Blog of SAKATE

“燐光群”主宰・坂手洋二が150字ブログを始めました。

師走も折り返し

2011-12-16 | Weblog
朝日新聞朝刊「おやじのせなか」、中島さなえさんのインタビューに、ほろりとさせられる。小堀純さんとなんばの正宗屋に行くといつも「らもさんの指定席」に案内される。ご本人とはちゃんとお話ししたことがないのが残念。それにしてもこの連載、いつのまにか「おやじ」の立場でも読んでいる自分がいる。……かねてから向かうべきだが遅れていた事項を少しずつ片付けていくがそう簡単には終わりそうにない。一つの仕事は来年に延期。……温暖化下の十二月も折り返し。耳当て、手袋を初めて出す。いつものように自転車で座高円寺。少し打合せ。B級遊撃隊『土管』。十年くらい前になるはずのスズナリ初演も観ているが、どこが変わっているか明瞭に指摘できない。名古屋演劇界にはどこか共通の演技スタイルがあるような気がするがそれが何なのかうまく説明できない。佃・小熊コンビ競演、愉快。終演後、堤幸彦監督と初めて話す。
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他の物を混ぜても薄めたことにはならない

2011-12-15 | Weblog
米軍のグアム移転予算を巡る日米攻防の虚しさ。互いに相手の顔色を見ながら動いているだけ。……私の住居にも近い杉並・堀之内で小学校の芝生シートから1キログラム当たり9万600ベクレルの放射性セシウムが検出。放射性物質が付着したがれき、一般ごみを燃やした灰について環境省は、放射性セシウムが1キログラム当たり8000ベクレル以下であれば、そのまま埋め立てることができるとしており、区は環境省と協議した結果、「シートにほかのごみを混ぜて焼却して、8000ベクレル以下にすれば埋め立てられる」として、このシートを焼却する方向で検討しているという。薄めただけでなくなるわけではない。子供でもわかるごまかしではないか。まさか高井戸の、ここからも見える白い煙突の焼却場で燃やすわけではあるまいな。……朝早くから机に向かってもあっという間に正午を過ぎてしまい、がっかりする。そのまま机に向かうとまたあっという間に三時になっている。そういうものなのか。時間が経つのが早すぎる。……夜はチャリT企画を初めて観る。主宰の楢原君、彼も三十代だ。昨日の観劇に続き、連続して三十代作品を観ているわけである。
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久しぶりの二本立て観劇

2011-12-14 | Weblog
朝早くから机に向かう。宿題を少しずつ消化。……午後、〈黒色奇譚カナリア派〉マチネを観る。赤澤ムックが原発問題を背景にした逆『楢山節考』、新境地挑戦というべきか。解散公演とのことだが、周りの人達に恵まれている様子。東京以外の劇団座長三人出演。最近は小劇場でもLED照明が活躍しているのだな。いろいろ言いたいことはあるが、それはまた。……夜、〈地下空港〉を初めて観る。恵比寿のギャラリーSite。ガラス屋の地下なので六本木自由劇場を一瞬思い出す。観客が椅子を自分で組み立てるなど、斬新な試み、小道具・映像などいろいろ面白い。客席数限定なので(理由は観ればわかる)、完売の日が続出、嬉しい悲鳴を上げているようだ。『ユーリンタウン』ビンボー役の時は痩せていたはずの今村君がデ・ニーロばりに役に合わせ体重10キロアップさせており見違える。主宰伊藤君にいろいろ言いたいことを言っているうち夜が更けJR最終に駆け込む。……今日観た二本には奇妙に共通点が多い。違う所はほんとに違う。ムックも伊藤君も三十代前半。新鋭というには既にいろいろ経験豊富。日曜日の劇作家協会新人戯曲賞最終候補の人たちもそうだが、どうやら今、三十歳前後の人達が元気がいい。
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キャンプ・シュワヴでパフォーマンスを

