ヒコ・カンパニー『マルコとグリーンの海』、観ました。
昨年だけでも『ゴールドボーイ』『ぼくが生きてる、ふたつの世界』という二本の映画で、尋常ならぬ成果を挙げられているシナリオライターの港岳彦さんが、演劇の世界に進出してこられたのです。
ご本人は、かつては、「高校演劇」の人、だったらしい! 『ガラスの動物園』を教科書に、最初の戯曲を執筆されたのだという!
港岳彦さんの映画界での活躍を、演劇界はわかっていないのかな。
彼の演劇への進出は、もっともっと、演劇界でも、話題になっていいはずです。
『マルコとグリーンの海』は、桜木梨奈さん、カトウシンスケさん、出演のお二人とも、好感の持てる、丁寧な、演技でした。
二人で110分を持たせること自体がたいへんなことだが、それ以上に、誠実な演技でした。この、至近の、「劇場でない場所で演じる」ということが、どういうことなのか、きちんと、わかっていらっしゃる。
切通理作さんがオーナーの会場、「ブックカフェ二十世紀」が劇場で、その場所を「借景」にしてしまった設定自体が、秀逸。「なるほど!」と思わせる、工夫の数々。その設定を生かした、最初の三十分の説得力に、唸らされる。
写真は、「撮影タイム」と言われて、なんとなく撮ってしまった、終演後の一コマ。
「ハラスメント」についての劇だけに、様々な感想が生まれるだろう。
ほぼ全ステージ完売ということもあり、再演されることは、必至。
感想は多々あるが、それはまた、いずれ。
皆さん、お疲れ様でした。
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