乗った後の景色

電車・気動車・バスに乗ることが好きな乗りマニアによる旅行雑ネタブログです。

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2100-01-01 | その他
★このブログについて
 当ブログは『景色は乗った後に』というサイトのおまけブログです。
 『景色は乗った後に』は海外で鉄道・バス等に乗る話が中心ですが、当ブログはやや乗り物を離れた旅行中の画像や国内での乗り話など内容をあまり限定せず雑多な内容を公開する場としています。

★「遠距離館」・「近距離館」統合のお知らせ
 当ブログの本館『景色は乗った後に』は長らくヨーロッパ・北米・中南米を扱う「遠距離館」(FC2)とアジア・オーストラリアを扱う「近距離館」(Yahoo!ジオシティーズ)の2館体制で運営していましたが、Yahoo!ジオシティーズが2019年3月末でサービスを終了すると予告があったため近距離館を閉鎖し遠距離館に統合しました。
 旧近距離館の内容はFC2に移設し元遠距離館の表紙を全体の表紙としましたので遠近の区別はなくなります。旧近距離館で扱っていた地域も含めこちらの表紙よりご覧ください。

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※従来使用していたteacup.掲示板は2022年8月1日サービス終了と予告があったため閉鎖しFC2掲示板を新設しました。
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観光列車「伊予灘ものがたり」

2020-03-04 | 愛媛県
 先月宿毛から宇和島まで宇和島自動車に乗ったあと八幡浜に出て伊予長浜経由の松山行き観光列車「伊予灘ものがたり」に乗りました。2両編成で席数は少ないものの観光列車でもツアー専用列車ではなく、また全車グリーン車ではあっても普通列車なので思い立って気軽に乗れるのはありがたい点です。


 「伊予灘ものがたり」はキロ47にはなっているものの扉が両開きなのはタネのキハ47のままなのでグリーン車の四つ葉マークやホームの敷物が似合わないというかむしろ何かの冗談みたいに見えました。また2扉から1扉に改造しているものの扉を埋めたところはその跡がよく残っているのでちょっと面白いものがあります。


 両開き扉の成り上がり観光気動車といえば以前乗った九州の特急「いさぶろう・しんぺい(下の右の画像)」や「はやとの風」の台車がゴツかったのに対し「伊予灘ものがたり」は上等、とすると特急より普通グリーン車の方がえらいわけかなどと思ったりです。この辺は持っていたタネによる偶然でしょうけれども。


 「伊予灘ものがたり」は持ち込み飲食禁止でネズミーなどっかのランドみたいですが乗ったら座席のテーブルにランチョンマットとおしぼりが置かれ何か頼まないとつまらない雰囲気なのでそこは仕方ない感じです。よく知らずに衝動乗りしたので乗るというより乗って飲み食いが目的な列車だったかと乗ってから気がつきました。本格的な食事とかアフタヌーンティーは予約が必要なので一般的な食堂車のようにそのときの気分に合わせて注文することはできませんが、乗ってから頼める軽いメニューもあり乗車時間が食事には中途半端な夕方なので別に困りません。メニューを見るとワインとキッシュのセットが1000円とこの手の観光列車にしてはそこまで高くないのでホッとしました。カウンターや物置といったサービススペースやトイレが両車の連結側にかたまっているのでトイレに行くと乗務員の方のお仕事の邪魔になってしまいますがそこは2両にいろいろ詰め込んでいるだけに仕方ないところでしょう。


 八幡浜を出て最初の見どころは伊予大洲駅の手前で肱川を渡るときに見える大洲城です。このために速度を落としてゆっくりと走るので慌てずにキレイな眺めを楽しむことができました。


 八幡浜から松山までの間で唯一の「客扱をする」停車駅伊予大洲を出ると松山方面への近道になる内子方面と分かれ肘川を下って行きます。肱川河口の伊予長浜からはさらに海岸線が続きと観光列車らしい移り変わりです。ただ逆ロングシートとでも言えばいいのか窓に向かう席に掛けていたところ正面に見続けると集中してしまうからか電線や道路などが気になり以前普通の列車で見たときほど車窓がキレイに感じませんでした。よほどとてつもない絶景とかでない限りクロスシートで横目にちらちら見る方がキレイに見えるものかもしれません。


 下灘駅に着くと列車に乗るわけではなく駅そのものが目的の観光客がたくさんいました。ここで客扱をしない停車時間がしばらくあるので降りて見物することができます。そういう駅だけあってなかなかよい景色なのですがここでも下に道路が見えるのでちょっと興ざめしました。高さがある分江ノ電の鎌倉高校前なんかよりだいぶマシではあるのですが。
 見物して席に戻ったらワインのグラスにラップが掛けられていたので驚きました。人の出入りがある観光列車だけにありがたいものですがこういうきめ細かいサービスとは大したものだと感心させられます。


 下灘を出て次の伊予上灘で交換する一般の列車を見たら一瞬そっちも恋しくなったもののロングシートと気づきやっぱヤダとすぐに思い直しました。


 向井原で内子方面からの予讃線と合流するとほどなく伊予市です。ここで削り節の生産日本一と案内放送がありヤマキとマルトモが顔を見せます。伊予市駅の向かいは伊予鉄の郡中港駅なのを思い出したらそっちにもちょっと乗りたくなりました。私鉄の郊外電車が走るくらいだともう松山圏に入ったという気がします。


