しましましっぽ

読んだ本の簡単な粗筋と感想のブログです。

「業火」 パトリシア・コーンウェル 

2008年02月21日 | 読書
バージニア州検屍局長ケイ・スカーペッタに、キャリー・グレセンの名前で嫌がらせの手紙が届く。
キャリーは服役中なので、本人ではないと思いたいが、姪のルーシーのことに触れているので不安を持つ。
そんな時、火災による事件で協力を要請される。
メディアの大物、ケネス・スパークスの農場が放火と見られる火事で焼け落ち、馬が20頭近く焼け死んだ。
そして、身元不明の死体がバスルームで発見されたからだった。
焼けるものがほとんどないのに反して、火の威力は相当なものだったと推測された。
死体には顔や身体に傷があった。
その調査中、キャリーが脱獄したとの連絡が入る。

検屍官ケイ・シリーズ第9弾


やっと、読み始めたところに追いついた。
第9弾「業火」は、今まで読んで来ないと分からない事柄も多く、今までの一区切りという感じがある。
10弾の「警告」から読み始めたのは、わりと良かったのかも知れない。
先が分かっているので、多少落ち着いて読めたのかも知れないが、「警告」の時にケイが感じている喪失感が、いまひとつ自分の中には深く落ちなかった。
ベントンとの関係があまり理解していないのかも知れない。恋愛感情は難しい。
事件の方は、とても邪悪なキャリーが登場するのだが、実はこのキャリーについても、何となく無理に連続ものにする為に登場させているような気がしなくもない。
別にキャリーでなくても構わないのではないか、キャリーの必然性を感じないのだが。
「警告」を読んでいて、どんな人物が登場するのか楽しみにしていたのだが、あまり魅力的な人物ではなかったことにがっかりしているだけかも知れないが。
この「業火」の事件もひとつの事件として独立した方がわかり易いような、もっと深く広げられるような気がした。
凄い話なのだけれど、なんとなく薄い気がする。
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