文明のターンテーブルThe Turntable of Civilization

日本の時間、世界の時間。
The time of Japan, the time of the world

電田と通信に共通する孫正義商法 WEDGE編集部②…wedge9月号から。

2011年09月13日 20時26分41秒 | 日記
太陽光を大きく下回る(右下図)。
 
昨年、孫氏は「本業」である通信事業で、「光の道」構想に邁進していた。
 
その内容は「15年にブロードバンドを全世帯普及」というもので、当時の原口一陣総務大臣肝いりの国家戦略だ。政権交代前の民主党に、ソフトバンクが持ち込んだ「光の国ジパング構想」が下敷きだと言われている。
 
昨年4月20日、有識者を集めた同大臣のタスクフォースのヒアリングに呼ばれた孫氏は、「光の道」構想を全面的に支持。「NTTからアクセス回線を所有する新会社を分離すれば、税金ゼロでできると演説をぶった。

その根拠は「メタル回線の維持は3・9兆円。メタル回線を100%光ファイバーに置き換えるコストはたった2・5兆円だから、分離されたアクセス会社の経営は成り立つ」というもの。

しかし3・9兆円は10年問の維持費、2・5兆円は5年間の投資額だから基準が合っていない。

光ファイバーの維持費もカウントされていない。これでは理解を得られるはずもなかった。
 
タスクフォースのメンバーの一人として、孫氏の矛盾を指摘していたジャーナリストの町田徹氏はこう振り返る。

「バックデータや詳細な説明を求められたソフトバンクは、タスクフォースで8月、11月と2皮にわたり意見陳述を行った。メタル回線の繰り上げ一括償却による初年度の巨額特別損失計上や、アクセス会社に対する政府と通信3社による共同出資など、陳述のたびに説明を追加してきたが、肝心の債務超過リスクを否定できなかった。

国家の基幹インフラを維持管理する企業が債務超過に陥るかもしれないような構造分離を選択できるわけがない」
 
それでもなお、孫氏ははじめに掲げた「税金ゼロ」の拳を下ろさなかった。テレビCMや新聞広告まで駆使して、執拗に「A案? B案?」(上図参照)と国民に呼びかけ続けたのである。
 
「孫氏の杜撰な提案で、NTTの分離分割という本質論を議論できなくなった。その責任は大きい」(町田氏)。
 
8月5日夜、都内。孫氏と、クロービス代表・堀義人氏による公開討論が行われた。脱原発の孫氏と、原発容認の堀氏との間で起きたツイッターの応酬がきっかけだった。
 
孫氏は、先述の発電コストの図こそ持ち出さなかったが、「原発は、地方への賄賂とも言うべき交付金が令54基で13兆円。今回の事故に伴う賠償金は無制限で少なくとも数十兆円。原発が安価という神話は崩壊した」と強調。「自然エネルギーは高いといわれるが、全量買収で10年後に3500万kW導人しても家庭の電気料金は200円、つまりコーヒー一杯Lがるだけ。8000万kWなら460円だ」とした。
 
詳しくは次章に譲るが、この説明は「光の道」と同様、比較できない数字を並べている。

発電コストは単位発電量あたりの費用でみる。稼働率が高い原発は、数十兆円の費用増もlkWhあたりでみると数円程度。高く見積もっても原発の発電コストは十数円だ。
 
逆に、再生可能エネルギーは稼働宅が低く発電量が小さい。3500万kWの再生可能エネルギーの年間発電量は約400億kWh。

日本の総発電量の約4%に過ぎず、3割を担う原発の代替にはならない。

また、孫氏は8000万kW導入時の電気料金上昇を3500万kWから比例計算で求めているが、これは違う。

数千KWを超えて不安定な再生可能エネルギーを導入すると、送電網に数兆~数十兆円規模の投資が必要だからだ。

発電量が小さいためlkWhあたりでは、約5~20円程度の上昇となる。設備の価格下落を見込んでも、発電コストが20円近辺に張り付いてしまう。
 
原発との比較を恣意的に行って自然…以下続く。
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電田と通信に共通する孫正義商法 WEDGE編集部…wedge9月号から。

