文明のターンテーブルThe Turntable of Civilization

日本の時間、世界の時間。
The time of Japan, the time of the world

なでしこ日本VS中国を観ながら、ミッシング、NHK特集を同時に観る…しみじみ日本、乃木大将。

2011年09月11日 21時25分16秒 | 日記
読者の方はご存じの様に、芥川はケイト・ブランシェットは至上の女優だと思っている。

監督: ロン・ハワード トミー・リー・ジョーンズ ヴァル・キルマー

この組み合わせで駄作が出来る訳はなく。


ミッシング(2003)
THE MISSING
メディア 映画
上映時間 137分
製作国 アメリカ
公開情報 劇場公開(UIP)
初公開年月 2004/05/08
ジャンル サスペンス/ドラマ/西部劇
愛は憎しみを越える
[IMDB Direct]Yahoo!で検索

参考価格:¥ 1,480円
価格:¥ 1,480円
USED価格:¥ 799円

作品情報
コメント(24)
ソフト(8)
ニュース(3)

【クレジット】
監督: ロン・ハワード
製作: ブライアン・グレイザー
ダニエル・オストロフ
ロン・ハワード
製作総指揮: トッド・ハロウェル
スティーヴ・クリスタル
原作: トーマス・イードソン
『ミッシング』(ソニー・マガジンズ刊)
脚本: ケン・カウフマン
撮影: サルヴァトーレ・トチノ
音楽: ジェームズ・ホーナー
出演: トミー・リー・ジョーンズ サミュエル・ジョーンズ
ケイト・ブランシェット マギー・ギルクソン
エヴァン・レイチェル・ウッド リリー・ギルクソン
ジェナ・ボイド ドット・ギルクソン
アーロン・エッカート ブレイク・ボールドウィン
ヴァル・キルマー

ゴダール 映画史1 奥村昭雄訳 筑摩書房 2,200円…芥川のお勧め。

2011年09月11日 18時03分36秒 | 日記
『堕ちた天使』(オットー・プレミソジャー)

『勝手にしやがれ』(シャン・リュック・ゴダール)
 
私は今、自分自身のために、『映画史の知られざる側面』という題をつけることになるはずの一種の映画とテレビの歴史を、〔映画として〕つくる準備をしています。でもそのためにはまず、映画を見ることができなければなりません。それに、こうしたことはラングロワと一緒になされるべきことです。それにまた、こうしたことをパリでするのはきわめて困難です。反対に、ここでは映画はかなり容易に見ることができます。セルジュがどう工面するのかは知りませんが、彼にしかじかの映画のプリントを頼めば、それが手に入るのです。
 
私はある考えをもっていました……私は映画の歴史を、単に年代的なやり方で語るのではなく、むしろ、いくらか考古学的ないしは生物学的なやり方で語ろうと考えていました。

絵画においても、たとえば遠近法というのはどのようにして考え出されたのか、油絵はいつごろ発明されたのかといったことを語ることを通してその歴史をたどることができるわけですが、それと司様に、〔映画史上の〕さまざまの運動がどのようにして生み出されたのかを示そうと考えたのです。

それに、映画においてもまた、その歴史はいい加減なやり方でつくられたわけじゃありません。

映画の歴史は、社会のなかで生きながら、ある時期、自分を表現したり、その表現を感化したり、あるいはまた、自分が受けた感化をなんらかのやり方で表現したりする男たちや女たちこよってつくられたのです。

…後略。



今日の芥川は、人生初めての♪夏嫌いの貴方が言った♪…笹川美和さんの歌に依る。

2011年09月11日 15時24分31秒 | 日記
弊社専務の日傘を借りて、地下鉄淀屋橋駅から中之島ロイヤルホテルまで歩いたのだった。

平生なら時速6.5㎞で歩く芥川が、そろりそろりと、何と言う事もない堂島川端を歩いて。

中之島に着いたのが、丁度、昼ごろだったから、先に、食事をしようとロイヤルホテル、皇家龍凰で中華ランチ2,000円也を摂る事にした。

久し振りだったが、相変わらず、天下逸品の味だった。

大いに満足して、今日の目的地である国立近代美術館に向かった。

420円を払って、所蔵コレクションの、ほんの一部を観る。

館内の壁一面のミロの壁画、何とか有司おさんの将軍バー、イサム・ノグチの「黒の太陽」(彫刻)、国吉康雄の「乳をしぼる女」だったか。

帰りに、気が付いたヘンリー・ムアの彫刻「ナイフ・エッジ」…先年、ルオーか誰かの展覧会で訪れた時には、気が付かなかった…これは、本当に素晴らしい逸品。

あの、外側から見たら「一体、何ちゅう彫刻や」と、いつも思う金属パイプの作品も、館内から、生えている構造なのだと気が付けば、

なるほど、戦後、およそ文化的、芸術的とは、お世辞にも言い難く、この20年超は、吉本の、じゃがたら顔やひしゃげ顔一色だった大阪に、此処から、芸術が根付き、花開く様にとの、願いがこもった彫刻だったか、と。



