この2つは基本的に同じもの。
マールはフランスで言う「粕取りブランデー」、グラッパはイタリアのソレです。
ワインを造る過程で出てくる搾りかす。発酵後であったり発酵前であったり、いずれにせよ、皮と種と幾分のワインか果汁が残ります。これを捨ててしまうのは勿体無い。と言う事でブランデーにしちゃおう、と言う事です。
捨てるはずのものだから「不味いんじゃないの?」と思われる方も多いのですが、実は旨いんですね。
何故なら芳香成分を含む皮や種を強く絞るわけですから、実はしっかりした香りが残るのです。特に種からの香りにはアーモンドを思わせる香ばしさが感じられます。
コニャックやアルマニャックは高貴なブランデーですが、長い樽熟成による効果が大きいのですが、マールもグラッパも普通短い熟成です。しかし、喉を通過する時の香りの甘香ばしさは勝るとも劣りません。
エスプレッソやチョコが口にあるときに含んでみてください。更に香りが広がります。
最近では樽熟をキッチリしたマール、グラッパも増えていますので更にパワーアップですね。
そむりえ亭では何種類かのものを冷凍庫で保存しています。余計なアルコール臭を抑え、焼けるようなアルコールをトロッとした触感に替えて甘みに感じるようにしたいのです。
貴腐ワイン、ポルトと並んで食後を豊かにする一杯です。