2011年09月13日 20時18分30秒 | 日記
7月28日、ソフトバンク第1四半期決算説明会。孫正義社長は自然于不ルギー事業となると俄然熱くなった。
 
「たった一本の法律がないために、日本はどれほど国力を落としているか。長期的にみれば自然エネルギー以外に解決策はあるのか? 必ず世界はそこへいく。流れがみえているのに、技術もあるのに、政治と官僚がみえていない。枠組みを作って呼び水になりたい」 孫氏が言う、一本の法律とは再生可能于不ルギー特別措置法のこと。太陽光や風力などの再生可能エネルギーで発電された電気を電力会社に通常より高い固定価格で長期間買い取らせるというものだ(以下、全量買取法案)。
 
「菅の顔だけは見たくないという人が国会にはたくさんいる。本当に見たくないのなら、早くこの法案を通したほうがいい」(6月15日、国会議員らによる于不ルギーシフト勉強会)
 
弾けんばかりの笑顔が何度もテレビで流れたが、菅首相のこの発言で全量買取法案は特例公債法案と並ぶ最重要法案にいきなり格上げされた。ゲスト講演した孫氏は「あと10年くらい(首相を)続けて」とエールを送った。
 
ソフトバンクの社長室には元民主党国会議員の嶋聡氏や、荒井聴二几国家戦略大臣の子息、荒井優氏がいる。孫氏は政治家との会合を積極的にこなした。民主党の復興ビジョンチーム会合(4月20日)、菅首相と会食(5月14日)、細川護煕元首相が議長を務める「新生会議」(19日)、参議院行政監視委員会(23日)、関西広域連合委員会(26日)。その活動は、35人の知事を巻き込む「自然エネルギー
協議会」の設立として実った。

杜撰な根拠で世論誘導
 
5月8日発売の月刊誌『世界』(岩波書店)。「東日本にソーラーベルト地帯を」との寄稿で、孫氏は米国ではすでに太陽光と原子力の発電コストが逆転していることを示した(左上図)。
 
原典を調べた秋元圭吾・束京大学客員教授(地球環境産業技術研究機構・システム研究グループリーダー)は、疑問点が多いと指摘する。
 
まず原典は核廃棄物を問題視するNPOが研究者に発注した報告書で、査読を受ける論文ではない。

原子力の発電コストは2010年にかけて急上昇しているが、その部分にだけ根拠の乏しいメディアの推計値を用いている。

決定的なのは太陽光の発電コストに補助金が含まれていないことだ。これらを補正すると、原子力の発電コストは…以下続く。
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世界変える中国の「金融力」…日経夕刊3面から。

2011年09月13日 20時04分40秒 | 日記
米同時テロ10年の記念式典から1日明けた12日。ウォール街は普段の顔を取り戻し、ダウエ業株30種平均は反発。欧州の財政・金融不安を背景にほぼ終日マイナス圏にあったが、引け間際に一気に上昇に転じた。
   -   ―
「中国がイタリアに救いの手をさしのべる」との観測が買い材料。中国投資公社(CIC)の楼継偉会長が先週末、ローマでイタリアのトレモンティ経済・財務相らに会ったとの報道が伝わり、中国がイタリア国債や基幹企業に投資するとの期待が高まった。
 
イタリアは、公的債務残高が国内総生産(GDP)の120%と欧州内でギリシヤに続く。国債金利は急上昇しており、わらをもつかむ思いでの中国頼みといえる。
 
もっとも、トリシエ欧州中央銀行(ECB)総裁が域内の銀行に無制限の資金供給を行うと表明するなど、欧州の危機はイタリアにとどまらない。民間では苦境にある企業が中国に投資を請う動きが目立つが、国家レベルで中国に救いを求める動きが相次ぐ可能性も否定できない。中国はフィナンシャルパワー(金融大国)としての存在感を着実に高めつつある。
 