帰りに、四ツ橋筋に面したスターバックスでコーヒーを飲んで帰ろうと、弊社専務と一緒に歩きだした。

日傘を借りながら、歩道を歩いていたら、二人乗りの自転車が、結構なスピードで、角から現れて、目の前で、車道に入って行った。

後ろに乗っていた30歳前後のお姉さんが、驚いて声を上げていた位だった時、芥川は、思わず呟いた。

「わてを誰だと思ってるねん。大病人やで」

これを聞いた弊社専務は大笑い。

反イスラエル感情 エジプト国民爆発 大使館襲撃…朝日新聞9月11日9面より

2011年09月11日 14時03分12秒 | 日記
エジプトの首都カイロのイスラエル大使館が襲撃された事件は、2月のムバラク政権崩壊後、これまで抑えつけられてきたエジプト国民の反イスラエル感情が噴き出したものといえ、今後の両国関係に大きな影響を与える可能性がある。

イスラエルのネタニヤフ首相はユダヤ教の安息日が明ける10日夜、首相官邸で今回の事件についての声明を発表する予定。

同国の有力紙イディオト・アハロノトによると、ネタニヤフ氏は「和平が深く傷ついたことを無視すべきではない」と述べ、エジプト政府が外交団を保護する責務を果たせなかったことを暗に批判した。

両国は1979年に平和条約を締結した。しかし、パレスチナへの対応などをめぐり、エジプト国民の間には根強い反発があり、対イスラエル関係について、エジプト政権と国民の間には大きな隔たりがあった。

「アラブの春」と呼ばれる民主化運動により、ムバラク政権が崩壊、独裁政権による抑圧的な重しがとれたことで、イスラエルはエジプト国民の動向に神経をとがらさざるを得ない。

さらに、イスラエルにとって、最近のトルコとの関係悪化も頭の痛い問題だ。昨年5月、パレスチナ支援船に対するイスラエル軍の強行突入により、トルコ人の活動家ら9人が死亡した事件をめぐって、イスラエルはトルコに対する謝罪を拒否。これに猛反発するトルコ政府はイスラエルの駐トルコ大使を追放するなど両国間の緊張が続いている。

エジプト、トルコともこれまで中東におけるイスラエルの数少ない友好国だっただけに、南北の地域大国との関係がさらに悪化する事態となれば、同国の安全保障問題にもつながりかねない。

(エルサレム=山尾有紀恵)

民主化支援に2.9兆円 G8財務相会合 エジプトなどへ…朝日新聞9月11日9面より

2011年09月11日 13時59分21秒 | 日記
中東・北アフリカ地域で広がる民主化を支援するため、主要8力国(G8)の財務相らが10日、南仏マルセイユで会合を開いた。世界銀行などの国際金融機関がエジプトやチュジニアなど4力国に、2013年までの3年間で総額380億ドル(約2・9兆円)を支援する方針で合意した。

国際金融機関による支援は、仏で5月に開いたG8首脳会議(ドービル・サミット)で合意した約200億ドルからほぼ倍増。議長を務めたフランスのバロワン財務相は、二国間援助の総額も3年間で約400億ドルにのぼる見通しを示した。

また、国際通貨基金(IMF)は、中東・北アフリ力地域の経済情勢が悪化した場合、関係国の要請に応じて最大350億ドルを支援する用意があるとした。

会合は、主要7力国(G7)財務相・中央銀行総裁会議にあわせて開催。サミットで合意した民主化支援の枠組み「ドービル・パートナーシップ」に基づき、エジプト、チュニジア、モロッコ、ヨルダンへの経済支援策を話し合った。リビアの国民評議会の代表も加わった。

(マルセイユ=稲田信司)

中国の最高裁が土地収用を批判…朝日新聞9月11日6面より

2011年09月11日 13時52分44秒 | 日記
「社会に悪い影響」

中国最高人民法院(最高裁)は公式サイトで、開発に伴う土地収用が各地で暴動などの過激な動きを引き起こし、「社会に極めて悪い影響を与えている」と指摘した。地方裁判所に無理な強制執行を認めないよう求める通知を出したことも明らかにした。