2011-12-13 | Weblog
カメラマンの石川真生さんより、メッセージ。
名護市辺野古の浜辺、米軍基地 キャンプ・シュワブのフェンスの前で「こんなきれいな海に米軍の飛行場を造るってばかじゃない!」という明確な意見を持ち、その意思を派手に表現して撮影させてくれる人を募集しています。「フェンスに Fuck You !!」というタイトルで撮影中です。自分で考えた表現をしてみたいという方はぜひ名乗りを挙げてくださな。よろしくね。
とのことです。
石川真生さんは私が『沖縄ミルクプラントの最后』を書くきっかけとなった写真を撮られた、我らが沖縄のゴッドマザーです! 〈「日の丸」を持った人〉を撮影したシリーズでも知られています。今後、やんぱる高江に支援に行く演劇人は、辺野古でパフォーマンスをすることにしましょう!

From Mao Ishikawa (Great photographer in Okinawa)

I'm looking for people who allow me to take their photos in front of a fences of a American naval base " Camp Schwab" in Henoko beach : those who have a strong opinion that it is foolish to make an airport for US Air force in such a beautiful sea, and who can express the thought in a very exaggerated manner. I'm taking photographs under the title of "Fuck you!! to the fences". Please make a contact with me who would like to express in your own way. Many thanks.

Masao Ishikawa is our Okinawa's godmother, who took a photo that provided some motivation for me to write "The last of Okinawa Milk Plant". She is also known as her series of work of people with Rising Sun flag. Theatre people who go to support Yanbaru Takae from now, let's do some performance in Henoko!
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劇作家協会の幸福な日

2011-12-12 | Weblog
日中、あまたある雑務と仕事に追われ、夜、候補作を読むのにすごく時間がかかった劇作家協会新人戯曲賞の公開審査に、ぎりぎり滑り込む。司会の川村毅氏が最初の作品の解題をしている時に客席から登場させて頂く。さて、読むのに時間がかかるというのは、困った作品なのでという場合も多々あるが、今回の最終候補六本はそうではなく、どれも力作で、作品自体の集中力が、しっかり読むことを要求するのだ。劇作家協会の新人戯曲賞でここまで高水準の作品が揃ったことはこれまでなかったのではないか。どの作品も一定レベルに達していて、全体が低調な年だったら、どの作品が受賞してもおかしくないといってもいい出来映えだ。劇作家協会の、十七回を数えるこのコンクールの、継続が生み出したことと言えるだろう。たいへん喜ばしい。審査員たちも高揚していたし、授賞式でも会長として気持ちよく挨拶できた。震災の悲惨な年に、意欲ある作品群が一瞬でもその曇りを取り除いてくれた。その高レベルの戦いで決定した受賞作は柳井祥緒『花と魚』。中津留章仁のライバル現る、という感じだ。6作品全文掲載の〈優秀新人戯曲賞2012〉(ブロンズ新社)は、お買い得である。
http://www.jpwa.org/main/content/view/131/
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帰京・皆既月食・アメリカ星野デモ

2011-12-11 | Weblog
飛行機で団体帰京。岡山空港ロビーのテレビで市川森一さん亡くなるの報。……京急品川駅ホームのSoupStockでコーヒー、読まなければならないものを読み進める。……夜、浅草で山の手事情社『道成寺』。終演後、安田雅弘君と立ち話。日本と海外の客層の厚みの違いについて。実感があるのだろう。……浅草からの帰り道はやはり遠い。最寄りの駅前に成城石井ができていて驚く。……皆既月食。受験勉強中の息子を外に連れ出す。感想としては、たんに月が暗くなるのではなく、球体に見えるのですね。光の作る、ふだんとは違う立体感。万物の事象は深遠。なんだか勇気がわいてくる。……寒い。だが暖房はなるべくつけない。どてらを出す。…… 星野暁子さんからメール。11月28日、アメリカでの「星野デモ」と日本領事館に対する申し入れ行動が行われた由。スティーブ・ゼルツァーさんはじめ12人が参加。日本語字幕をつけた映像がYouTubeで観られる。冤罪で37年にわたり獄中にある星野文昭さんを、世界が見つめている。私がご夫妻をモデルに岸田今日子さん・塩見三省さんの二人芝居『ブラインド・タッチ』を書いて九年。今年は韓国版に続いてイギリスでのリーディング初演も果たした。私にできるのはアメリカ版上演実現への努力ということか。
http://youtu.be/M1jJgf_V5f8
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公演終了

