいぶ楽になったのだが。

昨日は帰宅後、バタンQ。
…目覚めたら朝6時。
化粧したまま寝てしまったので、肌がカサカサ。
先日購入した資生堂「オードレシピ(薬用しろはだ水)」使用。
枯れた大地が水を吸収するかの如く、
肌がものすごい勢いで、化粧水を吸い取る。

朝風呂から出て、生まれたての太陽を仰ぐと本当に気持ち良い。
自分の体も生まれたまま(素っ裸)なので、余計に(笑)

毎日のリズムをたまに崩してみると面白い。
特に一日の始まりの朝に、いつもと違ったことをすると
その日一日、緊張感が保てる気がする。

化粧水タイムを長くしてみる。
朝、少しだけ早起きして、喫茶店でモーニング。
キヨスクで日経新聞を購入し、電車内で読む。
…色々。

東京もソメイヨシノが咲き始めた。
明日の朝は少し遠回りして、赤羽公園の櫻を見てから出勤しようかな。
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ハイカラ

2005年04月03日 23時54分25秒 | Weblog
昼過ぎ、竹橋にある「国立近代美術館」へ。
ゴッホの絵画展を見に行く。
ゴーギャンとの熱い友情、晩年の精神状態の不安定が筆のタッチに表れていた。
他にはセザンヌの絵画なども展示されていた。

それにしても、凄い人混みだった。
入場制限されていて、館内に入るのに30分待たされた。

ここの美術館のティールームはテラスを開放していて、
皇居の木々やお堀を見ながらお茶を楽しめるのだが、
混んでいたので今日は断念。
隣の毎日新聞社のレストラン街でお茶をした。

神保町の古本屋さんで樋口一葉の「にごりえ」をゲット。
現代語訳が無くて心配だったが、何とか意味が理解できる。
明治というと「けっこう昔じゃん」って思うけれど
ウチの祖母も明治生まれ。
「イケてる」ことを「ハイカラ」と文語表現する彼女だが、
一応通訳無しで会話できるし、明治ってつい最近の時代なのかもしれない。


夕方になり、風邪がひどくなる予感がした。
早めにお風呂に入る。

今宵は早めの就寝。
おやすみなさいまし。


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夜桜

2005年04月03日 02時55分19秒 | Weblog
昼下がりに起床。
風邪を引いたらしく、喉が痛い。
シャワーを浴び、出かける支度をしていたら
…夜の7時。

吉熊と夜桜を観に出かけることにした。
毎年お花見には、駒込にある六義園に行く。
しかし、六義園の夜桜を見に行くのは初めて。
六義園は自宅から近いこともあり、たまに散歩に行く。
ここは柳沢吉保が元禄15年に築園した由緒正しい「回遊式築山泉水」の大名庭園。
大きな池とそれを囲む園路を歩きながら、自然散策を楽しめる。
春夏秋冬、いつ行っても季節ごとの植物が迎えてくれる。


今日は、いつも閉まっている駒込駅寄りの北門が開いていた。
入園料を払い、中へ。
暗い道(千里場)の両脇を行灯の様な明かりが燈っており、
雰囲気は「怪奇特集 あなたの知らない世界」。
しばらく歩くと、ライトアップされた枝垂桜のお出まし!!

流れ落ちる瀧の如く、冴え冴えとした薄紅。
夜の闇に溶けながらも、己の存在を一心不乱に主張している櫻を見ていたら
胸がいっぱいになり、涙が出そうだった。
青空の中の櫻は溌剌としているが、夜桜は幻想的で艶かしい。
近くに寄って櫻を見たり、遠くから眺めてみたり
春を存分に楽しんだ。

池の方に出て、甘酒と三福だんごを食べた。
点々と燈るライトに映し出される水面や松の枝は
いつも見る六義園の雰囲気とは異なり、神秘的だった。
柳沢吉保やその家族も、こんな風にここの景色を愛でたのだろうか。

櫻の季節は、私を「日本の美」へ惹きつける。






自分色

2005年04月01日 23時30分22秒 | Weblog
駅で、スーツ姿の若者が多く目に付いた。
そのぎこちなさから、新入社員だとなんとなく分かる。
多くの会社が新入社員を受け入れる4月1日。
私も5年前、こんな風に見られていたんだなぁ。

毎日が毎日の続きで、毎日それが続いている。

ふと、自分を見失ってしまう。

そもそも会社って「自分」を箪笥の中に仕舞う義務を負うところなのかもしれない。
職種にも因るが、高い労働力さえあればきっと社員個人の「自分色」など必要とされていないんだろう。
生活の安定と引き換えに、自分を仕舞う。
そのことに何の疑いを持たない今の私。
寧ろ、生活の安定が崩壊してしまうことの方が怖い。

そんなの私だけなのかな?
みんなそうなのかな…?