《頂上から一瞬だけ広がった西側の展望~中央奥は支湧別岳か?》
北大雪の武利岳の北東隣の山である。類のないほどの岩山となると、かなり手強そうなイメージを抱いてしまう。事実最初にこの山名を目にしたときは、強烈なインパクトを受けたものだ。
しかし、無類の語源は、武利川の源流部に位置することから、武利(むりい)と同じで、武利の岩山ということのようだ。
また、この山の三角点の設置者は、新田次郎原作の映画にもなった『剱岳・点の記』の主人公・柴柴崎芳太郎測量官である。
そのような話題性のある山だが、実は、毎年晩秋に行なっている2009年の薮山の会がこの山だった。都合が悪くて参加できなかった。そのときの記録を読むと沢詰めのルートだが、難しいところもなく、単独でも登れそうな感じだったので、機会があればと狙っていた山である。
濃霧の朝で上空の様子が分からない。山の天気予報では期待できそうもない。しかし、明日は車の修理で山には登れないので、ダメモトでも新ピーク狙いでトライすることにした。
武利川支流十四の沢が直登沢である。その沢沿いのホロカ林道へ入ったら1kmほどのところに倒木があり、それ以上車では無理。そこから情報通りにスパイク長靴でスタート。林道終点まで800mの歩きで済んだ。
940二股から入渓して川の中を歩くが、本当に穏やかな沢だ。
滝らしい滝はわずか一つ。急な沢だから小さな段々の流れは多いが、確かにスパ長でも支障なく登れた。
1300mを越えると水流がなくなりその先に沢地形だけが続く。目指す方向は濃いガスだけ。
やがて、沢も笹で覆われるが、足下には鹿道が続いている。
大変だったのは、沢型がはっきりしなくなり、鹿道もなくなる1400mより上の薮漕ぎだった。上の方は灌木のほかにハイマツまで現れる。
苦闘3時間で、稜線に乗ったらすぐ右側がハイマツの中に細長い裸地の広がる頂上だった。ただし、残念ながら濃いガスの中。柴崎測量官が設置した三等三角点が迎えてくれた。
それでも時折上空から夏の太陽が照り付けて露と汗でびしょ濡れの体には嬉しい。15分ほどしたら、一瞬だけ西側の展望が広がった(トップ画像)。さらに15分粘ったが、それっきり。
諦めて下山開始。沢の中では転倒による怪我に気を付けて慎重に下る。1000mの手前で左岸に続く林道跡を見つける。鹿道がしっかりと続いているのでそれを辿る。沢を遥か眼下に見る高さなので、果たしてホロカ林道へ繋がるのか心配になるほどだった。
林道終点に下りて、残りの林道歩き。下山は1時間45分だった。登った山の姿も分からず、展望にも恵まれなかったが、久しぶりの単独での沢登りでの新ピークゲットに大満足だった。
国道に出て、留辺蘂の滝の湯センター夢風船へ。ここは65歳以上は250円なので、何度か利用している。
石北峠を越えて、明日の車の修理のディーラーに近い当麻の道の駅まで走った。
北大雪の武利岳の北東隣の山である。類のないほどの岩山となると、かなり手強そうなイメージを抱いてしまう。事実最初にこの山名を目にしたときは、強烈なインパクトを受けたものだ。
しかし、無類の語源は、武利川の源流部に位置することから、武利(むりい)と同じで、武利の岩山ということのようだ。
また、この山の三角点の設置者は、新田次郎原作の映画にもなった『剱岳・点の記』の主人公・柴柴崎芳太郎測量官である。
そのような話題性のある山だが、実は、毎年晩秋に行なっている2009年の薮山の会がこの山だった。都合が悪くて参加できなかった。そのときの記録を読むと沢詰めのルートだが、難しいところもなく、単独でも登れそうな感じだったので、機会があればと狙っていた山である。
濃霧の朝で上空の様子が分からない。山の天気予報では期待できそうもない。しかし、明日は車の修理で山には登れないので、ダメモトでも新ピーク狙いでトライすることにした。
武利川支流十四の沢が直登沢である。その沢沿いのホロカ林道へ入ったら1kmほどのところに倒木があり、それ以上車では無理。そこから情報通りにスパイク長靴でスタート。林道終点まで800mの歩きで済んだ。
940二股から入渓して川の中を歩くが、本当に穏やかな沢だ。
滝らしい滝はわずか一つ。急な沢だから小さな段々の流れは多いが、確かにスパ長でも支障なく登れた。
1300mを越えると水流がなくなりその先に沢地形だけが続く。目指す方向は濃いガスだけ。
やがて、沢も笹で覆われるが、足下には鹿道が続いている。
大変だったのは、沢型がはっきりしなくなり、鹿道もなくなる1400mより上の薮漕ぎだった。上の方は灌木のほかにハイマツまで現れる。
苦闘3時間で、稜線に乗ったらすぐ右側がハイマツの中に細長い裸地の広がる頂上だった。ただし、残念ながら濃いガスの中。柴崎測量官が設置した三等三角点が迎えてくれた。
それでも時折上空から夏の太陽が照り付けて露と汗でびしょ濡れの体には嬉しい。15分ほどしたら、一瞬だけ西側の展望が広がった(トップ画像)。さらに15分粘ったが、それっきり。
諦めて下山開始。沢の中では転倒による怪我に気を付けて慎重に下る。1000mの手前で左岸に続く林道跡を見つける。鹿道がしっかりと続いているのでそれを辿る。沢を遥か眼下に見る高さなので、果たしてホロカ林道へ繋がるのか心配になるほどだった。
林道終点に下りて、残りの林道歩き。下山は1時間45分だった。登った山の姿も分からず、展望にも恵まれなかったが、久しぶりの単独での沢登りでの新ピークゲットに大満足だった。
国道に出て、留辺蘂の滝の湯センター夢風船へ。ここは65歳以上は250円なので、何度か利用している。
石北峠を越えて、明日の車の修理のディーラーに近い当麻の道の駅まで走った。