一本の葦

あんなこと・こんなこと・・・

川端龍子(Kawabata Ryushi)を追った1日

2017-07-04 22:07:18 | Weblog

 

先ずは大田区の川端龍子記念館へ行き、始めにアトリエと自宅を

案内付きで見学予定でしたが、電車を一台乗り遅れて、案内時間に

間に合わず、残念なことをしました。次回の楽しみにいたします。

 



趣味が建築で、住まいや記念館は、龍子自身で設計したらしい。

才能豊かな方だったのですね。

「ホトトギス」の同人で、俳人としても活躍。

 


記念館では、油彩から日本画に変更した当初の作品「白日夢」の

生き生きとした野菜畑の中の雄鶏が力強く、好きでした。

大作では「はたたく」という富士山を描いた作品の、雲のさまが

なんとも言えず見入ってしまいます。他に「梅と翁」の梅の枝ぶりと翁の

居ずまいに、「椰子の篝火」の大作は南の島の現地の人々の様子に

「寒泳」の梅の花さく冷たい河で泳ぐ河童の水中の姿と梅の枝の美しさ

などに惹きつけられました。


山種美術館では、「川端龍子ー超ド級の日本画ー」と題し

川端龍子没後50年を記念した展覧会が開かれていました。

大田区の記念館からも、沢山の作品が貸し出されていました。

30代で書いた「慈悲光礼讃」(朝・夕)池に掛かる木漏れ日と

夕日に照らされた牛、自然に対する優しさが感じられました。

「花と鉋屑」の葉も茎も池も青い世界に白く輝く蓮の花が印象的で

近くに寄ってみると、本当に輝いているのです。感動です。

これも30代の作品です。

40代になると、「鳴門」の鮮やかな青い海の中の白い波の渦がかかれた

大作です。力強い!「鳴門」は奥村土牛のものが私の大好きな絵の一つ

ですが、全く違う想像力の世界です。

「草の実」の金彩の繊細な絵も美しく、心奪われました。

そして、50代の作品で家族に対する暖かな眼差しがうかがわれる、

「紙製手提げ袋への絵付け」お嬢さんの作った紙の手提げ袋に

野菜や魚などの絵付けがされたもの、出征する息子に書いた「千里虎」

(虎は千里を言って千里を帰る)虎の横顔が印象的でした。

「爆弾散華」は花がちぎれ舞っている画面に、金箔が散っている

のですが、爆弾の破片が金箔で、花は人か・・と思うと胸に迫るものが

ありました。

他にも沢山の迫力ある画の数々でした。


 

鑑賞後は、山種美術館のカフェで「花と鉋屑」の白い蓮の花を模った

和菓子と抹茶で休憩いたしました。。。



8月20日までです。






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