金融力を超大国としての力の重要な源泉とみる米国とウォール街の警戒は想像に難くない。
 
金融危機さなかの2008年秋、中国は米モルガン・スタンレーヘの投資に意欲を示したが、金融分野での中国の影響力増大を米政府や金融界有力者が警戒。「これが三菱UFJフィナンシャルーグループとの提携の伏線になった」と事情を知る関係者は証言する。
 
同じころ中国は小国コスタリカに対し、同国の国眼を買う代わり台湾との国交を断つよう要求。米国は「中国は金融力を国際政治の武器にしようとしている」と身構えた経緯がある。
 
その米国ですら米国債の最大の保有者となった中国には遠慮気味。イタリアやギリシヤが同じ立場に置かれれば一段とむげにしにくいだろう。
 
同時テロと同様、金融危機は世界を変えた。第2次大戦後、欧州復興ヘマーシャル・プランを打ち出し、その奇貨としてドルの覇権を確実にした米国。金融の力と怖さを熟知する「斜陽の超大国」の、歯ぎしりが聞こえてきそうだ。

(ニューヨーク=西村博之)
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イタリア 中国に国債購入依頼 両国で相次ぎ会談…日経夕刊3面から。

2011年09月13日 19時54分20秒 | 日記
財政危機からの脱出を目指すイタリアが、中国に国債の大量購入や戦略企業への投資を働き掛けている。中国投資公社(CIC)の楼継偉会長は先週、代表団を率いてローマを訪問。トレモンティ財務相らと会談した。イタリア側もその前週に北京に高官を派遣し、CICや中国国家外為管理局(SAFE)関係者と会談している。
 
公的債務残高が国内総生産(GDP)の120%と、欧州域内ではギリシャに次ぐ高さのイタリアの国債利回りは上昇の一途をたどっている。

かつて中国による欧州「逆植民地化」への懸念を表明したトレモンティ財務相だが、欧州金融安定基金(EFSF)の強化が難航し、欧州中央銀行(ECB)による国債購入が期待できない中で、新たな資金繰りを模索せざるを得ない。
 
イタリアの抱える1兆9000億ユーロの債務残高の何割を中国が保有しているかは不明だが、ある高官はフィナンシャル・タイムズ紙に約4%と打ち明け。た。
        
(13日付)=英フィナンシャル・タイムズ特約
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戦争・不況疲れ果てた帝国 米同時多発テロ10年…今朝の朝日2面から。

2011年09月13日 05時57分24秒 | 日記
アメリカ総局長 立野純二
 
米国は11日、同時多発テロから10年を迎えた。オバマ大統領は記念講演で、「戦争の10年」から「平和の未来」へ針路を取ることこそが米国の強さを表すと表明し、対テロ戦争に明け暮れた歳月を過去のものとする決意を示した。
  
「果てしない永遠のような10年だった」とバイデン副大統領は言う。戦争と不況。世界史の歯車を回してきた二つの波動がこれほど凝縮された10年はない。戦争の引き金はテロではあったが、その事件を国際動乱に拡大したのは米国自身の意思とこぶしだった。
 
思えば、覇権国・米国が20世紀を制した戦略はこの間にことごとく破綻した。冷戦期さながらに敵か味方かの選択を迫った武力頼みの号令。対米協調型民主主義を中東や南アジアに植えようとした野心。自由競争市場に社会をゆだねる資本主義の拡大。軍事・外交・経済の3本柱が21世紀の幕開けと共に行き詰まった。
  
失われた機会
 
9・11当時、国務省政策企画局長だった米外交問題評議会のリチャード・ハース会長は、この10年の最大の損失は 「失われた機会」だと説く。事件直後、日頃は米国に厳しいフランスのルモンド紙までが「我々はみな米国人だ」との社説を掲げ、世界が平和の希求心を共有した瞬間―。
  