 間もなく松山運転所が移転して来て伊予横田~北伊予間に南伊予駅が開業すると案内放送が流れるので見ていると転車台が目に入りました。徐々に街中らしくなるのとあわせるように暗くなったら終着の松山です。宇和島から2時間14分かかり結構乗った気がしますがあっという間に片づけが始まったので観光列車にしてはなんだか余裕のない雰囲気で余韻がいまひとつ残りませんでした。乗客も乗り続けに飽きたのかみんなとっとと降りていたのでそれでいいのかもしれませんが狭い2両の列車だといよいよせわしなさが増す気がしたりです。


 という具合に乗ってみた「伊予灘ものがたり」はBGMが流れ「おもてなし」というのもさもありなんというか参加型アミューズメント施設という感じの雰囲気がありました。2時間以上特に鉄道マニアでない乗客を飽きさせずモトをとった感を演出するとこうなるのでしょうか。なんだか大変だなあとしみじみ思いました。
コメント (2)
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宇和島自動車でヒオウギ貝

2020-03-02 | 愛媛県
 高知のとさでんに乗ったら隣県は愛媛の伊予鉄にも乗らないと片参り気分というかハシゴしたくなるものです。先日高知から松山へと向かうことにし、すんなりとまっすぐに移動できないこの2都市の経路をどうしようか考えた結果ここ数年は予土線や久万高原経由だったので宿毛・宇和島経由にし宇和島自動車に乗ることにしました。

 そんなわけで土佐くろしお鉄道の宿毛駅でだいぶ遠くに行く宇和島行きの宇和島自動車のバスに乗ると10分ちょっとで高知県と愛媛県の県境付近にある県界停留所を通過します。あっさりした停留所名を見るといかにも高知から愛媛に入った感じがしてうれしくなりました。


 宿毛駅から1時間ほど乗って降りた須の川です。停留所の海側には海水と淡水両方の池が揃っていたりキャンプ場なんかもある結構規模の大きい須ノ川公園があります。


 停留所の山側にはゆらり内海という海水風呂や食堂、土産店が入った施設があり、ここで刺身の定食を頼みました。


 お刺身の目玉はヒオウギ貝です。量は少しですが甘くてウマく他の刺身もウマくで満足しました。ウマいものがとれる海がある地域は全くうらやましいものです。南国のホタテとでも言えばいいのかキレイな貝殻はお土産品にもなっていました。


 ヒオウギ貝を食べたらまた宇和島行きに乗って10分くらいの嵐で降ります。宇和島行きはここから国道56号をずっと走り一旦海から離れる一方、海沿いを遠回りする脇経由の岩松出張所行きという路線が出ているのでそれに乗るためです。その路線の停留所は国道から少し奥に入った港のすぐ脇で気持ちのいいところでした。


 嵐を出ると狭隘区間が結構続くのですがノンステップのかぶりつきができない車両なので歯がゆいものがあります。とはいえ海がよく見える車窓はとてもキレイでした。脇と津島田の浜は行き止まりの折返場の形態で行きつ戻りつを繰り返すことになりなかなか大変です。


 海沿いに走るといっても険しい坂道やトンネルを挟みながら漁港の集落を結んでいるので山道というか峠道が続きます。その分海辺に降りたときの気持ちよさはひとしおです。


 嵐から43分乗り通して着いた岩松出張所は国道56号線上にあります。有人窓口や券売機がある新しい建物でちょっと韓国のバスターミナルというか市外バスの停留所っぽく感じました。ここからまた乗る宿毛~宇和島の路線は2時間程度細かく停まりながら走るなかなかの大物路線でこんな出張所もあるとなると韓国の緩行の市外バスくらいかななどとも思ったりです。


 岩松は獅子文六の小説「てんやわんや」の舞台になったところで町を歩くとそんな看板も掛かっていましたが、字面を見たら漫才コンビのてんやわんやを先に思い出してしまいました。岩松川沿いにある大畑旅館では獅子文六が滞在した部屋に泊まれるそうです。


 岩松出張所からは3回目になる宇和島行きに乗って宇和島の街に出ました。降りたのは宇和島駅前のひとつ手前の恵美須町で、目の前には四国でよく見かけるスーパーマーケットのフジがあります。ここでいろいろと物色してから歩いて宇和島駅に出たら宿毛以来でずいぶんと久々に鉄道に再開した気がしました。


 という具合に宇和島自動車に乗ったのですが、ふと思い返せば前回乗ったのが2015年なのでもう5年ぶりということになりこれまた久々というのか月日の経つ早さに驚くばかりです。
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高知の棒寿司・田舎寿司

