昨夜の当直看護師長が内科病棟の師長だった。当直明けで帰る前に病棟に来て、昨夜の救急患者さんのことを話してくれた。心肺停止が2名あったそうだ。 朝当直帯が終わる直前に来たのは80歳台後半の女性で、当院の腎臓内科外来に高血圧症と軽度の腎障害で通院していた。朝家族が気づいて救急要請したもので、実際は夜間に死亡していたらしい。胸部X線を画面で見ると、心不全だった。急性心筋梗塞が発症したのかもしれない。 昨夜運ばれて来た40歳台半ばの男性は浴槽内で溺死していたそうだ。脊髄小脳変性症で基幹病院の神経内科に通院していた。運動失調で身体の動きが悪く、ふだんでも入浴に1時間はかかるので、家族が気づくのが遅れた。気管挿管したら、血性泡沫状の喀痰が大量に引けたのだという。治療に反応なく死亡確認された。名前に聞き覚えがあったので、カルテを確認したら5~6年前に糖尿病で内科に通院していた。HbA1c14%から治療を開始して、アマリール0.5mg/日で5.8%まで改善したが、そこで中断になっていた。治療をやめたわけではなく、神経疾患で通院していた病院から糖尿病の治療も合わせて受けていた。今回低血糖で意識消失したわけではなかった。死亡確認後に警察の検死となった。 また、夫婦喧嘩をして、腹いせで?手首を切った妻が受診したが、幸い動脈は切れていなかったそうだ。当直は血管外科医だった。以前この先生が当直の時に、若い女性がリストカットして受診した。橈骨動脈が切れていて、それも何度もきたなく切ったために吻合は困難だった。尺骨動脈からの血流を確認して、橈骨動脈を結紮したそうだ。午前中この先生が放心した様子で医局ラウンジにすわっていた。ほんとにお疲れ様です。
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