「21世紀の新しい協調的な世界秩序を築く千載一遇の歴史的好機」を、台無しにしてしまったと悔やむ。イラク戦争でたもとを分かった米欧の溝は修復されることなく、やがて「リーマン・ショツク」後の金融危機で先進国は一気に対外政策への関心を失った。
 
いまの世界の風景は、借金にまみれ、傾きかけた米国と西欧の古城の周りで、中国、インド、ブラジルなど新興国が、つち音軽やかに築城を競う図だ。長らく荒れ地だった中東では民衆革命の花々が咲き始めているが、その幹はアラブの大地に根ざし、米欧の水とは無縁の芽を吹いている。
 
いま、米国内では、帝国の盛衰論に関心が寄せられている。陰る米国パワーを中国がしのぐ日はいつか、という議論だ。国務省のカート・キャンベル次官補は最近の講演でこう語った。「米国は9・11により中東に遠回りしてしまった」。もっと早くから21世紀の基軸地域となるアジアに神経を注ぐべきだったとの反省が込められている。
  
強い日本渇望
 
米国の「失われた10年」を思う時、現代史での日本の不在を嘆かずにはいられない。自衛隊イラク派遣など米国追従の足跡でしか9・11を語ることができない日本なのに、米国がアジアへ視線を注ぐ今は、同盟深化の演出にも苦しむ混沌ぶり。

「強く安定した日本を米国は渇望している」(ハーバード大学のジョセフ・ナイ教授)とは、同盟国と秩序管理の分担をせざるを得
ない米国の本音だ。
 
星条旗が全米で揺れた11日も、米国内は報復テロの厳戒が続いた。米国人の心のわだかまりは消えていない。11日付ワシントン・ポスト紙が報じた世論調査によると、今も9・11を思うたび「怒り」が湧くと90%が言う。だが、長い消耗戦で米国は自身も世界も疲れ果てさせた。
  
「戦争とは高い報いを払うものであり、国に仕える精神は栄光に満ちてはいるが、戦争そのものは輝かしくはない」。

戦時体制から経済の復興体制へかじを切るオバマ大統領の11日の講演は、米軍最高司令官としては異例の発言だ。それでも会場を埋めた人々は総立ちの拍手を送った。
 
後世の歴史家は、米国の衰退の起点は、9・11後の失政にあったと評価する結果になるのか。

それとも再び21世紀の覇権国として盛り返すのか。未曽有のテロから10年、米国の戦いは内なる再建へ舞台を移す。
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例えば、鶴見たいじんの本「不逞老人」は、全編を通して…。

2011年09月13日 03時45分56秒 | 日記
たいじんには、怒られるかもしれないが…芥川が2006年1月に、思い余って、当時のエール大学学長だったレビン氏宛てに、メールした、拙い芥川の英文の正しさを証明している、芥川の、「文明のターンテーブル」、の正しさを証明してくれているのである。
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10兆円の基金増額 日銀、企業心理に配慮…日経9・12夕刊3面から。

2011年09月13日 02時52分57秒 | 日記
8月決定会合の要旨

「インパクトある金額」に
 
日銀は12日、8月4日に開催した金融政策決定会合の議事要旨を公表した。複数の政策委員が円高の進行について「企業マインドを大きく悪化させる可能性かおる」と指摘した。先行きのさまざまなリスクを念頭に、資産買い入れ等の基金は「インパクトのある金額」の増額が適当と判断し、10兆円増額という追加金融緩和を決めた舞台裏が明らかになった。
 
円高については、複数の委員が「東日本大震災に伴う供給面の制約を克服しつつあるこの時期に円高が進むことは、企業マインドを大きく悪化させる可能性かおる」と指摘。別の委員からも日本経済の成長期待の低下につながる可能性があるとの懸念が出た。
 
その上で、震災からの立ち直り局面から持続的成長経路への移行をより確かなものにする観点から、長めの金利低下やリスクプレミアムの縮小を促すために基金を増額する必要があると判断。「この時点で十分な緩和を行うという日本銀行の政策姿勢を明確に示す観点から、インパクトのある金額とすることが適当」との見解で一致した。
 
