乗った後の景色

電車・気動車・バスに乗ることが好きな乗りマニアによる旅行雑ネタブログです。

このブログについて

2100-01-01 | その他
★このブログについて
 当ブログは『景色は乗った後に』というサイトのおまけブログです。
 『景色は乗った後に』は海外で鉄道・バス等に乗る話が中心ですが、当ブログはやや乗り物を離れた旅行中の画像や国内での乗り話など内容をあまり限定せず雑多な内容を公開する場としています。

★「遠距離館」・「近距離館」統合のお知らせ
 当ブログの本館『景色は乗った後に』は長らくヨーロッパ・北米・中南米を扱う「遠距離館」(FC2)とアジア・オーストラリアを扱う「近距離館」(Yahoo!ジオシティーズ)の2館体制で運営していましたが、Yahoo!ジオシティーズが2019年3月末でサービスを終了すると予告があったため近距離館を閉鎖し遠距離館に統合しました。
 旧近距離館の内容はFC2に移設し元遠距離館の表紙を全体の表紙としましたので遠近の区別はなくなります。旧近距離館で扱っていた地域も含めこちらの表紙よりご覧ください。

★その他
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※従来使用していたteacup.掲示板は2022年8月1日サービス終了と予告があったため閉鎖しFC2掲示板を新設しました。
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バスで行く宮入貝供養碑

2025-01-26 | 福岡県・佐賀県
 西鉄天神大牟田線とJR鹿児島本線は並走しているものの接続駅は案外少なく、というより大牟田だけなので乗り鉄のハシゴをしたいときはいくらか歩くか他の鉄道やバスを使うことを考えることになります。このハシゴ用ルートでこれまで何度か使っているのがJR久留米駅~西鉄久留米駅~鳥栖駅を結ぶ西鉄バス佐賀の10系統です。この路線の沿線にある「宮入貝供養碑」を見に行くことにしました。

 JR久留米駅は新幹線も停まる駅ではあるもののやや静かな雰囲気です。東口のバス乗り場に向かうと小さな屋台が載った「とんこつラーメン発祥の地」の碑が目につきました。ここから10系統に乗ります。


 JR久留米駅を出ると経由する西鉄久留米駅周辺の方が街らしい雰囲気なので久留米の代表駅というならこちらかもしれません。久留米の街中を流した後は国道3号の久留米大橋で筑後川を渡って2つ目の小森野バス停で降りました。


 小森野は人気の老舗ラーメン店「丸星中華そばセンター」最寄バス停です。国道沿いだけあり駐車場が広くとられているクルマ向けのお店ですからバスで行くのは邪道かもしれませけれどクルマに乗らない当方は毎回バスか電車で行くことになります。


 同様に小森野が最寄バス停になるところが宮入貝供養碑です。この地域でミヤイリガイ生息最終確認がされた地ということでこの碑が建てられています。日本住血吸虫の中間宿主なので駆除された結果ですからミヤイリガイからすればとばっちりみたいなものではありなるほど気の毒ではありますね。


 宮入貝供養碑の裏手にこの地域でミヤイリガイ生息最終確認がされた新宝満川(画像左側)が流れていて思案橋川(画像右側からの流路)と合流しています。新宝満川は筑後川の昔の流路で、10系統のバスが渡る久留米大橋の筑後川は小森野捷水路という新たに整備された流路です。蛇行し合流もしているところに近道を作り元の流路は主に支流用にしたというのは中央本線大八回りと飯田線等鉄道の線形改良と支線の扱いなんかにもちょっと通じるような面白さを感じます。


 新宝満川と思案橋川(画像右端に見える堰の流路)が合流したすぐ先では宝満川(画像中央の川)と合流していて排水機場があり、さらに大木川(画像左端上側に見える堰の流路)も合流という具合でいかにも水っぽいところです。湿地が多いとミヤイリガイには住みよかったでしょうけれど人間からすると水害と日本住血吸虫症両方の対策をしなければならなかったので全く大変ですね。


 この辺りの鉄道の最寄駅は西鉄宮の陣です。ここは分岐する西鉄甘木線ホームが大牟田線下りホームとV字状で、律儀に開いた側に連絡する通路が設けられているのが面白く毎度意味なく歩いてみたりします。ということはA字状と言った方がいいのかもしれませんが。


