乗った後の景色

電車・気動車・バスに乗ることが好きな乗りマニアによる旅行雑ネタブログです。

ボローニャの空港バス

2012-06-20 | イタリア
 先月イタリアのボローニャ空港を利用したところなかなか好印象でしたのでちょっと触れておきます。
 まずボローニャ中央駅からの空港行きバスが悪くない感じです。日中12分間隔で所要23分と使いやすいものでしたし、バス乗り場は駅舎前のよい位置にあり、空港バス専用色の車両を主に使っている点もあいまって私のようなヨソモノにもわかりやすく助かりました。さらに車内での運賃支払いができないことが多いイタリア路線バスにあって運転士さんが切符を売っている点も便利です。車内購入加算運賃のようなものもありません。運賃は6ユーロと駅から空港まで乗る時間だけで考えるとやや高めかもしれませんが空港バスの切符は市内・近郊の路線バスに60分乗り降り自由のおまけつきとなかなかうまくできています。
(こちらに時刻表等バス情報あり)


 これはオマケというかボローニャ中央駅前を横切る汽車型遊覧連結バス(?)です。こういうのはよく観光地で見かけますね。


 というわけでバスで空港に到着しました。ボローニャは旧市街の屋根が赤いのと左派政権が強いことをかけて「赤い都」、世界最古の総合大学があるので「学問の都」、さらにメシが美味いので「美食の都」と言われるそうですが、さすがそこの空港だけあり美味そうな食材屋さんがちゃんとあります。ボローニャソーセージやパルマハムの産地に来て最後にこんな店を見たらあれこれ買い込みたくなりますが肉モノは日本に持ち込めないのでパスタだけ買いました。


 さて空港内では「BLQ Express」なるターミナル間連絡バスの案内を見ました。でもなんで汽車の絵なんだろうと不思議になります。

 気になって見に行ったらなるほどと納得しました。

 こんな浮かれた乗り物を空港内の循環バスにするとはなんともイキですね。駅前に続き空港でも見たせいでボローニャではやけに汽車型遊覧連結バス(?)が印象に残ってしまいました。
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バチカンの中国大使館

2012-05-29 | イタリア
 前回からローマの話が続きますが、今回はバチカン周辺です。
 以前バスで行ったことがあるサン・ピエトロ大聖堂に今度はスクーターで行ったので停めるところがあるか心配でしたが近くにちゃんと駐輪場があって助かりました。


 この駐輪場のあるサン・ピエトロ大聖堂前にのびる大通り(Via della Conciliazione)沿いには国旗がいくつか見えます。これらは各国の駐ローマ教皇庁大使館で、狭いバチカン市国内に置けないため国境外の近所にあるというものです。


 翻る国旗の中に青天白日満地紅の中華民国旗が目立っていました。イタリアや日本を含め中華人民共和国すなわち大陸側と国交がある国が圧倒的に多数ですから「中華民国の大使館」というのはなかなかの希少価値があります。


 表札に(TAIWAN)とあるのは「うちこそ正中華!」な時代から考えると何だか弱気に見えたりもしますが、この辺も「本土化」と関係があったりするのでしょうか。


 おまけということでバチカン美術館内にあった古そうな地球儀の台湾です。



 バチカン見物のあとでせっかくスクーターで来たのだしとなんとなくバチカンの外周を一回りしてみたところ基本的に城壁が続くばかりでそうスゴイ風景が見られるというわけでもなかったのですが、あっという間の一周でとりあえず狭さは実感できました。



 この橋はバチカン駅につながるバチカン鉄道のものです。
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ローマで乗りスクーター

2012-05-28 | イタリア
 先日イタリアに行ってきたので何回か引っ張ります。今回の旅行は同行者がいて観光が主目的、行先はローマやフィレンツェというスケジュールでした。となると乗り鉄・乗りバスに精を出すというわけにいきません。
 そこで思い出したのがスクーターに二人乗りするシーンが印象的な映画「ローマの休日」です。以前「乗りバス」したときずいぶんとバイクを見かけたし乗りやすいっぽいなあ、なんか面白そうだし、ということで国際免許証を持って行ってローマでスクーターを借りることにしました。幸いそれこそ「ローマの休日」のおかげかレンタバイク店はテルミニ駅周辺などにいくつもあります。乗ってみると狭い街中でも路上に駐輪スペースが数多く設置されていて大変便利でした。問題点は一方通行の多さで、旧市街らしい直交していない道路状況とあわさると街全体がさながら立体迷路のようです。何度も同じところをぐるぐる回ってしまいなかなか目的地にたどり着けないこともありました。それはそれで楽しくはありましたが。