2020-02-29 | 高知県
 ことでんのレトロ電車に乗りに行くときは必然的というのか四国つながりでとさでんや伊予鉄にも乗りに行きたくなります。高知に行ったら毎度のことではあるのですが別に狙わなくてもうれしい電車がどんどんやって来るので天国みたいな気がしました。
 そんなわけでテキトウにとさでんに乗っていたらなんだか鯖の棒寿司が食べたい気分になったので上町二丁目電停近くの丸池寿司で降ります。


 鯖の棒寿司は大きそうだったので大事をとったつもりで半身だけ買ってもかなりの量があり頭にもぎっしりご飯を詰める豪快さには毎度脱帽です。夕食に開けたら柚子が効いたさわやかなウマさなのでお腹いっぱいになってももうひとつと食べたくなり飽きがきませんでした。


 他にもいろいろな押し寿司や巻き寿司があり品書きに誘惑されるもののご飯がぎっしりでお腹にたまるものなので悩みます。結局玉子巻もかわいいので買ってしまいました。


 ずっしりする鯖の棒寿司と玉子巻の袋をぶら下げて乗り鉄を続け暗くなったら大橋通で降ります。目的地は飲食店が集まる観光名所「ひろめ市場」の向かいにある毎日屋というスーパーです。


 毎日屋で寿司以外のものを何か買って宿で寿司と一緒に食べようという算段だったのですが、野菜類中心のかわいい「田舎寿司」を見たら我慢できず買ってしまいさらに寿司が増えてしまいました。こんにゃくのお稲荷さんなんてよく思いついたものだと毎度思います。


 そんなわけで寿司が増え翌日まで食べ続けることになりました。高知のお寿司は好きでも行ったときに買うのは毎回1度くらいですがどうもお腹だけでなく心も飢えていたようです。ともあれこれだけ続けざまに食べたらさすがに満足しました。
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ことでん23号お名残乗車

2020-02-27 | 香川県
 ことでんに4両残る釣り掛けの「レトロ電車」は内3両が「近代化産業遺産」として経産省に認定されているくらいなのでずっと乗って楽しめるものだと思い込んでいたのですが、残念なことに2021年までに順次廃車されてしまうことが発表されてしまいました。ことでんが発表した計画によるとまず元近鉄の23号が2020年のゴールデンウィーク後に廃車されるとのことです。これまでは廃車されるなんてことは想像もしていなかったのでなんとなく気が向いたときに乗りに行ったものですがもうのんびりもしていられません。

 とにかく廃車前にもう1度乗りたいと11月から5月まで毎月ある23号の運行日を並べてみて、行けそうなのは2月3月5月、そのうち3月は春休みの学生・生徒が多そう、5月はゴールデンウィークの上にラストチャンスとなると混んで落ち着いて乗れないかも、と想像し2月に決行と相成ります。
 そんなわけで2月の運行日に高松築港に向かい一日乗車券を買いました。以前レトロ電車の運行は高松築港と琴電琴平の往復だったのですがその後車庫のある仏生山から琴電琴平までの往復に短縮されているためまず仏生山に出ねばなりません。元京王5000系に揺られていると複線化工事中の立派な高架に上がってまだ開業前の伏石駅を通過するのでちょっとびっくりしました。


 仏生山駅に着くともうかなりの人が集まっていてにぎやかです。まずホームからこれから乗る23号・300号・120号を見たらこれまでだったら屈託なく早く乗りたいなあ嬉しいなあと単にワクワクしてくるところなのに寂しくなってしまいました。


 周りを見渡すと京急の塗色になっている元京急1000形や元京急600形が見えことでんでの京急勢の強さを改めて思い出します。


 いったん駅を出て車庫を外側から見に行くと電動貨車のデカ1も見えました。


 23号の隣には扉が多い元京急700形が並んでいます。


 さて車庫を見物して寂しさをいくらか忘れたところでレトロ電車の発車時間になります。幸いそこまでぎゅうぎゅうにはならず腰掛けることができ、よく飛ばす釣り掛け音を聞きながら揺られるのは大変楽しいのですが23号に乗るのも最後でもうすぐレトロ電車は全廃かと思ったらまた寂しさが戻ってきてしまいやや集中できませんでした。琴平が近づき外を見ていたらちょうど土讃線の列車が上を走っていたのでこの辺りでカメラを構えていた人は両方がいっぺんに入っている写真がとれたはずです。


 さよならヘッドマークを見たりあたたかみのある車内を眺めているとこれで最後という実感がわくようなわかないようななんともさっぱりしない気分になります。


 琴電琴平の折り返しはちょうどお昼どきなのでうどんを食べることにしました。さぬきうどんは好物ながらレトロ電車全廃が頭に引っかかっていると味がいつもの半分くらいという感じでした。量は2玉分なので1玉分の味にはなるのかもしれませんが。


 京急の広告車両が留置されていたので見に行くとなんだか京急800形を思い出し、そういえば800形もこないだ無くなったんだったといよいよ寂しさが増してしまいました。


 という具合になんだかわざわざ寂しくなりに行ったようなところもありましたが、21世紀になってだいぶ長いこと楽しいレトロ電車に乗ることができたありがたさに改めて感謝の念も湧き、まあ当分好みの片開きの車両には乗れるかとそこはちょっと思いなおしもしたりです。
コメント (2)
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