読書日和

お気に入りの小説やマンガをご紹介。
好きな小説は青春もの。
日々のできごとやフォトギャラリーなどもお届けします。

誰が為に強者は集う

2007-05-22 17:17:10 | ウェブ日記
タイトルをカッコ良くしてみましたが…。

実際には「強者」ではなく「強馬」です。

そして集う場所は東京競馬場。

何の為かは、もちろん日本ダービーの為に。

では誰の為に集うのでしょうか?

馬主の為?ファンの為?その他関係者の為? そうではない。答えは…

栄光の為

出走馬全てにとって一生に一度の祭典なのだ。

栄光を手にすべく、18頭の3歳馬が東京競馬場に終結。

もはやオッズがどうとか、そんなのは大した問題ではない。

頂点に立つのはどの馬か、興味はその一点に尽きる。

わずか2分25秒前後の戦いが大きなドラマを生む。

それが日本ダービーだ。




というわけで、今回は記事の雰囲気をシックにしてみました。

うまく日本ダービーの魅力を伝えられればと思います。

私はレース当日は東京競馬場に足を運ぶつもりです。

仕事が休みならですが…。

ついに、先月購入したデジカメを使うときがきたようです。

パドックでのフラッシュ撮影は厳禁なので、そこは気を付けます。

40000円もしたので経済的には痛かったですが。。。

広角撮影可能、3.75倍ズームアップ撮影可能、手ブレ補正機能有り。

色もシルバーグレーで私好み。

なかなか良いデジカメを手にすることが出来ました。

競馬場内を見渡す感じの写真を撮りたいですね。

それを記事に付けて、場内の雰囲気を伝えられればと思います。

日曜日が楽しみです。

「晩年の子供」山田詠美

2007-05-22 15:54:08 | 小説
最近は読書ペースが上がってきています。
毎日電車の中で読んでいるので、2日に1冊は読んでます。
退屈な通勤時間ですが、本を読んでいると頭も冴えるので良いかも知れません。
さて、今回ご紹介するのは「晩年の子供」(著:山田詠美)です。

この小説は短編集で、内容は以下のとおりです。
晩年の子供
堤防
花火
桔梗
海の方の子
迷子

ひよこの眼

良い本を読んだなあと思いました。
どの短編も20~30ページなのですが、物語はきちんと作られています。
タイトルの晩年の子供というのを見たとき、私が想像したのは「年をとってから産んだ子」でした。
が、読んでみると大分違っていました。
私が想像したのは「晩年の母親から見た子供」だったのですが、実際には「子供自体が晩年を迎えている」という意味でした。
なぜ子供なのに晩年なのかというと、この子は犬に噛まれ、狂犬病が発病して死ぬかもしれない恐怖に襲われていたからです。
10歳の少女が死期を悟るというのは残酷だと思います。
この少女は死を悟ってから、10歳とは思えないような深い考えを持つようになります。
6ヶ月後に死を迎える人間としては、何をするべきであるのかを考えなくてはならなかった
私の周囲は、濃密な他者からの愛で満たされていた。そして、幸福な人間は、そのことに気付くことがなく、そして、だからこそ幸福でいられるのだということに私は気付いた。幸福は、本来、無自覚の中にこそ存在するのだ

幸福は本来無自覚の中にこそ存在する、これはその通りかも知れません。
何気ない日常が一番幸福なのでしょうね。
そして、結末なのですが、最後は拍子抜けするような感じでした
まあ、落ちということで、良い終わり方だと思います。

その他の短編もすごく読み応えがあり、久々に傑作を読んだと思います。
「桔梗」と「ひよこの眼」は人の死を扱っています。
また、「迷子」は難しい問題を扱っていて、それを子供の視点から見ている感じです。
「堤防」には自殺未遂が出てきたりするので、明るい話題ばかりの短編集ではありません。
しかし読みずらくはありませんでした。
全体的にすごく読みやすい短編集です。
後でもう一度読んでみたいと思わせる一冊でした。

※図書レビュー館を見る方はこちらをどうぞ。

「A2Z」山田詠美

2007-05-22 00:16:13 | 小説
こんばんわ。
今回ご紹介するのは「A2Z」(著:山田詠美)です。
「エイ・トゥ・ズィ」と読みます。

‐‐‐‐‐内容‐‐‐‐‐
文芸編集者・夏美は、年下の郵便局員・成生と恋に落ちた。
同業者の夫・一浩は、恋人の存在を打ち明ける。
恋と結婚、仕事への情熱。
あるべき男女関係をぶち壊しているように思われるかもしれないが、今の私たちには、これが形。
AからZまでの26文字にこめられた、大人の恋のすべて。
読売文学賞受賞作。

‐‐‐‐‐感想‐‐‐‐‐
夏美と一浩は夫婦なのだが、どちらも恋人がいる。
夏美には「成生」、一浩には「冬子」という存在があり、夫婦で過ごす時間より恋人とすごす時間のほうが長い。
公認の不倫ということになるのでしょうか…。
夏美と一浩の関係は冷めているようで冷めてなく、のらりくらりとした感じです。
そのため離婚という事態にはならないのがこの小説の特徴でしょうか。
しかし、結婚相手に恋人がいるとわかったときの気持ちとはどんなものなのでしょうか。
この小説ではわりと落ち着いてますが、実際には修羅場になりそうな気が…
また、そういった環境でも壊れない夏美と一浩の関係は正直よくわかりません。
心の奥底では互いが互いを必要としているということでしょうか。

あと、興味深い文をご紹介。
「子供の頃に考えていた35歳は、そりゃあ年寄だったかもしれないが、35歳になって思う35歳は、まだまだ子供だ。」
私は今22歳なのですが、小学生の頃は22歳といったらものすごく大人なイメージでした。
まして35歳なんて想像も出来ませんでした。
22歳というのは私にとって思い入れのある年齢で、人生で最も輝く年齢だと思っています。
16歳くらいのときから22歳を意識していました。
が、実際になってみると、まだまだ力が足りないと痛感してます。
35歳になったときどう思うのだろう…。
やはり力不足だと思うのだろうか。
13年先のことだし、今は考えないでおきましょう(笑)

A2Z、そういった人生のことも含め色々考えさせられました。
夫婦どちらも恋人がいるというのが、現実離れしている感じで衝撃でした。
山田詠美さんはこういう小説書くのが上手いなと思います。
次は「晩年の子供」を読もうと思います。
それではまた。

※図書レビュー館を見る方はこちらをどうぞ。