ダイニング・ウィズ・ワイン そむりえ亭

料理にワインを
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 樋口誠

マイナー品種

2015年03月12日 02時37分26秒 | ワインの事
どの世界にも「メジャー」と「マイナー」なものがあります。

ワインの世界で言えば赤のメジャーな品種はカベルネソーヴィニヨン、ピノノワール、シラー、ネッビオーロ、サンジョベーゼ等々・・・
白ならシャルドネ、ソーヴィニヨンブラン、リースリング、ゲヴルツトラミネール・・・・


他にも色々ありますがメジャーな産地のサブ的な品種は名は知られていて、例えばマルベックはボルドーではサブでもアルゼンチンでは主であったりして有名になり・・・


しかし、産地としてメジャーでなく、品種としても名が知られていない品種は「まさにマイナー」な品種です。

今月のワインの中ではフランス南西地方はジュランソンのプティマンサンはそうですし、イタリアのピエモンテのナシエッタ種などはピエモンテ地方は有名でも殆どの人は知りません。


良いワインになるのですが、何が「マイナー化」させたのでしょう?


その地方に大都市が近くない。

他の品種が有名すぎる。

栽培が難しい。

昔、世界の経済を支配したイギリスとの接点が少なく広められなかった。

地方の経済力が弱く、大量生産の安ワインしか作れなかった=収穫量を減らして栽培できなかった。

有名な評論家の目に留まりにくかった。

など・・・・・



挙げればきりがないでしょう。


しかし、ここ暫くで今月のそむりえ亭がそうであるように徐々に使われ始めているものもあるにはあります。


これらの品種もシッカリ作れば「感動もの」になるのですが、場合によっては滅びていくものもあるんでしょうね。

生産者に「頑張って!!」というのは簡単ですが、我々が使わなければ彼らも生きていけません。



さて、そのジュランソンのワイン。
先日はパスリヤージュによる甘口の話で登場しました。

実は辛口=ジュランソンセックも使っています。

上級のキュヴェですが市販価格4,000円台で高価なシャルドネの10,000円クラスのものに比肩します。

ボリューム、バランス、複雑さ、酸の有り様、など目を引く出来栄えです。

長くお付き合いをしたいアイテムです。

                樋口誠