12月16日(月)の内科外来に、発熱外来から60歳代後半の女性が回されてきた。12月14日から倦怠感があり、15日に39℃の発熱があった。悪寒もあったが、悪寒戦慄まではなかった(らしい)。
強皮症でリウマチ膠原病の専門クリニックに通院しているが、ステロイドは使用されていない。便秘症・甲状腺機能低下症で当院の消化器科外来に通院していた。
発熱外来の担当医は新型コロナとインフルエンザの迅速検査が陰性で、アセトアミノフェンを屯用で処方していた。帰宅させようとしたが、思い直して内科外来に回したらしい。
上気道炎の症状はない。意識清明で会話は普通にできる。一昨日から食事摂取が低下していた。診察して、左CVAに叩打痛はなかったが、後で左背部の重苦感があるといっていた。
点滴と血液・尿検査をすると、白血球10300・CRP12.5と炎症反応が上昇している。尿検査は亜硝酸塩(2+)・白血球反応(1+)で、沈査は赤血球10-20/HPF・白血球10-20/HPF・細菌(3+)だった。沈査の結果が思ったより軽度だったが、尿路感染症(急性腎盂腎炎)が疑われる。
尿路並閉塞の有無をみるためもあり、CTで確認した。左水腎症があるが、以前から指摘されていて、腫瘍や結石による閉塞はなかった。腎盂腎炎になりやすいのはあるかもしれない。尿路感染症は除外診断なのと、菌血症の有無をみるため血液培養2セットを提出した。
入院のベットがないといわれて、地域包括ケア病棟で翌日に空く予定のところに入院予約とした。夕方になって急性期病棟がやりくりして空けてくれたので入院とした。夫が亡くなって現在一人暮らしだったので入院の閾値は低い。
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