3月下旬に耳鼻咽喉科の先生から相談を受けた。市内の耳鼻咽喉科クリニックから、左顔面神経麻痺の患者さんが紹介されてきたという。
入院でステロイド大量点滴静注を開始したいが、その患者さんはCOVID-19に罹患してその日が発症後6日目だった。そのまま普通に入院にしていいか、という質問だった。
個室入院で病棟の看護師さんには、発症後10日まではCOVID-19としての対応をしてもらうことにした。大量のステロイド(プレドニン注2mg/kgから)投与になるので、COVID-19のウイルス生存期間が延びる可能性も危惧された。
症状は顔面神経麻痺だけではなく、難聴とめまいもあった。通常のベル麻痺ではない。内耳神経と顔面神経の両者を巻き込んだ病態になる。
COVID-19の問題で、通常の聴力検査も未施行での入院となっていた。隔離解除となってから、聴神経腫瘍疑いとして頭部MRIが行われた。すると、左内耳に聴神経腫瘍を疑う腫瘤が描出された。
脳外科の対象になるので、退院してから地域の基幹病院脳外科の外来受診予定となった。
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