ダイニング・ウィズ・ワイン そむりえ亭

料理にワインを
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 樋口誠

単価について

2016年11月11日 02時19分53秒 | ちょっと休憩
そむりえ亭の単価は私のホテル時代の単価に基づいています。

「ホテルのフレンチよりお得に」(概ね3分の2の値段)

「コースに縛られないアラカルト中心」=バー遣いもできる

を考えての施策です。


単価といっても一つ一つのアラカルトの値段が、そのまま合計単価になる訳ではありません。

ポーションが大きければトータルで安くなるでしょうし

小さければ高くなりますし、合わせるワインの種類も増えてしまいます。


で、またホテル時代に戻りますが「単価アップ」が至上命令のような部分がありました。

私にはそれが解せません。


「安ければいい」とも思っていませんが、高くなれば集客が減る、というのが経済の法則。

安くなると集客は増えますが、回転させる手間や人件費はむしろ増えるかも、です。


そむりえ亭の場合、私がオーナーですから「樋口の望む客層を集め、理想とする単価で商売をする」を徹底しなければなりません。

例えば今の時期のように白トリュフやジビエを使っていると若干単価は上がります。

しかし、それはお客様の要望と実需要があるので使うのですし、原価率は非常に高く設定して利益幅は通常商品と変わらないようにしているのです。


昨日のお客様との会話で「ソムリエを勉強している子の店での事、その子が試験に合格すると突然勧めるワインが高くなった」という話を聞きました。


実は毎年のように聞く話です。


その店のお客様は元来高級なワインを求めていませんし、きっとオーナーの望みも違うはずです。



料理も飲み物も「あるべき単価」を店毎にはっきりして、イレギュラーな単価の時はそれなりの措置をしなければならないのです。


あ、そういう私がお客様にどのように見られているか?は自身では判断できるものでもありません。

お客様が減って初めて気づくのですし、また現金払いがカード払いに代わっていくのも間違いありません。

気を付けたいな、と思う今日この頃です。


      樋口誠