水曜日の当直の時に、腹痛の41歳女性が救急搬入された。1時間前から突然腹痛(臍部痛)が出現して、持続していた。
肥満があり、ストレッチャーから身体があふれてしまう。鎮痛薬を点滴静注しようとしたが、末梢血管がほとんど見えず、なかなか点滴が入らなかった。看護師さんが手首の屈側の細い血管に何とか刺した。
大きな身体で座位になっていた。横臥すると腹痛が悪化するという。アセリオ1000mg(アセトアミノフェン)点滴静注で何とか痛みが半減した。
臍部に硬結が触知される。その周囲に圧痛があるようだ。腸管だと思うが、結構硬く触れた。ふだんからあるのかと訊いてみたが、ないそうだ。これが腹痛の原因だろう。
採血ができず、血液検査を提出できなかった。横臥できれば何とか、鼠径部の大腿動脈からできるかもしれないが、長針でないとと血管に届かないかもしれない。
腹部単純CTを行うことにした。すると、臍部に腸管が飛び出していて、腹痛を呈しているということは、臍ヘルニア嵌頓で血流障害があるのだろう。外科の扱いになる。
当院では外科手術はできないので、地域の基幹病院外科系当直医に連絡した。幸いに受け入れ可能で、救急搬送した。
ちょうど救急隊から食欲不振・意識低下の91歳男性の搬入依頼があった。搬送するところだと伝えると、搬入してもらえば、入れ替わりで基幹病院へ搬送します、と言われた。
10分後に救急搬入となって、患者さんを入れ替えて、救急搬送となった。
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