日曜日は日直だった。発熱外来と一般の救急外来は、途切れることのない受診があった。幸い重症者はなく、熱中症の81歳男性が入院になっただけだった。
その患者さんは7月26日から28日まで熱中症で入院して、腎臓内科の若い先生が診ていた。退院したものの、一人暮らしでエアコンがない自宅に戻って、また嘔気・嘔吐、倦怠感が出現した。
日中は35~36℃になり、夜間もずっと暑い日が続いている。市内に住む息子が入院の準備をして連れてきた。再入院で診るのはかまわないが、ぜひ自宅にエアコンを取り付けてもらう必要がある。
土曜日の日直は消化器科医だったが、やはり途切れることのない受診があり、2名の患者が入院となっていた。1名はめまい(浮遊感)の高齢女性で熱中症かもしれない。
もう一人は呼吸器外来でフォローしている肺癌の82歳男性だった。その週の木曜日に呼吸器科の外来を受診していて、もう少し自宅で頑張ります、といっていた。
微熱、倦怠感があり、転倒して腰痛も生じていた。入院後は、食事摂取できるので、暑さによる熱中症としての症状が加わった可能性がある。いったん自宅退院できるかもしれない。
高血圧症・糖尿病などで腎臓内科の外来に通院していた。2022年3月の胸部CTで右肺癌疑いと診断された。呼吸器科外来(大学病院から)に紹介されたが、年齢とCOPD(肺気腫)で治療適応はなく、フォローのみとなっていた。
2022年9月には腫瘍が増大してきて、「右肺癌疑い」から「右肺癌増大」という読影レポートになっていた。
今回2023年7月29日ではさらに増大している。細胞診はしていないが、腫瘍マーカーはCEAとCA19-9が上昇していて腺癌だった。