リハビリ病棟には、神経内科や脳外科に入院して急性期を過ぎた脳出血・脳梗塞の患者さんや、大腿骨頸部骨折で整形外科に入院した術後の患者さんが入院している。リハビリ担当の整形外科医が主治医となって、約20~30名の患者さんを診ている。基本的には病状が落ち着いているので、それほど手間はかからない(何事もなければ)。しかし、なにしろ高齢者が多く、ほとんどが80歳以上なので、内科的な疾患が急に発症する。
80歳台前半の女性は、腰椎圧迫骨折後のリハビリだったが、急性腎盂腎炎になって血圧が下がった。内科に連絡がきて、リハビリ病棟ですぐに治療が始まったが、そこは慢性期担当の病棟なので急性疾患に対応できないということで内科病棟へ転棟となった。一時あぶなかったが、なんとか治癒した。今は廊下を歩いてトイレまで自分で行けるようになった。腰痛も軽快してしまった。
70歳台前半の男性は、脳出血後遺症後のリハビリだったが、休日に昏睡となった。検査すると。もともとアルコール性肝硬変があり、血中アンモニアが200を超えて肝性脳症になっていた。すぐに消化器病棟に転棟して治療が開始された。