先週の土曜日に98歳女性が高熱で救急外来を受診した。尿路感染症(旧姓腎盂腎炎)の診断で入院した。当直の外科医が抗菌薬(セフトリアキソン)を出して、週明けにあとは内科でよろしくと言われた時には、順調に解熱軽快していた。
後は抗菌薬の投与期間をどうするかという問題だけなので、あまり気にしていなかった(何しろ忙しい)。連休中の退院が決まったので、入院サマリーを書き始めた。すると、昨年は複数の病気で受診・入院していた。
1月に慢性硬膜下血腫で受診している。地域の基幹病院脳外科に紹介されて、これは予想通り保存的治療になった。治療内容は記載されていないが、多分五苓散なのだろう。
3月には急性胆管炎で受診している。総胆管末端に総胆管結石を認め(胆嚢結石も)、著明な肝機能障害があった。消化器センターのある専門病院に救急搬送された。内視鏡的に総胆管結石が摘出されて、超高齢者であることから、胆嚢結石は経過観察となった(ERCPは送られてきた画像)。4月に急性胆嚢炎で当院に入院したが、保存的に治癒した(担当は別の内科医)。
しばらく無事だったが、今回は急性腎盂腎炎で1年ぶりの入院になった。腎臓辺縁がケバ立っているが、これは特異的な所見とはされていないようだ(以前は腎盂腎炎の根拠にしていた時期がある)。
なるほどそんな既往があったのかと、退院直前に確認するという雑な診療ではある。入院サマリー記載だけは早く、退院日が決まるとすぐ記載している。数日経つと、何の患者さんだったがまったく忘れてしまうから。