 先の小森野バス停から更に10系統に乗るとすぐに宝満川を渡って福岡県久留米市から佐賀県鳥栖市へと県境を越えます。終点の鳥栖駅に着いたらJR久留米駅から鹿児島本線と並走したということになりますが、列車だと10分もかからないような両駅間に37分もかかりますから結構な大回りぶりです。


 鹿児島本線と長崎本線が分岐する鳥栖駅では中央軒が駅弁に立ち食いうどんにと頑張っているのでそれだけを目当てにでも行きたくなります。かしわめしと焼売という二大名物を前に焼売の数が多い弁当にするかいっそ焼売を単品で別にひと箱買うかなどと悩むのも楽しいものです。


 ホームでこれも名物のかしわうどん食べるのもまた別の楽しさがありいよいよ悩ましくなります。


 という具合に西鉄バス佐賀10系統は乗り鉄のハシゴにラーメン・駅弁・かしわうどんのハシゴにと好みを回るのに重宝する上に宮入貝供養碑のような名所見物にまで使えたのでいよいよありがたみが増しました。
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一畑電車でお名残り乗車

2024-12-31 | 鳥取県・島根県
 前回の続きになりますが、やくもの381系にお名残り乗車すると決めたら一畑電車に寄ろうとなるのはごく自然な成り行きです。ただ今のタイミングだと一畑電車では5000系の5010・5110が来年1月に引退するためイベントや記念乗車券の販売が行われると発表されているので、単に乗りに行くだけでなく「やくも」と併せお名残り乗車のハシゴをしに行くということになりました。

 と言ってもまあ別に何か変わったことをするわけではなく結局は普段の普通の乗り鉄と同様にただ乗るだけではあるのですけれども。件の5010・5110はロマンスカーNSEの回転クロスが設置されていて一畑のみならずあちこちに散った数ある京王5000系の中でも一番快適で楽しく乗れる車両なので引退は残念でなりません。こんな2扉版5000系が京王線で走っていたらなあと空想したくなります。それにしても顔の造作までかなり手が入れられ凄い変わりっぷりですね。シャレた塗色も似合いまだまだ走り続けてもおかしくなさそうに見えさよならヘッドマークがウソのように見えました。


 一畑では適当に乗り回っていたのでとりあえずお名残りではない乗車もすることになります。同じく一畑5000系の5009・5109は大きな仕切りがついたセミコンパートメント風のボックスシートが並ぶちょっと変わった内装で面白くはあるのですが、仕切りの圧迫感がやや引っ掛かります。1列で向かい合う方の席なら「お2人さん」にはいいのかもと思ったものそれなら素直に「ロマンスシート」の方がいいような気もしますし。なので5010・5110の方をヒイキしたくなります。


 5000系同様に京王5000系がタネの2100系はロングシートなので一番前でかぶりつきをしました。発車の立ち上がりが力強くそこそこ飛ばす上に結構起伏に富んでいたり宍道湖が見えたりで楽しく他の車両で乗った区間であっても飽きることがありません。


 京王5000系より新しい車両だと残念ながら楽しさは今一つになります。元東急1000系の1000系は東急の顔とはまた違ったぺったんこな顔が面白くはありますがロングシートの上にかぶりつきもできず音もインバータは好みでないので当たるとハズレを引いた感じでした。最新の7000系はボックスシートの存在にいくらか救われ新車を入れるとは立派なものだと思ったもののとりたてて好みというわけでもなかったりです。


 今後5010・5110に続いて5000系・2100系が徐々に新車に入れ替わっていく流れを想像すると乗り鉄の好みからは寂しいのですが、新車は路線自体の安心材料としてホッとさせられる面もあります。出雲大社前駅では乗客の外国語が多く聞こえて来たり川跡では乗り換えで賑わう様子が見られたのでお名残り乗車の後ながら明るい印象も残りました。
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やくも381系お名残り乗車

