なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

間質性肺炎

2018年04月02日 | Weblog

 昨日の日曜日に、84歳男性が発熱・呼吸困難で救急外来を受診した。土曜日の日直の後に病院に泊まって日曜日の昼までいたので、日直の先生(神経内科)に相談された。

 この患者さんは、1年半前から当院の呼吸器科外来(大学病院からのバイトの先生担当)に通院して経過をみられていた。処方は鎮咳財のみを症状のある時だけ内服するように出されていて、ステロイドは投与されていない。酸素飽和度は室内機で正常域だったが、労作時の息切れはひどかった。、それでも仕事をしていたらしい。

 胸部X線・CTで見ると、昨年12月と比較して胸膜下の蜂巣肺の部分は増加している。肺野に淡いスリガラス陰影があるような気がするが、自信はなかった。明らかな浸潤影の増加で細菌性肺炎併発とはいえず、間質性肺炎自体の悪化を考えたい。ただし、肺気腫の画像でもそうだが、蜂巣肺に感染が加わるとべったりとした浸潤影にはならないかもしれないが。

 呼吸器内科の常勤医のいる地域の基幹病院への転送を勧めたが、幸いに引き受けてもらえた。治療としては、1)抗菌薬投与で経過をみる?、2)抗菌薬を投与しつつステロイドを投与する?(ステロイド量の設定は?)、のどれでいくのだろうか。抗菌薬の投与のみで改善すれば、短期間で当院に回されると思う。

 昨日の91歳女性はステロイドパルス(ソルメドロール500mg)を開始したところ、解熱して陰影も改善した。ステロイドは症状をマスクしてしまうので何ともいえないが、COPのような気がする。

 「特発性間質性肺炎 診断と治療の手引き」を買ってみたが、これだけでは難しい。

特発性間質性肺炎診断と治療の手引き

コメント
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