連休明けの5月8日から新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は5類感染症に移行する。インフルエンザにように、どこの医療機関でも対応することになるはずだが、実際はどうなるのだろうか。
当院は以前は呼吸器内科医が複数いて、結核患者用の陰圧のかかる病室がある(現在は結核は診ていない)。コロナはそこで診ていたが、院内クラスター発生時には一般病棟でも診ていた。看護師数減少で、コロナ対応のチームはつくれないので、今後は一般病棟の個室で診るようになる。
公費負担はなくなるので、普通の入院費を請求するようになる。PPEを使用することや集中的に対応するようになることで、病院としては割が合わない。(N95マスクだけ付ければ、フルPPEは不要か)
コロナ用の抗ウイルス薬は高額で、9月末までは公費負担ということだが、その後は他の薬剤と同様になる。高額過ぎて入院で診ると相当な持ち出しになってしまう。
点滴静注のレムデシビル(ベクルリー)は5日間で38万円かかる。内服薬のパキロビッドは5日間で19.8万円(腎不全用は12.5万円)、ラゲブリオは5日間で9.4万円かかる。
入院治療の場合はレムデシビルを使用することになるが、完全に赤字になる(5日間の入院だと入院費は15万くらい)。コロナの診療は外来治療に限ることになりそうだ。
(倉原優先生のYahoo Newsから)
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