学生劇団6本を観る。どうやらほとんどの作・演出担当が先の「小劇場版」を観て「同じようにならないように」という気持ちが働いたらしい。そこにかなり勘違いがあると思う。A組三本はまったく「日本の問題」ではなく「私の問題」でしかない。「問題」=「深刻さ」という思い込みもあるようにみえる。〈四次元ボックス〉がダンスで頑張っていた。B組は出入国管理についての〈劇団けったマシーン〉が「問題」を明らかにできてはいた。皆、私が学生の頃に比べると「まとめ方」にこだわっていて荒削りではない。学生たちだと思えば細かいことを言っても仕方がない面もあるが、いずれも2011年という現在の作品という感じがまったくしないのが不思議でならない。小劇場版に続いて松枝プロデューサーの仕掛けに乗ってみたわけだ。皆さんとお話したが、学生たちは大人びているのか子供っぽいのかがよくわからない。考えてみると皆、息子とそう年齢が変わらないのだ。……森田芳光監督亡くなる。残念。彼の映画は八十年代は必ず封切りのさい観に行った。やはり『家族ゲーム』がベストだろう。『の・ようなもの』は妙な映画だった。『ときめきに死す』『それから』もどこか何かが足りないような気がしたがそれが狙いかもと思わせたのが印象深い。『バカヤロー!』シリーズなどで若手監督を育てた実績もある。彼の脚本映画『ウホッホ探検隊』に私は河原で踊る舞踏ダンサーで背景(?)に出ている。当時助監督だった篠原哲雄君に呼ばれたのだ。四半世紀前の暑い夏だった。……中津留章仁さん紀伊國屋演劇賞受賞。めでたい。去年は岸田戯曲賞の選考会で『奇行遊戯』を推しまくったがダメだったけれど、今年はもう彼の勢いは止められないだろう。
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