日曜日の内科系日直は泌尿器科の先生(市内の開業医)だった。父親のクリニックの継承だが、地域医療に貢献したいという自ら申し出て始まった。緊急検査のできる病院で救急医療も継続していたいということなのだろう。
救急外来からの入院は3名で、内科に入院したのは66歳男性のめまいだけだった。点滴で経過をみるだけだったので、内科当番だった若い先生(地域医療研修の内科専攻医)は病院に来なくて済んだようだ。他の2名は外科入院になっていた。
一人は74歳男性で、先月胆嚢結石・急性胆嚢炎で手術(腹腔鏡的胆嚢摘出術)を受けていた。以前に胃全摘術(通常の開腹手術)の既往がある。腹部造影CTで一塊になっている小腸が造影不良で絞扼性腸閉塞と判断された。。
単純CTで腹水貯留があり、造影を追加していた。やはり急性腹症では禁忌がなければ造影が必要ということがわかる。とりあえず、単純CTを行って、造影CT追加というのは時々やってしまっているが。
外科当番の先生がまず対応したが、手術は胆嚢摘出術の時の主治医が担当していた。術後経過は順調で今日は個室から大部屋に移動していた。(単純CTで腹水貯留があり、造影を追加している。やっぱり急性腹症では禁忌がなければ造影の必要がある。)
もう一人は、血液透析を受けている76歳男性で前日からの高熱で受診していた。胸部X線・CTで肺炎はなかった。胆嚢結石があるが、画像上は胆嚢炎の所見はない。肝機能障害もない。感染巣不明の何らかの細菌感染として抗菌薬が開始された。今日甲状腺腫瘍で外科入院予定だったため、外科入院になったものだ。
血液培養が出されていなかった。透析患者でシャントのある上肢の血管が使用できなくて、点滴も反対側の上肢に入ってしまうと、、どこから採血するかという問題にはなる。しかし逆に透析の方はシャント感染(心内膜炎も)が疑われるので、血液培養が必須になる。