先週の土曜日は日直だった。発熱の50歳男性が受診して、発熱外来扱いになった。
その日の午前中から発熱・悪寒があり、左背部痛と排尿痛を訴えた。症状からは尿路感染症が疑われるが、通常50歳の男性では、膀胱炎・腎盂腎炎は何か尿路系に基礎疾患がないと起きない。
コロナとインフルエンザの検査陰性後に、通常の血液・尿検査を行った。白血球12400・CRP2.5と炎症反応上昇があり、尿沈渣は赤血球1-4/HPF・白血球50-99/HPF・細菌(+)だった。
左背部痛はCVAの下の方で、どちらの部位にも叩打痛は認めなかった。尿管結石による閉塞性腎盂腎炎の可能性もあり、CTで確認したが、尿管には結石がなかった(左腎結石はあった)。
尿路感染症(膀胱炎+腎盂腎炎)として抗菌薬投与で経過をみることにした。入院は希望せず、外来治療(その日は点滴静注で、翌日から内服)として、軽快しない時には入院考慮とした。
日曜日には来院していないので、軽快したのだろうか。
思いがけず、左副腎の2つの結節性病変があった。放射線科の読影レポートでは腺腫疑いとされた。高血圧症もない患者さんだが、次回は副腎ホルモンもチェックする。