乗った後の景色

電車・気動車・バスに乗ることが好きな乗りマニアによる旅行雑ネタブログです。

マンフレドーニア(プーリア州)

2011-07-01 | イタリア
 今日は南イタリア・プーリア州マンフレドーニア(マンフレドニア・Manfredonia)の話です。と言っても即座にどこと思い浮かぶ向きはさほど多くないと思うので、まずブーツの形をしたイタリアをウェスタンブーツとして見たとき「拍車」のように見える位置にガルガーノ半島があると思い浮かべて下さい。この半島の南側の付け根にあるのがマンフレドーニアです。
 マンフレドーニアの街は海岸と平行し北東から南西に向かって細長く広がっています。鉄道の幹線が通るフォッジア(Foggia)からここまではバスと鉄道の枝線が伸びていてどっちも使えますが、駅は街の中心から南西に外れたところなので一般的には直接街中に入るバスの方が便利そうです。なおここで「乗り鉄」「乗りバス」したときの話はサイトのこちらにありますので併せてご覧下さい。
(この辺りのバスを運営するガルガーノ鉄道公式サイト)

 前置きはここまでにして以下街を散歩したときの話に移ります。マンフレドーニアの街中は直線状の区画が多くスッキリとしている印象です。道幅はそう広くないので一方通行が多いのですが歩く分にはあまり迷いそうな感じはありませんでした。あまりスッキリしているよりごちゃっとした雰囲気の方が私は好みなのですが、イタリアらしくオート三輪が活躍し、一通の道を角を曲がりながら走って行くバスの姿を見ながら散歩するのもなかなか悪くないものがあります。



 駅から駅前のAldo Moro通りを北東に500mほど歩いて行くと城跡が見え、街中に入るとカテドラルがありました。



 そこから北の山側にあるVia Delle Antiche Mura(城壁跡通り)というバス通りに出ると、その名の通り沿道には城壁の跡が街並に混じってぽつぽつと残っているのが見えます。公園のように整備されてたり一部ぶっこわして通り道にしてあったりで子供だったらいかにも遊び場にしそうな感じです。


 おうちやお店と共存している、というか邪魔しているというかややこしいものがあります。


 通りの周りは新旧の建物が混在していてなかなか面白い雰囲気です。


 アパートと駐車場に囲まれて教会(サン・フランチェスコ教会)がありました。なんだか教会がちいさくなって遠慮しているように見えます。


 城壁跡通りを北東に進んでから改めて海岸線に南下するとビーチと城塞がくっついた一角があります。


 城塞の周りは公園になっていて街の憩いの場という雰囲気でした。城塞は夕方で閉まっていましたが日中は中に入ることができるようです。


 というわけで街に埋もれているような城壁跡を中心に見物しました。観光地としてはこの街よりも隣接するシポント(Siponto)やモンテ・サンタンジェロ(Monte Sant'Angelo)が有力のようですが、その辺りを見物するとき時間に余裕があったらマンフレドーニアにもちょっと寄って散歩してみるのも悪くないと思います。
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ヴィエステ(プーリア州)

2011-06-30 | イタリア
 ブーツの形をしたイタリアをウェスタンブーツとして見たとき「拍車」のように見える位置にあるのがガルガーノ半島と思い浮かべてみて下さい。この半島の先っちょにある町がヴィエステ(Vieste)で、美しいアドリア海を求めてやってくるバカンス客も多いそうです。私はバカンスではなく例によって鉄道とバスのついでに寄っただけですがなかなかキレイな町で感心しました。今回はヴィエステを散歩した時の話です。

 最初にガルガーノ半島の付け根を走る幹線筋から半島の端ヴィエステまでの行き方に触れておきます。大雑把に言ってFoggiaからバスで行く半島南回りとSan Severoから電車とバスを乗り継いで行く半島北周りの2つがあり、南回りの方が直行かつFoggia駅発着の列車が多いので便利といえそうです。ただ電車が好きならもちろん北周りがオススメということになります。(電車とバスに乗った時の話がサイトのこちらありますので併せてご覧下さい。)

 さて南・北どちら回りにせよヴィエステで着くのは街の目抜き通り「5月24日通り」と、ビーチに向かうGuglielmo Marconi通りの交差点辺りにあるバスの折返場です。折返場の端には小さい案内所がありバス乗車券の販売や時刻照会のほか観光案内や宿泊などの相談にものってもらえます。


