こんにちは、駿台ミシガンです。
今回は酸素の話です。
みなさん、酸素はなぜ酸素と呼ばれているか、ご存じですか?
「そんなの、酸の素(もと)だからに決まってるじゃないか!」という答えが返ってきそうですね。英語で酸素を表す単語はoxygenですが、これはoxy(acid=酸)+gen(gene=もと、生み出す)から来ています。酸素という言葉はこのoxygenの直訳なんです。
酸というのは、硫酸(H2SO4)とか硝酸(HNO3)とか酢酸(CH3COOH)などのことですから、一見すると、確かに酸素(O)が酸のもとになっていそうに見えます。しかし、塩酸(HCl)には酸素はありませんねえ。
そうなんです。実は、この酸素という名前、多くの酸に酸素が含まれているから、「これが酸のもとだろう」という誤解によって生まれたもので、実は酸のもとになるのは水素(H)の方なんですよね。でも、名前が定着してしまったので、そのままになっています。
理科で用語を覚えるときには、その意味を考えると理解の助けになることが多いのですが、こんなにも身近な酸素が、実はちょっとしたフェイントをかけているわけなんです。
駿台ミシガン国際学院(HO)