ウニ思考

2006年03月07日 | 介護日記 -
昨夜は、ほとんど寝られず・・・
その疲れが残って、頭の中が「うに」状態である。
とろりん~として、黄色く変色して、ぼぉ~~~っとしている。
こめかみの辺りがずっと重くて、身体がだるい。
それでも、パソコンに向かえば“お仕事”ができてしまうので、困ったものだ。
深煎りの珈琲と、甘めのお菓子(チョコレート)があれば、“できてしまう”。
つい集中して、お代わり珈琲を求めて階下に降りたら、父がトイレに座っていた。
「あぁ~、一人で座れたんだ」
「さすが、昨日の足の注射がきいているな」
そう思った私は、安心して、そのまま階上へ・・・。

    ――「でも、安心しちゃいけないんだよ、どんなときにも!」――

しばらく集中して仕事に向かったあと、
音がしないので、階下に降りていったら、
父がトイレ前で倒れていた。
動けなくなってしまったようだ。
 (当然、トイレにも壮絶な後が・・・)

頭は打っていなかったが、私はその光景がショックで・・・
胸が締め付けられてしまった。
かなり長い間、倒れていたようなんだけれど、声を出さなかったんだよね。
だから、私も気がつかなかった。
昨夜は“ヘルプ声の嵐”で、私もほとんど寝ていなかったから・・・気を遣ったのか、
それとも自分自身に余力が残っていなかったのか・・・。

     ――「助けを呼べば、いいじゃないかぁ!」――

        せつないよね。

        助けを呼ぶ認知能力もなくなったのだろうか。


いつものように、どっぶりと落ち込み、何度も涙を流す父を、真顔で見ていられなかった。
私も、疲れているから、つい泣き虫になりそうになる。
勇気付けながら、私も落ち込んでいく感覚を味わって、つい「感情制御ボタン」を押した。


一昨日のことだ。
整形外科に出かける直前に、また衣服を汚してしまい、着替えを取りに走りながら、
膝小僧をイスの角にぶつけてしまった。
それは、飛びあがってしまうくらいのスゴイ痛みだった。
「ぎゃー」と声が出たけれど・・・
もだえ苦しむ私に気がつかず、ただ無表情で、私を待つ「父」を横目に・・・
私は「しゃんとしなきゃ!私がキチンとしないと誰が世話するんだよ~」と(  )。
なんだか、無常な父の姿が、とても切なくて仕方がなかった。

あんなに嫌いだった「父」のことが、今こうして特別な存在に見えてしまっていることが、
不思議でもあり、当然のことでもあり・・・。
人間の「ココロ」は、傍若無人だ。

「人を受容するということ」は、かなりの時間と、かなりの経緯が必要なのだと感じる。
そして、何よりも「かなりの自己受容が必要なんだ」と、しみじみと思う。

今、感じていることをキャッチしようとしても、“無理~”!
「うに」だから。
ぐちゃぐちゃだから。
とろとろで、黄色いから・・・。

「無理だぁ」…と白旗!

今日は、頭も感情も、すべて「お休み」。



この記事についてブログを書く
« 何から何まで | トップ | 「春」 »
最新の画像もっと見る