2011-12-10 | Weblog
岡山公演、終わる。観客を舞台に上げる仕組みがあるため、多くのお客さんに来て頂きたいものの、多すぎてもたいへんという限界があり、いろいろと気を揉んではいたが、ちょうどいい人数のお客さんで埋まる。昨年の『3分間の女の一生』は竹下景子さん出演ということもあってか満席だったが、まあ今回は、かたい内容であることは明らかでもあり、順当な動員数ということではあろう。それにしてもいろいろな知り合いの方が観に来てくださり、感謝感激である。芳泉高校の現役高校生たちが試験中で来られなかったのが残念。終えて、簡単な内輪の打ち上げ。翌日からの岡山公開に合わせて来ていて芝居を観てくださった『アジアの純真』組の皆さんとは飲めなかったのが残念。……皆さま、ありがとう。そして、おつかれさま。
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岡山公演・大千秋楽に向けて

2011-12-09 | Weblog
朝7時に出発。乗り換え二回、午前中に岡山に着き、新聞取材。劇場に入っていろいろ確認、それからテレビ出演。また劇場に戻り、あれこれやっているうちに夜。各方面への連絡を終え、ホテル近くにある常連のバーUで初めて飲む種類のバーボンを引っかけ、眠る。……今年の新作四本リレーも、あとワンステージで終わる。この九ヶ月を思う。
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広瀬隆を演じる

2011-12-09 | Weblog
沼津リーディング無事終了。広瀬隆さんの台詞を喋るというか、「ヒロセと名乗る人物」を演じるのは『危険な話 OFFSIDE』再演以来なので、じつに二十一年ぶりである。今回は今年3月の「正しいパニックを起こすべきだ」周辺の言葉である。彼をモデルにした登場人物「ヒロセ」は『東京アパッチ族』にも出てきて、出現時の台詞は「ジョン・ウェインはなぜ死んだか!」だった。朝からきちんとリハーサルをして一日仕事であった。……終えて交流会。金井良和さんや松村武さんとちゃんと話したのは始めてのような気がする。被災者への寄付はいっぱい集まった。沼津はなんだか感じのいい町だ。評判の市場に行けなかったのが残念。
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号外・沼津でのピースリーディング

2011-12-07 | Weblog
このブログは一日一回として進めてきたが、魔がさして昨日二件をあげた。これで翌日は休めるという気持ちもないではなかったが、清中さんの詩集をすぐに紹介したくなったのである。だが、考えてみれば、このブログで私は、七日に行われる「非戦を選ぶ演劇人の会」有志による沼津でのピースリーディングの紹介をしていないではないか。しかもバカに広い市民文化センターという空間故に、まだまだ空席があるというではないか。沼津はその気になれば首都圏からも行ける、しかも小田急ロマンスカーが直接乗り入れているというではないか。……題名は『それゆけ安全マン!? レントゲン・チェルノブイリ・フクシマ ~ 2011.12.7 沼津 」(作:相馬杜宇・清水弥生)、出演者は(50音順)、相馬杜宇・猪熊恒和・占部房子・円城寺あや・大沢健 ・小山貴司・金井良信・坂手洋二・田根楽子・土屋良太・西山水木・松村武・みやなおこ、である。12月7日(水) 夜6:00開場 6:30開会 沼津市民文化センター、当日券は大人1,500円 (前売券 1,200円)、高校生800円 (中学生以下無料)です。問合せは、みどり合同法律事務所 TEL(931)4471に御願いします。そんなわけで私も7日は沼津の人です。
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『宮の前キャンプからの報告』