広東紙の南方都市報などが10日、伝えた。住民の意向を無視した強制執行の申請を安易に認めず、住民が過激な抗議に出た時も収用作業を中止させるよう促したという。ただ、通知はサイトに掲載されてから数時間後に抹消された。

この通知は、湖南省で強制退去に抗議した住民が4月末に焼身自殺した直後に起草し、5月に各地方裁判所に通達したものだという。土地の強制収用を巡っては、江西省撫州で連続爆破事件が起きるなど激しい抗議が目立っている。

サムスンの端末ドイツ販売禁止 iPadに酷似 …朝日新聞9月11日6面より

2011年09月11日 13時45分26秒 | 日記
ドイツのデュッセルドルフ地裁が、韓国サムスン電子のタブレット型携帯端末 「ギャラクシータプ10・1」のドイツでの販売を禁じた。米アップルが「iPad(アイパッド)」とのデザインの酷似などを理由に販売禁止を求めていた。

スマートフォン(多機能携帯電話)やタブレット型携帯端末でシェア争いを続ける両者の法廷闘争は、いっそう激しくなりそうだ。
地裁が販売禁止の仮処分決定を8月に出しており、サムスンの異議申し立てを地裁が9日に棄却した。サムスンは「アップルに対してあらゆる法的手段をとる」との談話を発表。控訴する方針だ。

サムスンとアップルはそれぞれ、相手がデザインや特許を侵害したとして欧米や日韓などで訴訟を続けている。(ソウル=中野晃)

「隠れていた宇宙」 (上・下) ブライアン・グリーン〈著〉…朝日新聞9月11日12面より

2011年09月11日 13時34分52秒 | 日記
別世界夢想する 先端物理の理論  〈評〉山形 浩生 評論家
 
あのとき別の選択をしていれば――人生は常に後悔に満ち、人は常にあり得たかもしれない別の世界を夢想する。そし星の彼方や次元のひだの向こうに、その別世界が実在してほしいと願う。無数の小説や映画のテーマとなったそんな夢が、本書の第一のテーマだ。

本書の描く最先端の物理学モデルによれば、無限の変奏を繰り広げる無限の宇宙がある――それも九通り。が、そこにでかけることはおろか、その様子を見ることも通信もできない。モデルが「ある」と言うだけだ。さて、それは本当に「ある」のか? それが本書第二のテーマとなる。

著者グリーンは現役物理学者で名科学ライター。これまで超ひも理論や時空論の発展を活写する無謀な試みを成功させてきたが、本書でも常識はずれの先端物理理論を、比喩に比喩をかさねて描き出す手腕は健在だ。

現代物理学の様々な側面が、様々な多元宇宙論を軸に目前をかけめぐる。光速の壁の彼方にある別の宇宙、量子の干渉縞にかいま見える別宇宙、おぼろな情報の投影としての宇宙……そうしたイメージには想像をかきたてられる。

だが、いずれもあくまで理論的可能性だし、観測も通信も無理。ならそれを、あるとかないとか論じることに意味はあるのか? 観測できないものは物理学の対象ではないのでは? 著者は、下巻の半分をこの議論に充てる。モデルを信じよ、理論様があると言えばあるのだ、と言って。

ぽくは納得できなかっだけれど、これまた「存在」とは何か、というえらく哲学的な思索にぼくたちを導いてくれる。それが先端物理の奇妙な世界観と混ざって、頭の次元が三つくらいよじれそうな、不思議な感覚が味わえること必定。邦訳は原著の読みやすさをうまく再現しており、監修者のグチ以外は見事にその読書体験を支えてくれる。

なお今年はこの手の本の当たり年。本書の分厚さに尻込みする向きは、村山斉『宇宙は本当にひとつなのか』(講談社)が類似の内容を新書に押し込めて驚異的。

また「観測できなくても、ある」という本書に対し「観測できても、観測しなければ、ない」という異様な話に、素粒子の自由意志という異常な理論を紹介した筒井泉『量子力学の反常識と素粒子の自由意志』 (岩波書店)も、さらなる頭のよじれを楽しみたい方は是非。

中秋の名月も間近だ。本書を読んで、月空を見上げ、あるかもわからない並行宇宙の自分にも思いをはせよう。向こうの自分は幸せだろうか? その思いが届くことはないのだけれど――でも手をふれば、案外量子もつれか何かで、くしゃみくらいはしてくれるかもしれないよ。

竹内薫監修・大田直子訳、早川書房・各1995円/Brian Greene 63年生まれ。コロンビア大学教授。著書に 『宇宙を織りなすもの』『エレガントな宇宙』(いずれも草思社)など。

