ダイニング・ウィズ・ワイン そむりえ亭

料理にワインを
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 樋口誠

ひさしぶりにアソコのワイン。

2015年12月06日 02時36分50秒 | ワインの事
そむりえ亭で使うワインは産地や品種を問わない。

ということは常々書いています。

そうでなければお客様が選ばれた料理に合わせるバラエティが揃えにくいからです。


勿論、フランスだけでも色々揃いますし、実際フランスに偏ることもあります。


しかし、年間を通して10か国以上の国、数十地区のワインを選ぶことで様々なマリアージュが提案できるのですね。


で、この12月はというと同じ生産者の同じ品種のワインが選ばれています。

ブルゴーニュのジャドというメーカーのもの。

特にココの赤=ピノノワールは他のメーカーにない特徴を持っていて・・・・・


最近流行りともいえる「低温での発酵」をせずに自然の発酵温度の上昇を容認する造りです。

通常37度位まで上がります。(ちなみに28度以下に抑えるのが低温発酵と言われます)


それによって複雑味が生じ、場合によっては「荒い」とか「綺麗ではない」という評価にもつながりますね。


しかし、その複雑味は酸素に触れたり、時間を経ると円やかで豊か、に変わります。

更に言うと動物的ともいえる強さは「冬の強い素材」に抜群の相性を見せるのです。


沢山の種類(赤4種、白種)を揃えることで回転のし過ぎを防げますので「いい感じの酸化」をもたらせて美味しい状態に保とうと思っているわけです。


ここの前任ワインメーカーであるジャック.ラルディエールさんとは何度かお話しをしましたが、心優しい哲学者。

2012年一杯で退任をしましたが、色々な事を教わりました。


今回のは殆どが彼の在任中のワインです。

美味しく召し上がって頂けるように頑張らねばと思います。



            樋口誠