Blog of SAKATE

“燐光群”主宰・坂手洋二が150字ブログを始めました。

ハイスクール劇王と、白河の地元ヒーロー「ダルライザー」

2017-03-27 | Weblog
佃典彦ら劇作家協会東海支部が始めた「劇王」が、開始後十年以上にして、なんと高校生版も登場。
圧倒的な浸透力だ。

名乗りを上げたのは、福島。
昨年オープンした白河文化交流館コミネス大ホールに会場を移し、、福島県内外の高校生たち九組が集い、もう第三回目になるという「ハイスクール劇王」が開催された。今年は宮城県からも参加。
審査員は私と山田勝仁氏と十文字律子氏、そして観客票もある。
高校生が書いて、高校生が演出して、高校生が演じる。
演劇部からの参加がほとんどだと思うが、顧問が関われない仕組みになっているとかで、子供たちは元気、なはずだ。

写真は閉会式、結果発表の前の講評中。
獲得を賭けて競いあうのは、「劇王」と記された、地元の名産物・ダルマの巨大版(写真一番左)である。

司会は白河地区の地元ヒーロー「ダルライザー」と、ユニットラビッツの佐藤茂紀。
『くじらの墓標』本番中だが、茂に呼ばれたので赴く。山田さんに驚かれるくらいそうとうやさしく真面目に講評をした。役立てるなら嬉しい。

ダルライザーは、ダルマがライズするからダルライザーである。結構ポカをしてくれたりして、愛らしい。もう七、八年やっているらしい。震災直後には皆が彼に励まされたと聞く。映画化されるという。
ユニットラビッツの女優も地元郡山の「商店街戦隊」のピンクスーツ着用の一員らしい。緩くていいなあ。

国際演劇協会が「高校生劇評コンテスト」も始めているが、高校生と演劇の関わりも、今後新たにいろいろと試されてくるであろう。
他地区でもぜひ「ハイスクール劇王」を試みてほしい。
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『くじらの墓標 2017』ポーランド語版

2017-03-27 | Weblog
『くじらの墓標 2017』吉祥寺シアター公演は、今月いっぱい。お見逃しなく。
3/31(金)までの、あと5ステージ。3/28(火)は休演日。3/29(水)19:30の回と、3/30(木)14:00 の回は、完売。

つまり、今からご覧いただくためには、

3/27(月) 19:30開演
3/30(木) 19:00開演
3/31(金) 14:00開演

の3ステージのどれかをご予約してもらうしかないのである。

   ※     ※     ※

写真は、ポーランド語訳『くじらの墓標』が載ったポーランドの「Dialog」誌。もう15年前だ。

柄本明さんを迎えて『ブレスレス ゴミ袋を呼吸する夜の物語』を再演し、国内(シアタートラム、可児、滋賀、福岡)に続いてヨーロッパツアー(ベルリン、ライプチヒ、クラクフ、ワルシャワ)をしたとき、ポーランドの出版社が既に『くじらの墓標』を読んでいて、すぐに翻訳を出してくれたのだ。

『ブレスレス ゴミ袋を呼吸する夜の物語』も、あれから上演していない。またやりたいという気持ちはある。岸田國士戯曲賞をいただいた作品だ。初演・再演は、自分も出ている。作家自身が出演作でこの賞をもらったのは、野田秀樹さん、渡辺えり子さん、川村毅さん、岩松了さん、松尾スズキさん、等、挙げていくと意外と大勢いる。


燐光群ホームページ

http://rinkogun.com/kujira_2017.html


       ※      ※      ※      ※      ※


くじらの墓標 2017


作・演出○坂手洋二


3月18日(土)~ 31日(金)