2011-12-06 | Weblog
『宮の前キャンプからの報告』は清中愛子さんの「自家製詩集」である。そんじょそこらの「自家出版」とは違って、紙までが「自家製」だ。彼女の自宅から出た古紙を溶かし、再度紙を漉いている。彼女自身が紙と装丁のデザインもしているのだ。表紙というか束を補強するために新聞のテレビ欄の一部が、中表紙の前の薄紙にはスーパーのチラシの残像が透けて見えている。初版は十冊ということだ。優雅な作業ではない。彼女が詩で描く「生活」の姿に、このリサイクル行為じたいが見合っていると考えられているのだ。「宮の前キャンプ」とは、長嶋巨人の伝説の強化合宿に「地獄の伊東キャンプ」というものがあり、それにちなんで、彼女が自分の今の暮らしを「宮の前キャンプ」と呼んでいることに由来したものだそうだ。「宮の前」とは彼女のアパートの建物の名前。また、キャンプのテント生活のような小さな暮らしを意味しているという。アパートの生活をテーマに作った詩ばかりだから、冒頭に収録された、私が三田文学新人賞で推した『宇宙みそ汁』の連作集と云えるだろう。『貧乏かぶと虫』という一篇は泣ける。彼女の住んでいる町には沖縄とフィリピンからの移住者が多い。やがて造船所の肉体労働を重ねつつ幼い子を育てている彼女の現実の姿がリアルを突き抜けたファンタジーの様相を呈してくる。後半になると階下の住人との闘争を経て、作者は便所で自分の小便の音を聴きながら、宇宙のことを考えている。掲載順が一冊のドラマとして計算されていて、彼女が戯曲を書けるはずだという私の直感は、確信に変わった。
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『学生版日本の問題』インタビューを受けて

2011-12-06 | Weblog
処理すべきことが山積み、というか、増えている。自分が増やしてしまっていると言えなくもない。知らない間に十二月になっていた感じだが、油断大敵である。半分くらいの時間は、日曜日に公開審査が迫った劇作家協会新人戯曲賞候補作、劇作家協会セミナー研修課作品、他にも故あって若い作家の戯曲を読み続ける。……さて、件の『日本の問題』には「学生版」もある。過去に燐光群の手伝いにも来てくれたことのある酒井一途くんが、責任者というか学生版担当プロデューサー。その「取材訪問企画」ということでインタビューを受けた。もう三週間前になるか、座高円寺入りの日に劇場脇の喫茶店で喋った。その記事がまとまったので、興味のある方は公式ブログを読んでいただければと思います。http://blog.nipponnomondai.net/?p=194
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『日本の問題』観て語る

2011-12-05 | Weblog
午前中に新幹線移動。中野で『日本の問題』全八作品通し上演を観てトークショーに出る。八人の演出家と私が話すので、どうしても司会役のようになってしまう。まあ、我ながら親切である。これだけ多くの自分より若い人たちと話すのも久しぶり。終えて、以前から気になっていた「ろりゑ」の奥山雄太くん、「ミナモザ」の瀬戸山 美咲さんともゆっくり話ができた。奥山くんは『屋根裏』を観て気にいってくれたらしい。演劇ならではのアイデアと皮肉、とぼけて「やり逃げ」する感性。私の半分以下の年齢なのだが、流派として共通項はあるのかもしれない。
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伊丹初日

2011-12-05 | Weblog
朝から細々と修正、場当たり。初日はゆったりとした気分で。関西の関係者の皆さん、維新派の松本雄吉さんも来て下さる。初日乾杯。幸福に夜は更ける。
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伊丹に一日いる

2011-12-03 | Weblog
今回のツアーは、それぞれの劇場の特徴を活かす美術・演出になっている。AI HALLでは部分的にプランを変えて、袖幕をまったく使わなかった。これまでにない状態になっている。細かい作業や打合せを経て、夜。宿まで帰宿するJRで、うっかり気づかず女性専用車に乗ってしまい、慌てて移動する。大阪では女性専用車がラッシュ時のみではなくオールタイムであるんだ。ちょっと驚いた。


Staying at Itami the whole day

This time at this play, the set design and the direction are varied according to each theatre. At AI HALL, the part of the stage setting has been changed and wing curtains are not used at all. This is totally different from the previous stage design. At night after some detailed work and meetings, on my way back to hotel, I got on aJR train and it happened to be a female -only train. I hurried to move.
In Osaka, JR train has set some trains only for women all day long, not just at the peak of rush. I was a bit surprised.

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