 折返場からビーチの方にまず歩いてみることにしました。坂道のGuglielmo Marconi通りを下っていくと10分も歩かないうちに白い塔のような岩が印象的な海水浴場が広がります。海と空の青さと白い岩と崖のコントラストが美しいところへ来て海に入らないアホらしさですが「乗り」の合間ですから仕方がありません。先に進みます。


 ビーチの白い崖に裏側から上っていきます。崖の上は城跡になっていて入口には海軍の管理下と書いてありました。 

 城跡の脇には展望台があり、先ほどのビーチと白い岩が眼下に広がり何とも気持ちのいい眺望です。

 この町のお土産屋ではおそらくここで撮ったのであろうという写真の絵はがきをよく見かけました。


 城跡前からビーチと逆側の海岸線(崖っぷち)には旧市街が展開しています。

 路地や建物はかなりキレイに整備されていてときどき崖っぷちに出ては青い海を見るお散歩は格別です。


 観光客を当て込んでかまだ新しいレストランが多く目に付きました。

 表で食べられるお店ならネコと一緒に食事できそうです。


 リストランテとエノテカ両方の看板を掲げるお店のお兄さんに「うちは古い建物改装して使ってるんだ。店の中面白いから見ていきなよ。」と誘われたので見物させてもらいます。なるほど自慢するだけありなかなかいい雰囲気でした。


 旧市街の正面玄関にあたる門です。城跡のある裏から旧市街に入ったので裏から表に抜けて来たことになります。


 改めて海に降りて眺めたら満足しバス乗り場に戻って散歩をおしまいにしました。


 ヴィエステはキレイな海と旧市街の両方があるのがうれしく乗り継いでに寄ったらトクした気分です。いつかゆっくり時間をとってのんびり滞在したいものだと思いました。
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ポテンツァ(バジリカータ州)

2011-06-29 | イタリア
 今回はイタリア南部バジリカータ州の州都ポテンツァ(Potenza)の話です。この街に寄った理由は州都というくらいの規模の街が丘の上にのっかっていてその丘に面白そうなローカル線がまとわりついていて面白そう、というものでした。その鉄道についてはサイトのこちらをご覧下さい。ここでは街の様子を見ていきます。

 ではポテンツァの玄関口FS(トレニタリア)ポテンツァ中央駅(Potenza Centrale)前から話を始めます。丘の麓にあり周りにはろくに店もなく中心街から遠くという不便なところです。なので中心街まで行くにはバスかタクシーということになりますが、階段を登る元気があるならアップロ・ルカーネ鉄道に乗って行くという手もあります。私はそもそも鉄道目当てだったのでもちろん鉄道を利用しました。
 この鉄道の駅(Potenza Inferiore)は中央駅前の正面にあります。画像だとバスの後方突き当たり右のところに見えるのがホームの屋根です。

 ただしここは無人駅で切符を買えそうなところが見当たりませんでした。もしここからこの鉄道やあるいはバスに乗るなら中央駅の売店辺りで切符を売っていないか聞いてみるといいかもしれません。私は隣の有人駅(Potenza Inferiore Scalo)から乗ったので中央駅近辺の切符売り場をチェックしていませんでした。申し訳ありません。
 さてその鉄道に乗って上がっていくと数分で中心街に近いPotenza Citta駅に着きます。駅舎の1階がホーム、2階が正面出口という構造です。

 画像をしつこく貼りますが丘の街の斜面に建っている様子がおわかりいただけるでしょうか。この鉄道はこの駅の先でトンネルをくぐり中心街の真下を北に抜けます。



 駅から丘の上の中心街に向けて階段が続くのでケーブルカーかエレベータでも欲しいところです。


 無事街の目抜き通りプレトリア通り(Via Pretoria)の検察庁付近に出ました。

 あとは通りを左(西)に歩いて行くとだんだん人通りが増えていきます。

 通りをちょっと逸れると高低差がわかる眺めがあって面白いものです。

 なかなか好ましいスタイルのちっこいバスも頑張ってます。


 市役所前広場には共和国記念日(6月2日・国民投票で王制廃止を決めイタリアが共和制になったことを記念する祝日)が近いのでイルミネーションの用意がされていました。見られないのが残念です。