日銀は金融政策決定会合の日程を当初8月4~5日の2日間で予定していた。しかし、米国の債務上限の引き上げを巡る調整が難航したことなどから、円高が進行。迅速な決定が「為替・金融資本市場の安定を確保し、企業マインドの下振れを防ぐ点から重要」(白川方明総裁)として開催日程を1日に短縮した。
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スイス通貨高抑制に本気…日経、9・12、夕刊5面から。

2011年09月13日 02時08分35秒 | 日記
「このスイスフラン高抑制策のどこが本気なんだ」。8月中旬、店頭外国為替証拠金(FX)取引会社マネーパートナースのセミナーに参加したある投資家はたかをくくっていた。スイス当局は利下げや量的緩和策の拡充を打ち出していたが、通貨フランはなお高止まり。当局の「本気」を信じられなかった。
 
しかし今月6日、スイス国立銀行(中央銀行)はフランの対ユーロ相場に1ユーロ=1・2スイスフランの上限を設けると発表した。上限を超えた場合は「無制限で介入する」という異例の宣言で示した本気度合いは効果てきめんだった。フランは対ユーロはもちろん、ドルや円に対しても急落した。
 
突然の決意表明にFX業界では「かなり多くの損失限定の強制決済(ロスカット)が発生した」(FX会社)。だが持ち高を手放した人以上に、フランを一段と買い増した個人投資家が多かった。
 
東京金融取引所の「くりっく365」では同日のフラン買い建玉が前日の3倍近くに跳ね上がった。店頭FXの外為どっとコムでも、買い比率が約80%となり、通常の比率が完全に逆転した。
  
「1スイスフラン=90円前後に置いていた指し値注文が自動的に発動した」(スター為替証券)ことも買い急増につなかった。

フランの「下値買い」注意

将来のフラン高を見込んだ「逆張り」の典型例だ。
  
「下値で買って上値で売る」。単純明快で個人に好まれる「逆張り」も、昨今のフラン・円相場ネはややリスクが高いと目る為替関係者は多い。
 
今回のフラン高抑制策は、日本の円売り・ド心買い介入のように一時的な措置ではない。フラン相場は対ユーロで事実上固定されるため、円がユーロやドルに対して下蓬しない限り、対円ではト昇しない。
 
むしろ「債務問題を洵えるユーロの下落とともにフランも下落する」(豊商事の大倉孝シニアFXストラテジスト)との読みが多い。

割安・割高感だけに頼らず、各国の経済情勢を踏まえた持ち高構築が欠かせない。
 (日経QUICKニュース)

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日本ブランドは世界の垂涎の的…9・19、週刊アエラから。

2011年09月13日 02時00分35秒 | 日記
この、コラムは、芥川が言い続けている事…日本を作っているのは、たった3万人なんかじゃない。
99%の労働者が日本を作っているのだ、ということを、証明してくれている。


引き続きシアトルからです。
 
日本にいると、日本はすでに韓国、中国に追いつかれ、落ちぶれる一方で、アメリカでもトヨタよりヒュンダイが、ソニーよりLGがどんどん売れている……という話をよく聞きます。これは完全に的はずれですが、テレビや新聞などで専門家と称する人がしたり顔で語るので、何となくそう思っている方も多いはず。
 
はっきり言いますが、状況はまったく違うのです。
 
自動車、テレビ、パソコンなどは、今やどこでもつくれるものなので、そこで勝負をするなら、徹底的な価格競争をするしかない。事実、ヒュンダイもサムスンも、みんな徹底的な価格競争で消耗戦を展開し、全米でシェアを競っています。そこに残る利益はいかほどのものか?
 