「これが見納め」 絶滅危惧の生きものたち、最後の光景…朝日新聞9月11日12面より

2011年09月11日 13時31分45秒 | 日記
ダグラス・アダムス、マーク・カーワディン〈著〉

絶滅危惧種をめぐる珍道中   評・斎藤 環 精神科医

本書は、絶滅危惧種をめぐる珍道中記である。スラプスティックSFの一大傑作『銀河ヒッチハイク・ガイド』の著者であるダグラス・アダムスが、動物学者マーク・カーワディンとともに世界中の絶滅危惧種を探訪する。

原著の出版は一九九〇年、英米では広く読まれたこの名著が今まで翻訳されなかったのは不可解なことだ。「SF作家」の肩書が邪魔したわけではないと信じたいのだが。

とりあげられる動物はアイアイ(マダガスカル)、コモドオオトカゲ(インドネシア)、マウンテンゴリラとキタシロサイ(ザイール=現コンゴ民主共和国)、ヨウスコウカワイルカ(中国)、ロドリゲスオオコウモリとモーリシャスの固有種の鳥たち、などなど。

彼らのその後についても記されている。個体数を回復した動物もいるが、ヨウスコウカワイルカのように絶滅したものもいる。さらに残念なことに、彼らは毎年姿を消している数万種もの動植物の、ほんの一部に過ぎないのだ。

シリアスなテーマであるにもかかわらず、一ページに1カ所は笑いどころがある。『ボートの三人男』や『どくとるマンボウ航海記』のような、レイドバック気味のユーモアが全開だ。とりわけ私のお気に入りは中国編、失われた「ラバーオーバー」を求める旅のくだりである。

お目当ての動物に辿り着くまでの苦難を記すアダムズの筆致は、心なしか異星の訪問者がその星の風習に困惑しつつも苦笑しているかのように読める。この星の住人は余裕がない。自分たちが生きるので精一杯の彼らは、他の種族とうまく共存する知恵をいまだ持たないのだ。

それでも「かれらがいなくなったら、世界はそれだけ貧しく、暗く、寂しい場所になってしまう」とアダムズは言う。「生物多様性」の大切さについて、これほどシンプルで説得力のある言葉をほかに知らない。

安原和見訳、みすず書房・3150円/Douglas Adams脚本家、作家 Mark Carwardine 動物学者。

「絵筆のナショナリズム」フジタと大観の〈戦争〉 柴崎信三〈著〉…朝日新聞9月11日12面より

2011年09月11日 13時21分55秒 | 日記
2人の戦争画家 二つの人生  評・横尾 忠則 美術家
     
戦争画を描いた画家は何人もいたが、本書で槍玉に挙げられるのはその代表格藤田嗣治と横山大観だ。藤田の「国際派」に対して大観の「国粋派」。大同小異だが対比の分析が実に痛快(小同大異)。

藤田と大観だけでなくオレだって戦争画描いているぞと言いたいが残念ながら当局からの要請ではない(笑い)。子供時代の戦争の死の妄想と記憶の恐怖を吐き出すためだ(私事)。藤田といえば「乳白色の肌」で、エコール・ド・パリの寵児がよりによって「乳白色の肌」を描いた同じ筆で「アッツ島玉砕」の戦争画を描いたからサア大変。

一方国粋主義者の横山大観は、民族精神を描く「彩管報国」の画家として日本画壇の頂点を極めた人。その彼の絵には戦闘風景は一枚もない。だけれど国家戦略の象徴に富士山を選んだ(頭いい)。そして「富士山」を売って戦闘機4機を国に贈った。

さてパリでの藤田の成功の反動は、西洋への媚や嫉妬となって日本に逆輸入(あゝ怖)。祖国に対する憧憬とコンプレックスの藤田は国内の評価の回復を視野に入れて、帰国と同時に次なる手は愛国画家として再登場を計り、打って出た(私見)。

同じ日本人画家でもアメリカに骨を埋める覚悟の国吉康雄とはエライ違う。日本を追われるようにパリに帰る途中アメリカに立ち寄った藤田は国吉からも相手にされず、「寵児」を待つはずのパリでも冷水を浴びせられる。スイス・チューリヒで81歳で死去。

ともに「戦犯」の汚名を着せられながらも、藤田の低迷に比べて大観は日和見的政治手腕によりこの難関を突破、戦後再び画壇に返り咲き。

「彩管報国」の富士山はそのまま日本美の象徴として新たな光彩を放ち始めた。日本を舞台に展開した2人の戦争画家の二つの人生だ。藤田がアメリカへ発つ日、しみじみ述懐。「画家は絵さえ描いていればいい」(戻)。

幻戯書房・2940円/しばさき・しんぞう 46年生まれ。元日本経済新聞記者。『魯迅の日本 漱石のイギリス』。