 口に手を突っ込むシーンでおなじみ「真実の口」のすぐ近くにあった駐輪スペースです。こんなスペースがあちこちにあります。

 スクーターのおかげであまり歩かずに済み楽でしたが、さすが一大観光地ローマだけありどこも長い行列でこれはちょっと疲れました。

 しばらく並んで真実の口に到着しました。

 ウソです。これは高松市の女木島(鬼ヶ島)洞窟にあった「真実の『岩』」でした。我々のつまらない顔が映った画像しかないのでこれで代用しときます。

 街中を巡るのはもちろん郊外にも楽に足を延ばせます。画像はアッピア街道の旧道です。古道ながら一方通行の標識があるくらいでクルマやバイクも通行可できます。ただ拡張されていない箇所は昔ながらの敷石(画像中央部の大きい石)だけがぼこぼこと並び凹凸が激しく二人乗りではまともに走れませんでした。一人乗りでもちょっとつらそうです。


 という具合で小回りがきき駐輪にも困らずの「乗りスクーター」はなかなか楽しいものでした。
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モディカ(シチリア島)

2011-07-10 | イタリア
 今回はイタリア・シチリア島南部の街モディカ(Modica)の話です。モディカは前回のラグーザなどと同様にバロック建築の街並で世界遺産に指定されています。また名物に「モディカチョコ」があり、というわけでここに寄った理由はもちろん花より団子というわけです。

 ラグーザからモディカまでは列車で20分ほどとすぐですが、この区間はループ線やラグーザの街が見える車窓がとても楽しいので特に「乗り鉄」でなくとも乗って損はないと思います。(その辺りの様子はサイトのこちらをご覧下さい。)
 列車で着くモディカ駅は街をトンネルで抜けた街外れにありやや不便です。列車の本数が少なくこじんまりとはしていますが車庫も併設された有人駅で切符は窓口か券売機で買うことができます。ただ駅前は狭く客待ちのタクシーもいないごく静かなところでした。


 駅から街の中心に向かいます。駅を出て右に坂を上がったらあとは鉄道のトンネルの真上あたりからずっと道なりに進んで行けばいいのでそう迷うことはないと思います。画像が車中からなのは行きがかりのご好意で駅からクルマで送っていただいたためですが、帰路歩いたところ特にわかりにくそうなところはありませんでした。


 駅から800mくらい先、ロータリーのあるC.Rissone広場に着いたら道が間違っていない証拠です。このロータリーから丘にへばりつく旧市街が望める方向(ウンベルト1世通り・Corso UmbertoⅠ)に進むと正面に丘の上の城跡が見え、道が大きく二股に分かれる市役所前に着きます。


 ウンベルト1世通りは二股の左に続いていきます。この二股を左に折れたちょっと先、通りの左側観光案内所があるのでここで地図をもらい街を見物する順路を聞きました。(訪問時の営業時間は平日土曜8時~19時、休日10時~13時)
 花より団子で寄ったのもののこうなれば観光開始です。まずは観光案内所のすぐ近く、ウンベルト1世通り沿いにあるサン・ピエトロ教会(Chiesa di San Pietro)に行きます。教会の前に12使徒像が立っているのでずいぶん賑やかな感じです。


 この教会の向かいにあるのがモディカチョコの有名店「アンティーカ・ドルチェレリア・ボナイウート」(Antica Dolceria Bonajuto・公式サイトに日本語ページあり)ですから早々に「団子」が済みます。観光客でにぎわう店内ではあれこれ試食でき、唐辛子チョコに人気が集まっていました。


 さらにウンベルト1世通りを進むと右手にやはりモディカチョコのお店Rizzaが見え、こちらにもかわいらしいチョコやお菓子が並び誘惑は続きます。このお店の脇にサン・ジョルジョ教会が顔をのぞかせているので階段を上がっていきましょう。


 このサン・ジョルジョ教会(Chiesa di San Giorgio)がモディカを代表する見所とのことです。

 丘の中腹なので眺めがよく気持ちのいい場所でした。


 サン・ジョルジョ教会の裏手には丘の斜面に落ち着いた街並が広がっています。画像は裏手を上がったところにあるサンタ・テレーザ教会(Chiesa di Santa Teresa)です。


 丘の上の観光スポットに下の街から時計が良く見える城跡がありますが整備工事中でした。

 なので城跡を巻きながら丘を下りサンタ・マリア・デル・ベトレム教会(Chiesa Santa Maria di Betlem)に出ます。


 サンタ・マリア・デル・ベトレム教会からウンベルト1世通りにぶつかる市役所前はすぐ近くです。これでサン・ジョルジョ教会や城跡のへばりつく丘を一回りしたことになります。


