昼のガスパール・オカブ日記

閑人オカブの日常、つらつら思ったことなど。語るもせんなき繰り言を俳句を交えて独吟。

春の夜の雑感

2017-02-15 22:23:26 | 日記・エッセイ・コラム

最近、やることがなくなった。
仕事は開店休業状態だし、そういうわけで、道楽に回す金もなく、鼻糞でもほじってゴロゴロしているしか手はない。
学生時代に、もっと勉強しておけばよかった、と最近になってつくづく思う。
別に、勉強したからといって、いい仕事に就いたり、金を儲けようという野心などさらさらない。
ただ、こうして老いてからの暇つぶしに、なんらかの役に立ったのではないかと思っている。
専攻は政治である。
時は米ソ冷戦の真っただ中であった。
米ソがミサイルを撃ち合って、地球がドロドロになるのではないかという恐怖が、連日、まことしやかに報じられていた。
そんな時代背景の中で、ゲームの理論を基礎に、どうしたら核戦争に勝てるかというテーマを研究していた。
担当教授は、平和主義者だったから、こっぴどく叱られ、単位は可しか貰えなかった。
もう、そんな時代状況ではなくなったので、学生時代やったことは、今の時代、ほとんど役に立たない。力半ばにして相拮抗した二大陣営の対立の構図は無くなったから、北朝鮮や中国のミサイルの恐怖はあっても、その当時の理屈は、全く通用しない。
核ミサイルの他は山登りにうつつを抜かしていた。
バイトをして金がたまると山に行っていた。
思えば、無駄なことに金と時間を費やしたと思っている。
学生時代の本質は、壮大な浪費といっても、それにしても、もう少し実になることをやっていればよかったと思っている。 


今になって、法律でも勉強しておけばよかったと思っている。
学生時代は、法律など訓詁学だろ、サイエンスじゃねーよな、と馬鹿にしていた。だから、政治学科といっても、法律の授業は、憲法と行政法以外はまったく取らなかった。
しかし、ちらっと、最近、覗いてみると、なかなか奥が深そうだし、第一、ミサイルの勉強をするより実用的だ。
基礎理論、法哲学などは結構、面白そうだ。
しかし、「法哲学」とは言っても、それらの実態は倫理学だと思っている。
だから、ケルゼンもロールズも「学者」というよりもむしろ、価値判断を基に置いた「思想家」なんじゃないかな?などと考えてしまう。
まぁ良い。老いの醜さで、オカブも人間如何に生きるべきか?などという、柄にもないことを思い出したということだ。自分のふしだらな生き方は措いておいて・・・

晩御飯はまた鶏鍋だった。
オカブは確かに鶏鍋は美味いといったが、こう毎日、鶏鍋を食わされていると、酉年生まれのオカブが、酉年の今年に、本当に酉になってしまいそうだ。
締めの雑炊を食うと、もう腹がいっぱい。
また、肥りそうだ。

水ぬるむ立身せぬ身もまた良きか   素閑 



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