
ジーン・ハックマン亡くなる。95歳という。
最初に認識したのは『ポセイドン・アドベンチャー』。
封切りで観ているから、1973年。テアトル岡山。映画を観るようになるきっかけになった一本だ。天地のひっくり返った光景、チームワークでの脱出、等、印象が強い要素は多々ある。主人公のジーン・ハックマンはもう四十を過ぎていて、神父という設定だった。
『俺たちに明日はない』も映画館で観ている。倉敷の千秋座、自主上映したグループに関わっていた。
『ヤング・フランケンシュタイン』は倉敷の倉映、『ドミノ・ターゲット』も確かテアトル岡山。『遠すぎた橋』くらいまでは、岡山で十代で観ている。
その後、見逃していた『フレンチ・コネクション2』『スケアクロウ』『カンバセーション…盗聴…』『ナイトムーブス』『弾丸を噛め』くらいまでは、東京に出てきてから名画座でやっと観たものも多いが、みんな70年代の映画なのである。
つまり、そういう世代だ。
その後の作品では『許されざる者』だろう。クリント・イーストウッドと共に「老いた世代」という自覚を持ち始めた男たちのドラマだが、今の私がちょうどそういう年齢になっている。
一人の映画俳優の死で、結局個人史を振り返ることになってしまう。
「史」というより、やはりそれは、70年代の風景だ。
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