ボンクラ学生のための、楽できる(かもしれない)第二外国語選択講座 フランス語編

2018年02月28日 | 外国語

 前回(→こちら)に続いて第二外国語履修のお話。

 前回は「まえがき」として、



 「外国語学習は大変だし、大学の授業はスカが多いから、単位の取りやすいものを選べ」



 という大原則を紹介した。

 本当に勉強したかったら、講義なんかより大学図書館に通いましょう。 

 では、今回から具体的に何語がおススメか、そうでないかを語っていきたい。

 まず学生時代を振り返ると、私の通っていた千里山大学(仮名)ではドイツ語フランス語スペイン語中国語ロシア語から選択できた。

 これらをひとつずつ検討していくことにすると、まず1番最初に言えることは、



 フランス語は取っちゃダメ



 これは、ドイツ語選択でドイツびいきの私が、ライバルをくさして言うのではない。

 周囲にいた、多くのフランス語履修者がうったえる、血の叫びなのだ。

 なんたって、自らの意志で仏語を選んだ本人たちが言うのだから、間違いはない。

 100パーとはいわないが、まあ8割くらいは試験の季節になると、死んだ魚のような目になって言うのだ。



 「フランス語なんか、取らんかったらよかった……」



 失敗の巻である。

 ではなぜ彼らが、一様にフランス語選択を後悔しているのかといえば、まあ単純に学習するのにむずかしい

 他の言語(たとえばラテン語とか)とくらべて、格別難解ということでもないはずが、まあ英語に苦戦したのと同じくらいには、またしんどい思いはしなければならない。

 他の選択肢があるのに、あえてわざわざ、フランス語を取る意味はない。もっと楽な道はある。

 にもかかわらず、なぜ彼らはフランス語を選んでしまうのか。

 それはズバリ、



 オシャレそうだから」


 
 フランス語選択者は、まあたいていが、この理由で選んでいる。

 もちろん、「サルトルやカミュを原語で読みたい」みたいな殊勝な人はいるかもしれないが(いないか)、そういう人は元々仏文科に行くであろう。

 先も言ったが、外国語学習というのは大変である。

 英会話学校のCMのように、

 

 「趣味感覚で」

 「外国の人に道を聞かれたときに困らないように」

 

 くらいのモチベーションでは、まず続かないといっていい。

 語学学習に必須なのは、「大変」の壁を超える「必要」か「好き」。

 これが、すべてなのだ。

 勤勉で教育レベルも高い日本人が外国語を苦手なのは、学校教育がどうとか以前に、この「モチベーション」に劣るところがあるから。

 ここを解消しないかぎり、授業をどういじくっても大同小異。

 元大阪市長の橋下徹さんが、

 

 「大阪府民の英語力アップ」

 

 をさかんに喧伝してたけど、「うまくいかんやろうなあ」と思ってて、実際そうだったのも、たぶんここに根本がある。

 「必要」も「好き」もない人に、こんなめんどくさいことをやらせる、というのに無理がある。

 これを英語でなく

 

 「大阪府民の物理学力アップ」

 「大阪府民の図形問題証明力アップ」

 

 に言いかえると、文系の人なら、そのゲンナリ感がわかるだろう。

 よく「買い物するのに微分積分はいらない」という数学嫌いがいるけど、それは語学も同じなのだ。

 「外国人に道を聞かれたとき」のために、人はTOEIC高得点を目指さない。

 英語だろうがフランス語だろうが、

 

 「今のところ、日本で日常生活を送るのに、まったく必要がない困らない

 

 という現状がある以上、政治家がほえようがオリンピックをやろうが、そんなに変わらないと思う。

 かように、モチベーションなきところに、楽しい外国語学習なし。

 それを「フランス語はオシャレ」で2年もやらされた日にはアータ、待っているのは苦難の道である。

 こうしてフランス語選択は学園生活に大きな被害をもたらし、楽しいキャンパスライフの大きな重しになるのである。

 もう一度言うが、大学の勉強で役に立つのは、教授やカリキュラムじゃなくて「自主性」と「図書館」。

 あとネット環境があれば、いつでもだれでも勉強はできる。

 そのためにも、「必要」「好き」でないかぎり(逆に「ある」なら、どんなに大変でも迷わず選びましょう)、無駄にしんどいフランス語はやめておきましょう。

 実際にフランス語やってた連中が、軒並み言ってるんだから、まず間違いなし。

 フランス語の先生方すいません、正直あんまりおススメできません。



 (ロシア語編に続く→こちら




コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ボンクラ学生のための、楽で... | トップ | ボンクラ学生のための、楽で... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

外国語」カテゴリの最新記事