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再エネ利用~アイスランド・ノルウェーの取り組み~

2021年10月27日 | 【海外校 アメリカ地区】

こんにちは、駿台ニュージャージー校です。      

 いつのころからか再生可能エネルギーと言う言葉をよく耳にするようになったが、初めてこの言葉を聞いたときはまったくピンと来なかったことを覚えている。なんとなく太陽光や風力、地熱と言ったエネルギーを指していることは想像できたが、なぜに太陽光を再生可能エネルギーと呼ぶのかは理解できなかった。おそらく太陽はこの先何十億年も宇宙空間にエネルギーを放出し続けて行くだろうけど、でもそれは再生可能なエネルギーではない。一方で石油や石炭といった化石燃料は使えば使うだけ減少しやがて枯渇してしまい再生は不可能なエネルギーだということは容易に理解できる。だから枯渇の可能性のある再生不可能なエネルギーに対し、そうでないものをひとまとめにして再生可能エネルギーと呼ぶのかなと勝手に解釈していたが、そのうちに理科の授業でも扱うようになり、仕事柄いろいろと調べるようになった。

 アイスランドでは再生可能エネルギーの利用が非常に進んでおり地熱発電によって国内の電力量の約3割をまかなっていると言う。残りの7割が水力発電だそうで原子力発電や火力発電はアイスランドにはないのだとか。どちらもランニングコストを低く抑えることができ、安定して安価な電力の供給に成功し、それを武器にアルミニウム精練工場の誘致にも成功しアルミニウム精練は今や同国を代表する産業になっている。最近では地熱の利用は発電だけにとどまらず、農業分野でも温水を利用した温室栽培によってさまざまな野菜や果物が栽培できるようになっているそう。また、ノルウェーでは実に国内の電力需要の約95%を水力発電でまかなっていると言う。日本では水力発電と言えばダム、ダムと言えば生態系の破壊と、環境破壊の代表的存在だが、中小規模のダムは生態系に与える影響も限定的で大規模なダムで川をせき止めるのではなく自然の落差も利用した小さなダムであれば、環境破壊も最小限にとどめることができると言われている。環境に対する意識が高いヨーロッパで地熱発電や水力発電といった日本では注目されることのない再生可能エネルギーの利用が進んでいる。国の規模や様々な状況が違うので単純な比較はもちろんできないが、日本が見習うべき点は非常に多いのではないか。火山と水ならば日本にも豊富にあるのだから。

駿台ニュージャージー校 S.K.

 

 


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