 そうこうするうち乗る列車の時間が近づいて来たのでPotenza Citta駅に戻ることにします。同じ道戻るのもつまんないしたぶん下の方に降りていけば駅に着くだろう、といい加減に降りていったら見事迷いました。

 時間がなくなってきたので焦りつつその辺の人をつかまえて聞きながら急ぎます。いつの間にか降り過ぎていて駅舎より下の線路脇にたどり着いてしまいましたがそうなればあとは線路伝いに歩いてホームに上がればいいのでまずはホッとしました。こういう高低差の大きい街は方向感覚が狂いやすいようです。もっとも単に方向オンチだからかもしれませんが。


 という具合にちょろっと散歩しただけですが丘の上で風が気持ちよく景色もきれいなので気に入りました。
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ナポリ中央駅の近所(ノラーナ門)

2011-06-11 | イタリア
 前回に続きナポリ中央駅周辺の話です。ガリバルディ広場からガリバルディ通りを南に進むとチルクムヴェスヴィアーナ鉄道のターミナルPorta Nolana駅の向かいにノラーナ門が見えます。

 こういうのを見てくぐりたくならないという人は大人かきっとウソつきです。お子様な私はもちろんくぐります。門の内側は洗濯物の翻る住宅や魚屋が目立つ商店街が広がりなんとも楽しくまたうまそうな雰囲気です。


 魚を見れば食べたくなるのは道理ですが周りには気軽な雰囲気の海鮮レストランもあるので困りません。


 変なのがウロチョロしていると(いい意味で)おせっかいなおっちゃんがいるもので「見物ならあそこに行ってごらん。市やってるよ。」と声をかけられました。行ってみるとなるほどなにやらガラクタっぽいものも含め雑多なものが並びお客は熱心に見ています。



 食い物系の通りから奥には入ると雑貨など食料品以外を扱う店が見えてきました。


 靴屋さんにいたハイジです。


 内外各国かなり手広く扱っている店があるくらいで外国人とおぼしき人も多く見かけました。


 間の細い路地は人の家の裏庭という感じです。


 建て込んでいるもののそこそこ高さがある建物ばかりだけに路地の幅は細いといってもそこそこはあります。


 歩いていたら目の前に急にニューっとポリバケツが下りてくるのでびっくりしました。何か売りに来るとバケツにおカネを入れてベランダから吊るして買い物をしたりとかちょっとしたやりとりに使うわけですが便利なワザですね。

 ちなみにこれと同じワザはこの後に足を延ばしたマルタでも見かけました。どこも考えることは同じようですね。

 というわけでバケツが下がって来た話を文字通りサゲにして終わりとします。
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ナポリ中央駅の近所(ガリバルディ広場)

2011-06-09 | イタリア
 今回はナポリ中央駅前から西へと大きく広がるガリバルディ広場付近を散歩した時の話です。

 ナポリ中央駅は改装が進みとてもキレイでした。


 駅を出て右側、広場の北側の並びを西へと進むと「サヨナラホテル」なる気になる名前のホテルが目につきます。

 ナポリに着いていきなりサヨナラではなんだか寂しい気もしてきますけれども。


 ぶつかる路地には服飾系の露店が出て賑わっていました。


 工具屋さんのネコは売り物ではなさそうです。



 この辺りは小規模なホテルの看板がちらほら見え中央駅の近くらしさがあります。

 そういえば2009年にこの道の右側の並びにあるVittorio Venetoというホテルに泊まったら部屋の壁がいきなりトリックアートでびっくりしました。

 ナポリの街中なのに窓の外は広い田舎が出現します。壁にこんな窓をぬけぬけと描くとはなかなか大胆ですね。

 ちなみに本当の窓の外はこんな感じでした。


 話も道も逸れたので駅前広場に戻り、路面電車の通り(ガリバルディ通り)まで来ると広場のシンボルのガリバルディ像が見えます。ナポリらしいと言っていいのかややゴミ捨て場化していますが。

 路面電車、トロリーバス、バスが入り混じりオート三輪も見え楽しい雰囲気です。



 今回はここまでとします。ガリバルディ広場の北側の話になったので次回は南のノラーナ門付近の話です。
コメント (2)
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