しかも、実際に購入した後の商品満足度やクレームの少なさなどのデータを見ると、引き続き日本製品がトップを独占。要するに、低価格商品のシェアを「安かろう悪かろう」製品にとって代わられただけです。そしてそれは、「日本=Japan」が、「高級ブランド」としてアメリカで定着したことの裏返しです。
 
とにかくアメリカでは、日本製であることが「クール」であり、寿司を含めた和食に始まり、ありとあらゆる日本的なものが大人気です。私の親友の回転寿司チェーン「BLUE C SUSHi」は、シアトルで連日大行列の人気店ですが、寿司だけではなく、むしろ店内に流れている原宿や渋谷などで撮影してきたビデオが大人気です。
 
そう言えば最もニューヨーク的と言われる、あのウディーアレンの映画でも、マンハッタンの町中で恋人同士が待ち合わせる最高におしゃれな場所は、ユニクロでした。
 
日本ブランドの根底にあるものは「おもてなし」の精神。NASAの方に伺うと、宇宙ステーションにおいても、日本製の器具は大変便い勝手が良いと、世界の宇宙飛行士の垂涯の的なのだそうです。もはや日本そのものがブランドであると、再度申し上げておきたいと思います。

ぐっち-さん◆1960年東京生まれ。モルガン・スタンレーなどを経て、投資会社でM&Aなどを手がける。
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芥川がテレビに対して言及し続けて来た事の正しさについて…ゴダールからの証明。

2011年09月13日 01時53分47秒 | 日記
芥川がテレビに対して言及し続けて来た事の正しさについて。

ジャン・リュック・ゴダールからの証明。

映画やテレビはもっと、地方の新聞……地方の小さな新聞のようなものになるべきです。ここの学生たちも……諸君も、自分たちのための新聞を発行していますが、大学のための小さな新聞を発行している人たちというのは、《この新聞は世界中に普及されるべきだ》などとは考えないものです。その新聞は大学のなかで読まれるべきものだということを受け入れているわけです。私が思うに、映画もまた、まさにそうあるべきです。

もちろん、なかにはすべての人のための映画というのもあっていいでしょう。でも映画のよくないところは、どの映画もみな、出発点においてすでに、すべての人に見せることを目的としているというところにあるのです。

そしてそのために、私か思うに、しばしばきわめてよくない結果におわり、人々になにも理解されないということになるのです。

ゴダール 映画史1 p149から抜粋。
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中国が、共産党一党独裁の国家で在り続ける事は、逆説的に言えば…。

2011年09月13日 01時38分49秒 | 日記
芥川は、勝手に、リチャード・マグレガー氏の「中国共産党」に対して、次回の、ノーベル文学賞を与える(笑)

この本の中の以下の一節は、35年超に渡って、内向きの「政治とカネ」をやり続けて来た、たった3万人の人間たちが、逆立ちしても書けない、言及できない、point of view が在るのだ。

中国が、共産党一党独裁の国家で在り続ける事は、逆説的に言えば、日本の痴呆テレビの20年超、たった3万人に依る、「おためごかし」、の35年超を救い続けて来たのである。


以下は、リチャード・マグレガー「中国共産党」p115から抜粋。

しかし陳元のこのプロレタリア風の風貌は、彼の娘、暁丹の好みではなかったようだ。 
父と違って海外での教育を許された彼女は、アメリカのデューク大学で学び、二〇〇六年一一月にはパリの「クリヨンボール」で中国を代表して社交界デビューした。

毎年行われる「デビュタント・ボール」〔社交界デビューする伝統的な舞踏会〕は、ヨーロッパの名門貴族や多国籍企業の経営者、ハリウッドスターなどの子息子女が参加するのが通例だ。

だがこの年には、世界経済の新たな牽引力となった中国共産党の代表として、陳元の娘が華々しく舞踏会デビューを飾った。

デビューする男女はみな高級なオートクチュールを借りてめかし込み、陳元の娘もアズディン・アライアのピンクのコットンドレスで着飾っていた。そのドレスはもし購入するなら、父の給料の数力月分か消えてなくなる金額だ。そんな彼女の社交界デビューは、陳一家の隆盛ぶり、そして中国共産党の成り上がりぶりを見事に象徴していた。
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