ダイニング・ウィズ・ワイン そむりえ亭

料理にワインを
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 樋口誠

テイスティング

2015年03月05日 01時55分21秒 | ワインの事
一昨日に書きました様にソムリエ協会の試験の申込が始まりました。

これから受験者は必死の勉強が始まるのです。

一次試験を通過すると二次試験でブラインドテイスティングが待ち受けます。

ここで多くの方が「アタフタ」するのですね。


しかし大事なことは服のサイズを測るように、或いは健康診断で色々な要素を計るようにテイスティングすることです。

試験は当てる為ではなく、普段から「ワインの色々な要素を見極めているか?」を問うているのです。

外観の色の濃さ、色合い、輝き、粘性は何を意味するのか?

香りの強さ、タイプ、葡萄から来る香り、醸造から来る香り、変化はあるか?

味わいの要素=甘味、酸味、渋味、苦味、収斂味、アルコールなどの分析

余韻、バランス、特徴は?

などを素早く確認をすることがテイスティングです。


時間をかけすぎたり、二度飲み、後戻りなどをしていると、ドンドン深みにはまって判らなくなります。


また「バランス」という言葉をよく使いますが「その葡萄にとってのバランス」「全てのワインを考えてのバランス」「何か一つの要素を軸にしたバランス」等色々考え方があります。
ブラインドティスティングの場合は「全ての・・・・」中で考えるとよいと思います。

「このワインは酸が目立つ」「他の要素はホドホドだけれどタンニンが際立つ」「香りの中の鉄っぽさが目立つ」などを捉えれば葡萄や産地の特徴にたどり着きやすくなるのですね。


特別な能力ではありません。

真ん中より酸っぱい。
真ん中より渋くない。
真ん中よりアルコールが熱く感じる。

勿論、「真ん中」を知らねばなりません。
これは幅の広いテイスティングをこなさないと身につきませんし、酔っぱらっていても記憶に留まりません。

あせることはありませんから、じっくり身に着けてください。


そうしているうちに「そのワインに丁度の温度」「グラスの選択やデキャンタの有無」「合う料理の特性」なども直ぐに考えられるようになります。


ちなみに、そむりえ亭では仕事終わりにたいていの日は何某かのワインを少量でもテイスティングします。

何処まで成長しているかは、もう少し時間をかけて確認したいと思います。



                    樋口誠