しましましっぽ

読んだ本の簡単な粗筋と感想のブログです。

「吉例顔見世大歌舞伎」 昼の部

2005年11月25日 | 観劇
2005.11.1~11.25 歌舞伎座
1、息子
師走の雪の夜。火の番小屋の老爺は、何者かに追われている金次郎を番小屋に入れ暖を取らせる。それは、九年前に別れた、生真面目な我が子だった。話しをするうちに、金次郎は気が付くが・・・。追われる身、しかも息子は偉くなっていると信じている、老爺にはその事は言えなかった。

台詞中心のⅠ幕もの。登場するのも3人。1面の雪の中に、ポツンと火の番小屋が建っているのが、印象的。こんなシンプルなものは始めてだった。
このセットから、わずか15分で、次の豪華な陣屋のセットになるのも凄いと思った。

2、熊谷陣屋
息子の小次郎とともに一谷の合戦に臨み、平敦盛を討って帰還した熊谷直実の陣屋に、敦盛の母藤の方と、直実の妻相模がやって来る。ともに我が子の安否を気遣う二人を前に、熊谷は敦盛の最期の様子を語って聞かせ、討ち取った首を御大将の義経に差し出す。が、それを見た二人の母は驚愕。首は、小次郎のものだった。

まさに「歌舞伎」と言う感じで、衣装も豪華、見得を切るのも多かった。
16歳の敦盛を討った事で、戦の無常を知り出家したと言う直実。しかし、真実はこうだったと、別の解釈をした話。

3、雨の五郎、うかれ坊主
舞踊。うかれ坊主はパントマイムの様な所もあった。

4、人情噺文七元結
左官の長兵衛は、腕はいいのに博打好きで働かない。暮らしにも困る有り様。そんな様子を見かねた娘のお久は、自ら吉原に身を売る孝行娘。さすがに猛省した長兵衛が、お久と引き換えに得た五十両を懐に家路を急いでいると、身投げしようとする和泉屋の手代文七の姿が目に入る。売上金五十両を紛失した詫びに死ぬしかないという文七に、長兵衛は・・・・・。
三遊亭円朝の口演を歌舞伎化したもの。

庶民的な話しで、喜劇。たくさん笑わせてくれる。「コメディーお江戸でござる」のような。ハッピーエンドで終わるのもいい。
台詞で進めていくので、分かりやすい。

歌舞伎座では音声ガイドがあり、それを利用している。
始めは耳元で話されると邪魔になるかと思ったが、適切なガイドで、聴く事により内容が充分に分かるので楽しむ事ができる。
今回は1と4は音声さんも邪魔にならない様にあまり話しませんと言っていた。
舞踊は、何を表しているのか丁寧に教えてくれるので、理解しながら観ることが出来る。ひとつ、ひとつの型にちゃんと意味があるのが、面白い。
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