「ゼロ・アワー」 ジョゼフ・フィンダー 新潮文庫
THE ZERO HOUR 石田善彦・訳
南アフリカの刑務所からテロリストが脱獄した。
比類なき有能ぶりから「コードネーム・ゼロ」と呼ばれるこの男は、大富豪ダイスンと共謀し、世界経済を崩壊させる空前の爆弾テロ計画を企てる。
一方、離婚後ひとり息子を育てながらFBIの仕事を続ける女性捜査官セーラは、とある娼婦殺害事件をきっかけに彼らの計画を知る。迫り来る爆発時刻―。ハイテク技術満載の問題作に全米驚愕。
<文庫本裏表紙より>
9・11以前の物語。
貿易センタービル爆破事件が起こり、テロに対してかなり警戒してピリピリしているアメリカ。
テロリズム対策センターが出来、CIAやFBI、国務省、NSAなどの情報を統合する機関とある。
各機関の仲が悪いのはどこも同じらしい。
しかし、それを乗り越えて、テロを2度と起こさないようにしようとしていたはずだ。
9・11の時はそれぞれも持っていた情報が生かされなかったと聞いた。
まず読んでいて、それがとても残念に思えた。
登場人物たちに、9・11のことを教えたくなる、まどろっこしい感覚。
それが頭から離れなかった。
物語の中には、ビルにヘリコプターを衝突させるような会話がちらりと出て来て、それにもドキッとした。
多くの監視システムがあるが、情報を多く取り入れても、結局それを判断するのは人間。
それも1人では出来なく、組織が大きく関わること。
やはり人間が基本なのだと、改めて思った。
今まであまり知らなかった情報を知る面白さがあった。
しかし、爆発物を無効にした経緯が、いまひとつ、想像が出来ていない。
もっと敏感に反応するものではなかったのかと。
緊迫感はあるが、そんなやり方でいいのだろうかと頭が追いつかない分、面白さを損しているかも。
THE ZERO HOUR 石田善彦・訳
南アフリカの刑務所からテロリストが脱獄した。
比類なき有能ぶりから「コードネーム・ゼロ」と呼ばれるこの男は、大富豪ダイスンと共謀し、世界経済を崩壊させる空前の爆弾テロ計画を企てる。
一方、離婚後ひとり息子を育てながらFBIの仕事を続ける女性捜査官セーラは、とある娼婦殺害事件をきっかけに彼らの計画を知る。迫り来る爆発時刻―。ハイテク技術満載の問題作に全米驚愕。
<文庫本裏表紙より>
9・11以前の物語。
貿易センタービル爆破事件が起こり、テロに対してかなり警戒してピリピリしているアメリカ。
テロリズム対策センターが出来、CIAやFBI、国務省、NSAなどの情報を統合する機関とある。
各機関の仲が悪いのはどこも同じらしい。
しかし、それを乗り越えて、テロを2度と起こさないようにしようとしていたはずだ。
9・11の時はそれぞれも持っていた情報が生かされなかったと聞いた。
まず読んでいて、それがとても残念に思えた。
登場人物たちに、9・11のことを教えたくなる、まどろっこしい感覚。
それが頭から離れなかった。
物語の中には、ビルにヘリコプターを衝突させるような会話がちらりと出て来て、それにもドキッとした。
多くの監視システムがあるが、情報を多く取り入れても、結局それを判断するのは人間。
それも1人では出来なく、組織が大きく関わること。
やはり人間が基本なのだと、改めて思った。
今まであまり知らなかった情報を知る面白さがあった。
しかし、爆発物を無効にした経緯が、いまひとつ、想像が出来ていない。
もっと敏感に反応するものではなかったのかと。
緊迫感はあるが、そんなやり方でいいのだろうかと頭が追いつかない分、面白さを損しているかも。
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