団体行動から抜け出さないと観劇にいけないツアーだったので、何度か自由行動に出た。
過日、ハウプトマン作『夜明け前』を、モスクワ・マールイ劇場で観た。
ロシアの演劇は、かなり昔、ユーゴザパード劇場の『ハムレット』来日上演が鮮烈だった。
一般的な上演というものがどういう感じかわからないが、実は六年前、ヤルタの〈チェーホフ・フェスティバル〉に『屋根裏』で招かれたさい、ロシア圏の劇は何本か観ているので、空気としては、なんとなくこういうものだろうというのは、ある。
『夜明け前』は、父と娘の愛情を描いているということになるのだろうか。表現自体はオーソドックスだった。
ハウプトマンの戯曲は、私自身はかつて『ローゼ・ベルント』を上演した。これもいろいろと思い出深い。
海外のいろいろな戯曲とも、相見えたい。ただ、こちらの時間は有限だ。
うむ。なるほど、いろいろなことをきちんとしていなければならない時期だ。私自身のためのみではなく。
写真は、あらかじめ撮影OKと言われていた、カーテンコール後。