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人事マネジメント研究所「進創アシスト」からの情報発信

■コラム■「頑張れ」は逆効果?

2023-07-16 07:39:02 | 人事マネジメントの視点
「頑張れ」という言葉の複雑な感情と意味合い
「頑張れ」という言葉は私は好きではない。言われるのも嫌だし、言うのも嫌だ。理由は、相手に向けて「頑張れ」と伝えることで、自分自身に対して努力が足りないと言われている、相手に対して言っているように感じるから。メンタル不調の人に対しては使ってはいけない代表的な言葉であるのは、そういう理由からだろう。
しかし、一方で「頑張れ」という言葉は、応援の意味合いで使われることもある。例えば、スポーツの競技者に対して声援として投げかける場面などでよく使われる。彼らを奮い立たせるために使っているのだろう。それは声をかけることで、相手に自信やエネルギーを与えることができるからで、選手からは「頑張れという声が励みになった」という感想もよく聞くことがある。
また、深い意味を持たずに軽い挨拶のような意味合いで使われることもある。習慣として定着しているのかもしれない。

多様化が進む中での「頑張れ」の使い方
「頑張れ」は、曖昧さが強い表現。以前、日本では考え方が同質的な傾向が強かったため、受け手もある程度の理解をしていた。しかし、現在はさまざまな環境や状況が生まれ、多様な価値観を持つ人々が増えたため、従来の使い方では十分ではなくなってきている。よって、「頑張れ」を使う際には、相手の状態や状況、関係性に応じて使う必要が出てきた。無意識のうちに使ってしまうことが多いが、これからは少し意識することが大切だ。もし、相手の状況や気持ちがよくわからない場合は、「大丈夫?」や「何かできることがあれば言ってね」など、相手の話をよく聞いて、寄り添う言葉をかけるようにするとよい。

相手の状況や気持ちに合わせて言葉を選ぶ
また、決まったパターンではなく、類似のいろいろな言葉を持っておくと、その場や状況に相応しい使い方ができる。例えば、次のような言葉。
「力を抜いてやってみてください」「自信を持って進んでください」「最善を尽くせることを期待しています」「応援しています」「成し遂げてください」「あなたならできると信じています」「諦めずに一歩ずつ進んでいってください」
言葉は、人を傷つけることもある。しかし、言葉は人を励ますこともできる。言葉の力を使って、周りの人を大切にしよう。
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