かーたんが、晩のおかずのことを考えると憂鬱になるという。
オカブにしてみれば、今日の晩は何を作って食おうか、などと考えるだけでワクワクしてくると思うのだが不思議だ。
午後、かーたんは西友に買い物に行って、初物の鮎を買ってきた。
安かったからとのことだった。
オカブとしては、鮎はまだ早いのではないかと思ったが、どうせ養殖ものである。
オカブが仕事をしている間に、鮎は焼き上がり食卓に。
鮎は、養殖ものにしては美味かった。
亡き先代の辻留主人、辻嘉一翁に言わせると、鮎を上品ぶって食ってはその真髄が味わえないのであって、本当の美味求真の喰い方は、尾と鰭を折り取って、尾から口に丸ごとくわえて、歯で身と骨とをしごき取って食うのがいいそうだ。これは豪快で美味そうな食い方だ。
しかし、オカブはその上を行っている。
頭からガリガリと骨も鰭も丸ごと齧って食ってしまう。これが一番美味い食い方だと思っている。
ちょっと時期の早い鮎だったが、食事には至極満足だった。
鮎の宿妻と二人の留守番や 素閑
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