 続いて街の下側もちょっと散歩しましょう。まずはサン・ドメニコ教会(Chiesa di San Domenico)です。

 続いてカルミネ教会(Chisesa del Carmine)、ってただ前を通ってるだけで観光バスの「右手に見えますのは~」と同じような感じになってきましたがだんだんくたびれてきました。


 最後に観光案内所の裏手に広がっている旧市街に入りサン・サルヴァトーレ教会(Chiesa San Salvatore)を見つつ適当に歩いてみます。

 なんだかお邪魔しては申し訳ない感じです。


 路面が線路みたいにも見え子供の頃ここにいたら絶対電車ごっこしたろうなあと思いました。


 とりとめがなくなってきたのでこの辺で終わりにします。なんだか奈良京都に修学旅行に行ってきた中高生の宿題みたいに教会をズラズラ並べてしまいましたが落ち着いていて気持ちのいい街でした。
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ラグーザ(シチリア島)

2011-07-09 | イタリア
 今回はシチリア島南部のラグーザ(Ragusa)という街の話です。ラグーザはバロック建築の街並ということで世界遺産に指定されている観光地ですが、鉄道マニアだと気になるのはループ線があることで、ラグーザに足を運んだのは要するにそれが目当てでした。その件はサイトのこちらでご覧頂き、こちらのブログでは街を見物所したときの話としますので両方併せてご覧いただければ幸いです。

 まずラグーザ駅から話を進めていきます。ラグーザの観光ポイントになる旧市街はスペリオーレ地区の丘(Ragusa Superiore・superioreは上という意味)、イブラ地区の丘(Ibra)の2つに分かれていて、駅がある丘はさらに別です。
 駅がある丘はスペリオーレ地区から谷を渡った対岸にあるので駅に着いたらまずスペリオーレ地区に渡る橋、Ponte Nuevo(新橋)を渡ることになります。

 「新橋」が架かる谷の下流にあたる東側を向くと隣にカプチーニ橋(Cappuccini)が見えるのでそちらも見に行ってみます。

 カプチーニ橋の柵にはカップルがつけていったとみられる南京錠がたくさんあります。そういえばこういう習慣っていったいどこの国から始まったのでしょうか?


 のっけから話が逸れましたが戻してカプチーニ橋を渡りスペリオーレ地区の中心カテドラルに着きました。ここに観光案内所があるので地図をもらい順路を教えてもらいます。なんでもイブラ地区までは眺めがいいので見物しながら歩いて行き、帰りは登り坂が大変だからバスで帰って来るのがオススメとのことです。実のところ特にこれが見たいという目当てもないので教えられたとおり歩いてみることにします。


 順路通りスペリオーレ地区の街を下って行くとすぐイブラ地区との間の谷に出ます。眺めは非常にいいのですが、これを下りたら帰り道は確かに大変そうです。なるほど帰りはバスという「教え」になるわけですね。

 この眺めを狙って三脚を立て大きいカメラで撮影に励む日本人がいたので一瞬撮り鉄な人かと思いびっくりしました。考えてみれば「撮り風景(?)」のために三脚立ててたって何もおかしくないのですが、鉄ちゃんの端くれやってて三脚見るとつい条件反射で「何か面白いもん(列車)でも来るのかな?」と思ってしまいます。


 急な坂と階段を下ってイブラ地区に着きました。入口に位置するPurqatorio教会前にはバス停とタバッキ(売店)、バールと揃っているので一休みし、帰りのバスの切符も買っておきます。


 イブラ地区はスペリオール地区の下にあるものの別の丘の上ですからやはりよい眺めです。歩いていると観光地でよく走っている汽車風トロッコがやって来ました。


 イブラ地区の見所の一つサン・ジョルジョ教会です。ここでスペリオール地区から見物するつもりのループ線を列車が通過する時間が迫ってきたのでもう先には進めません。


 教会近くのバス停でスペリオール地区に戻るバスを待ちます。急いでるときに限ってなかなか来ない、というやつで、そこにさっきの汽車風トロッコがやってくると「お前じゃない」と心の中で八つ当たりしたりです。

 ほどなくバスが来てホッとしました。小さい車体の割に後輪が多いちょっと変わった車両です。切符は車内で買えませんので乗るつもりならあらかじめどこかの売店で買っておきましょう。

 というわけでバスでスペリオール地区に戻り、無事ループ線を通る列車を眺めてからラグーザを後にしました。眺めがいい丘の上なので気持ちがよく、私のようにバロックがなんだかよくわかってないミーハーでも散歩するだけで楽しめるところなのでループ線ついでということもあって大変儲かった気分です。
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