乗った後の景色

電車・気動車・バスに乗ることが好きな乗りマニアによる旅行雑ネタブログです。

台北の反原発デモ(前編)

2014-04-28 | 台湾
 台湾のホテルで朝刊を見たら各紙とも一面トップが廃核遊行すなわち反原発デモの話題で埋まっていました。


 デモの場所と時間が地図付きで載っているのでなんだかレジャー系イベントの案内みたいな感じです。ということは朝刊を見てデモを知り行く気になるという人が結構いそうですね。私も幸い時間があったので見物に行ってみることにしました。


 デモの出発点最寄駅はMRT台大病院ですが、大イベントと考えれば混雑するのではないかと思い裏側にあたる西門から歩くことにします。とりあえず「鴨肉扁」という名前は鴨でもガチョウ料理の有名店でガチョウビーフンを頼み腹ごしらえです。


 西門から二二八公園に向かっていくと警察がバリケードで総統府方面に向かう道路を封鎖しものものしい空気になってきました。


 二二八公園の一角に人だかりが見えたので近づくと、台湾の野党第一党「民主進歩党(民進党)」の前主席蔡英文氏がいて報道陣が取り囲んでいます。(民進党は反原発の立場)


 デモ出発点に近づくと人出がすごくなり、さらには露店がいくつも出ているのでちょっとびっくりしました。確かにせっかく人出がわかっているなら商売しなければもったいないし参加者も路上にいれば何か飲み食いしたくなるわけで双方助かるうまい図式に感心です。(移動トイレが設置されているのでその方面も安心でした。)


 飲み物にアイスクリーム、ソーセージに焼きイカ、揚げパンなんかはすぐに見慣れてしまいますが、イモとか落花生、ニンニクを売っているのを見ると驚くというより心配になります。買ったらデモ行進するとき文字通り重荷になりそうですけれども。水はボランティアが無料で配っていました。暑い台湾だけにデモなどイベントの給水対策は重要と思われます。


 というわけでデモの出発点「ケタガラン通り(凱達格蘭大道)」に着きました。総統府(植民地時代は台湾総督府だった建物)前に延びるデモや集会御用達という感じの道路です。通常かなり広く見える路上はテントが張られ人で埋まり大きい広場だか公園のように見えます。(この日の参加人数は主催者発表5万人・警察発表2万人)


 反原発を支持する層には「台湾独立」を支持する層もいくらかかぶっているのでその旗も多く立っていました。確かに原発事故で国土を失ったらそもそも独立などという以前の話になってしまうわけでなるほどというところです。


 暗くなるとこのまま夜市になりそうな雰囲気というのか、何を見に来たんだかよくわからなくなってきたところでデモ出発の時間になります。


(後編に続きます。)