吉祥寺シアター


中山マリ 鴨川てんし 都築香弥子
川中健次郎 猪熊恒和 HiRO 大西孝洋
樋尾麻衣子 杉山英之 武山尚史 山村秀勝
田中結佳 宗像祥子 塩尻成花

照明○竹林功(龍前正夫舞台照明研究所)
音響○島猛(ステージオフィス)
舞台監督○森下紀彦
美術○加藤ちか
演出助手○村野玲子
衣裳○小林巨和
文芸助手○清水弥生 久保志乃ぶ
オリジナル宣伝デザイン○遠井明巳
宣伝意匠○高崎勝也
協力○オフィス・ミヤモト
制作○古元道広 近藤順子 
Company Staff○桐畑理佳 秋定史枝 大浦恵実 鈴木菜子 
脇園ひろ美 松岡洋子 福田陽子 鈴木陽介 西川大輔 
宮島千栄 橋本浩明 内海常葉 秋葉ヨリエ
提携○(公財)武蔵野文化事業団
主催○有限会社グッドフェローズ


冷徹な現実と幻想が織りなす魅力的な社会劇  扇田昭彦

 劇作家・坂手洋二が率いる気鋭の劇団「燐光群」は、現代の社会問題やマイノリティーの人々を素材にした硬派の劇を送り出してきた。
彼らの新作「くじらの墓標」は、廃業に追いこまれた鯨捕りの漁民たちのその後を、重層的な手法で描いている。
 東京湾沿いの倉庫が舞台。そこに勤める青年イッカク (大西孝洋)は、捕鯨で生きてきた一族の子孫で、交通事故の後遺症をかかえている。そこに故郷の叔母(中山マリ)や、海難事故で死んだと思われていた五人の兄たち(川中健次郎、猪熊恒和ら)が現れて、意外な真実を浮かび上がらせる。
 抑え気味の演技、飾り気のないせりふの中から、捕鯨問題の現在が見えてくる。解体する家族の光景がそれに重なる。
 だが、この劇にはリアリズムを超えたさらに別の伏流があり、それがせりあがる後半、舞台は異様な悪夢のような光に照らし出される。
 見慣れた倉庫が不意に荒れた大海原に変わる、まさに演劇だからこそ可能な展開が見事だ。
 主張を抑え冷徹な現実と幻想を交錯させるこの「社会劇」は、魅力的である。
(朝日新聞 93年1月11日 抜粋)



3/18(土)はプレビュー。19:00開演 (※プレビューは他の上演回と条件が違います)
3/19(日)・3/20(月・祝)・3/25(土)・3/26(日)・3/31(金) 14:00開演
3/21(火)・3/23(木) 19:00開演
3/22(水)・3/30(木) 14:00 + 19:00開演
3/24(金)・3/27(月)・3/29(水) 19:30開演
3/28(火) 休演


受付開始○開演の40分前 開場○開演の30分前
開演直前・直後は(一時的に)ご入場を制限させて頂く場合がございます。
未就学児のご入場はご遠慮下さい。

【全席指定】 
一般 3,800円  ペア 7,000円  当日 4,200円
U-25(25歳以下)/大学・専門学校生2,500円 高校生以下1,500円 ※U-25/学生券は前日迄にご予約の上、当日受付にて要証明書提示。

※プレビューは、全席自由・一律2500円・人数限定・劇団予約のみ扱い。
 

【前売扱所】
◆燐光群オンラインチケット(U-25/ 学生券を除く) http://rinkogun.com 
■24時間いつでもホームページ上でご予約頂き、セブンイレブンでチケットをお受け取り頂けます。
■お支払いは現金(セブンイレブン)、またはクレジットカードとなります(手数料はお客様負担)。※会員登録(無料)が必要です。

◆ご予約・お問合せ
■燐光群/(有)グッドフェローズ 03-3426-6294■ticket-rinkogun@ee.alles.or.jp
■①<お名前/電話番号/希望日時/チケットの種類と枚数>をお伝え下さい。こちらからのお返事を以てご予約とさせて頂きます。
■② 当日、開演の15分前までに受付にお越し下さい。代金と引換でチケットをお渡しします。
■■開演の10分前までにご精算頂けない場合は、あらかじめご用意したお席にご案内できない場合がございます。
■■※キャンセル・日時変更はできません。 

◆ (公財)武蔵野文化事業団
■0422-54-2011 https://yyk1.ka-ruku.com/musashino-t/
■一般前売3,800円のみ扱い。2月17日(金)発売開始。

文化庁文化芸術振興費補助金(舞台芸術創造活動活性化事業)
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