フランス語のブラン.ド.ノワールの直訳です。
これはシャンパン地方で使われる言葉で黒い葡萄から造られる白いシャンパンをさします。
実はシャンパンは通常ピノノワール、ピノムニエという黒葡萄とシャルドネという白葡萄をブレンドして造られるのです。しかし、シャルドネだけ、つまり白葡萄のみで造られるもの=ブラン.ド.ブラン、ピノノワールだけ、つまり黒葡萄の実から造られるもの=ブラン.ド.ノワールも存在します。
このブラン.ド.ノワールは色を見ると一見、普通のタイプと見まがいますが、良く見るとややオレンジがかったように見えます。逆に白葡萄からのものはグリーンを帯びて見えます。
香りもふっくらとして赤い果実が向こうに見えるような華やかさを感じるのです。
口に含んでは酸が丸い。骨格は白葡萄のほうがカチッとしていますが、豊満さでは黒葡萄です。
今、名高きエグリウーリエ社のシャンパンを2種開けていますが、いずれも黒い葡萄からの円やかな膨らみと芳醇な香りが支配しています。熟成も長いのでアミノ酸のコクが余韻に残り、「ああ、美味しい」とつぶやきそうです。
料理もかなりの範囲でカバーする優れもの。是非お試しください。