2024-12-30 | 鳥取県・島根県
 「やくも」の381系の定期運用は今年の6月に終わっていますが、この年末年始には少し走ると気づきました。高架やトンネルを多用する線形改良、みたいなのではない高速化にロマンを感じるので381系にはなんとなく敬意を持っています。なので381系もいよいよ終わりが近そうな気配からお名残り乗車する気が起きました。
 さて山陰の出雲市辺りに行くとなると東京からは近場の海外より遠く感じたりもするのでまずは飛行機も考えたものの、381系のお名残り乗車ならせっかくなので車体傾斜モノのハシゴでもするかと一応テーマっぽいものも浮かんできます。なのでまずは姫路から智頭急行経由の「スーパーはくと」で鳥取を目指すことにしました。

 姫路駅といえば中華麺に和風だしの駅そばが名物ですけれど、そのホームの立ち食いそば屋はキハ58風になっているのでいよいよ名物というか観光名所並になってきた気がします。と感心していたらHOT7000系の貫通顔がやってきました。貫通でない車両の場合は一番前がかぶりつき席になるので、もし一番前の指定がとれていたら前が見えないのが来ちゃったとがっかりするところですが今回はみどりの窓口に買いに行ったとき既に埋まっていたのでどっちでも構いません。


 乗り込むと前が見えない一番前の席にはデカめのカメラを持っていたりする「同業者」っぽい人が座っていたのでやっぱりなあと思いました。席取り合戦だと「ライバル」になるとは言え自分が同じ立場だったらがっかりしたはずですから勝手にちょっと気の毒になったりもします。
 この貫通顔の車両は前が見えない代わりに一番前に2人用セミコンパートメント座席が設置されているのが面白い点です。幸い空いていたので車掌さんに座ってていいか尋ねたところ大丈夫となりここに陣取ることにしました。座席自体の快適さでは普通のリクライニングシートの席の方が実はいいのかもしれませんが変わっているとやっぱり楽しいものです。傾斜しながらの飛ばしっぷりと席の物珍しさを同時に味わえ満足しました。


 鳥取ではまあこれもお約束みたいなもんかもしれないと駅弁の「かに寿司」を買ってしまったので食べながらキハ187系の「スーパーおき」に揺られます。気持ちのいい飛ばしっぷりは駅弁の味も良くする効果があるなあと改めて思いました。


 ハシゴの最後はお名残り乗車になる「やくも」の381系です。貫通顔に描かれたトリックアートのようなエンブレムがぺったりして面白く感じたり側面にこんなキャラがいたのかと今さら気付いたりですが、ともあれそれなりには見慣れた381系だとこれがお名残り乗車という気があまりしてきません。


 乗って1人掛けの座席や二重窓を見ると381系だなあという気になりますが、実はというのか遊び乗りにしても乗り心地はそこまで好みでなかったりもします。酔いそうには全くならないもののガクガクする揺れに気分がノって来るのを邪魔される感じです。ガクガクする以外は割と上品で静かなとこもあり遊び乗りの好みはさておいてそこは良い点かもと再評価したい気分にもなったのですけれども。


 という具合にハシゴして全体的には気動車より電車の方が好みなものの傾斜系だと381系よりも187系とか四国の2000系辺りみたいなやや乱暴なすっ飛ばし方をする乗り味の方が好みかもと思ったりしました。
 ともあれお名残り乗車が済んだら、子供の頃にお子様向け鉄道の本を見ていて新幹線みたいに派手に線路引いてデカい電車なら速くて当然くらいに感じた一方、魔法みたいなカラクリでカーブも速く走れちゃうらしい381系にはそんな電車があるのかと憧れた思い出なんかが浮かんできて寂しくなっています。
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観光列車「伊予灘ものがたり」

2020-03-04 | 愛媛県
 先月宿毛から宇和島まで宇和島自動車に乗ったあと八幡浜に出て伊予長浜経由の松山行き観光列車「伊予灘ものがたり」に乗りました。2両編成で席数は少ないものの観光列車でもツアー専用列車ではなく、また全車グリーン車ではあっても普通列車なので思い立って気軽に乗れるのはありがたい点です。


 「伊予灘ものがたり」はキロ47にはなっているものの扉が両開きなのはタネのキハ47のままなのでグリーン車の四つ葉マークやホームの敷物が似合わないというかむしろ何かの冗談みたいに見えました。また2扉から1扉に改造しているものの扉を埋めたところはその跡がよく残っているのでちょっと面白いものがあります。


