ダイニング・ウィズ・ワイン そむりえ亭

料理にワインを
 06‐4963‐3098 
 樋口誠

繰り返し自分に言い聞かせることです。

2015年03月27日 02時09分36秒 | サービス
何度書いても再び自分に言い聞かせるように書きたくなること。


それはお客様からの言葉の捉え方です。



「美味しかったよ」

「良い店ですねえ」

「また来ます」

「いやあ、最高でした」

美辞麗句。

我々はそれを聞くと「やってて良かった」と思いがちです。


しかし本当にそれでいいんですか?

私には喜ぶことが出来ません。

少なくても殆どの大人は

不味くても

サービスが悪くても

二度と来なくても

最低でも

「外交辞令」でそういう事をおっしゃるのです。
勿論、本気で喜んでいらっしゃるお客様もおられるはずです。

5回来てくれたら本気だ、と思いましょう。


事実、私もそう言います。
他の店に行った帰りに「ありがとう。美味しかった!!」と間違いなく言うのです。

そういうものではないでしょうか?


それ以前に私達の使命は

「その店なりの商品をその店なりの出し方をして喜んでもらって対価として代金を頂く」



ならば喜んでいただいたとして『当たり前のことをしただけ』なんですね。


お客様は大人なのです。


お客様のお送りし背中を見ながら

「本当はどうだったんだろうか?」

「家に帰って愚痴っていないだろうか?」

「その場面ではああしたほうがよかったかな?」

毎日その繰り返しです。

それは苦しいとさえ思えるかも知れませんが、いやいや楽しいものです。


おりしも桜の季節。

桜は咲いたかと思うと散ってしまいますが、来年も必ず咲くのですね。

ま、私にはそんなに永い未来はありませんが(笑)次の機会にまた「少し前進」出来るチャンスがあることが嬉しいなと思います。

今日を省み、明日に痛み、未来に実る。

手遅れかも知れない私の世代は勿論ですが、若い人達に心に留めて頂きたいと思います。


               樋口誠