 両開き扉の成り上がり観光気動車といえば以前乗った九州の特急「いさぶろう・しんぺい(下の右の画像)」や「はやとの風」の台車がゴツかったのに対し「伊予灘ものがたり」は上等、とすると特急より普通グリーン車の方がえらいわけかなどと思ったりです。この辺は持っていたタネによる偶然でしょうけれども。


 「伊予灘ものがたり」は持ち込み飲食禁止でネズミーなどっかのランドみたいですが乗ったら座席のテーブルにランチョンマットとおしぼりが置かれ何か頼まないとつまらない雰囲気なのでそこは仕方ない感じです。よく知らずに衝動乗りしたので乗るというより乗って飲み食いが目的な列車だったかと乗ってから気がつきました。本格的な食事とかアフタヌーンティーは予約が必要なので一般的な食堂車のようにそのときの気分に合わせて注文することはできませんが、乗ってから頼める軽いメニューもあり乗車時間が食事には中途半端な夕方なので別に困りません。メニューを見るとワインとキッシュのセットが1000円とこの手の観光列車にしてはそこまで高くないのでホッとしました。カウンターや物置といったサービススペースやトイレが両車の連結側にかたまっているのでトイレに行くと乗務員の方のお仕事の邪魔になってしまいますがそこは2両にいろいろ詰め込んでいるだけに仕方ないところでしょう。


 八幡浜を出て最初の見どころは伊予大洲駅の手前で肱川を渡るときに見える大洲城です。このために速度を落としてゆっくりと走るので慌てずにキレイな眺めを楽しむことができました。


 八幡浜から松山までの間で唯一の「客扱をする」停車駅伊予大洲を出ると松山方面への近道になる内子方面と分かれ肘川を下って行きます。肱川河口の伊予長浜からはさらに海岸線が続きと観光列車らしい移り変わりです。ただ逆ロングシートとでも言えばいいのか窓に向かう席に掛けていたところ正面に見続けると集中してしまうからか電線や道路などが気になり以前普通の列車で見たときほど車窓がキレイに感じませんでした。よほどとてつもない絶景とかでない限りクロスシートで横目にちらちら見る方がキレイに見えるものかもしれません。


 下灘駅に着くと列車に乗るわけではなく駅そのものが目的の観光客がたくさんいました。ここで客扱をしない停車時間がしばらくあるので降りて見物することができます。そういう駅だけあってなかなかよい景色なのですがここでも下に道路が見えるのでちょっと興ざめしました。高さがある分江ノ電の鎌倉高校前なんかよりだいぶマシではあるのですが。
 見物して席に戻ったらワインのグラスにラップが掛けられていたので驚きました。人の出入りがある観光列車だけにありがたいものですがこういうきめ細かいサービスとは大したものだと感心させられます。


 下灘を出て次の伊予上灘で交換する一般の列車を見たら一瞬そっちも恋しくなったもののロングシートと気づきやっぱヤダとすぐに思い直しました。


 向井原で内子方面からの予讃線と合流するとほどなく伊予市です。ここで削り節の生産日本一と案内放送がありヤマキとマルトモが顔を見せます。伊予市駅の向かいは伊予鉄の郡中港駅なのを思い出したらそっちにもちょっと乗りたくなりました。私鉄の郊外電車が走るくらいだともう松山圏に入ったという気がします。


 間もなく松山運転所が移転して来て伊予横田~北伊予間に南伊予駅が開業すると案内放送が流れるので見ていると転車台が目に入りました。徐々に街中らしくなるのとあわせるように暗くなったら終着の松山です。宇和島から2時間14分かかり結構乗った気がしますがあっという間に片づけが始まったので観光列車にしてはなんだか余裕のない雰囲気で余韻がいまひとつ残りませんでした。乗客も乗り続けに飽きたのかみんなとっとと降りていたのでそれでいいのかもしれませんが狭い2両の列車だといよいよせわしなさが増す気がしたりです。


 という具合に乗ってみた「伊予灘ものがたり」はBGMが流れ「おもてなし」というのもさもありなんというか参加型アミューズメント施設という感じの雰囲気がありました。2時間以上特に鉄道マニアでない乗客を飽きさせずモトをとった感を演出するとこうなるのでしょうか。なんだか大変だなあとしみじみ思いました。
コメント (2)
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