文明のターンテーブルThe Turntable of Civilization

日本の時間、世界の時間。
The time of Japan, the time of the world

リチウムイオン電池の世界出荷 日本勢、初の首位転落…日経新聞9月2日12面より

2011年09月02日 16時53分23秒 | 日記
4~6月震災影響、韓国に抜かれる

調査会社のテクノ・システム・リサーチ(東京・千代田)は1日、携帯電話やノートパソコンなどに使われるリチウムイオン電池の2011年4~6月期の世界出荷実績を発表した。

日本勢は33・7%と1~3月期に比べてシェアを4・3ポイント落とした。東日本大震災による部材調達難が響いたためで、韓国勢に初めて首位の座を明け渡した。

電池の最小単位であるセルの個数で集計した。韓国勢は低価格攻勢で携帯電話向けなどで販売を伸ばし、シェアを同4・9ポイント上昇の42・6%とした。世界トップのサムスンSDIはシェア25・3%と同4・3ポイント上昇。3位のLG化学は同O・7ポイント上昇の17・3%だった。

一方、日本勢では世界4位のソニーが生産子会社や主要部材メーカーが被災した影響で7・9%とシェアを2・5ポイント落とした。2位の三洋電機も同1・4%低下して18・4%となり、親会社のパナソニック(4・6%)との合計値が初めて韓国サムスンSDIを下回った。

7~9月期は日本勢の生産体制がほぼ回復したが、「韓国勢や中国勢には価格競争力で劣っており、10年に40%あったシェアの回復は厳しい情勢」 (山本連三マーケティングアナリス古。今後は海外生産を拡大するなどのコスト改善策を迫られそうだ。

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仙台のホテル跡NHKに売却 東京海上HD系…日経新聞9月2日13面より

2011年09月02日 16時29分27秒 | 日記
東京海上ホールディングス傘下の特定目的会社は仙台市中心部に所有するホテル仙台プラザ跡地をNHKに売却した。NHKは隣接地も含めて35億円を投じて取得した約5500平方メートルの敷地に、仙台放送局を移転・新築する。

既存の建物を解体後、2014年度に着工、18年度の運用開始を目指している。

8月30日付で土地と建物の売買契約を結んだ。ホテル仙台プラザは1888年創業の東北有数の名門ホテル。営業不振と震災被害により3月13日で閉館した。仙台市内の一等地にあるため、跡地利用が注目されていた。
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石炭火力発電所台湾で3基受注 三菱重工…日経新聞9月2日13面より

2011年09月02日 16時23分08秒 | 日記
三菱重工業は1日、台湾のエンジニアリング大手の中鼎工程(CTCI)と共同で、台湾電力が計画する出力80万キロワットの石炭火力発電所3基を受注したと発表した。

台湾で合計240万キロワットの出力規模の火力発電所の受注は最大規模となる。受注額は明らかにしない。

台北市近郊にある台湾電力の林口火力発電所に新設する。1号機は2015年11月に稼働予定。
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アシックス ブラジルに旗艦店 南米初W杯見据え需要開拓…日経新聞9月2日13面より

2011年09月02日 16時15分45秒 | 日記
アシックスは1日、ブラジルのサンパウロにスポーツ用品の旗艦店を開いた。主力のランニング関連用品を中心としてスポーツウエアやシューズを販売する。

東京・銀座や米ニューヨークなどに続く7店目で、南米での出店は初めて。2014年開催のサッカーワールドカップなどを控え、スポーツ用品の需要が伸びると判断した。

「アシックスストアサンパウロ」は、延べ床面積は約410平方メートル。初年度に216万ドル(約1億6600万円)の売り上げを目指す。日本の店舗にもある足形計測機などを設置する。
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キューピー 60億円投じ研究所 日本水産 都内に拠点を集積…日経新聞9月2日13面より

2011年09月02日 16時04分47秒 | 日記
「機能性商品」の開発強化

食品大手各社が研究開発強化に動き出す。キユーピーは2013年に60億円を投じて研究所を拡大。日本水産は分散していた研究開発部門を集積した拠点を新設した。

小売りが力を入れるプライベートブランド(PB=自主企画)商品との競合が激化するなか、栄養など付加価値を高めた商品の開発が欠かせないと判断。

研究開発の基盤整備で差異化を図り、価格競争から抜け出したいとのメーカーの思惑がうかがえる。キユーピーは60億円を投じて13年夏に東京都調布市の仙川工場跡地に研究所を移転する。収容規模を現在の約9000平方メートルから約1・5倍に広げ、研究員数も増やす方針だ。新商品や調理メニューの研究開発を加速する狙い。11年11月期は研究開発費を前の期比1割弱増やす。

具体的には、簡便に本格的な料理を作れる総菜調味料や、主力のマヨネーズ類と組み合わせて売り込むサラダ、業務用の半熟風卵など卵加工品、介護食といった商品を想定している。また美肌効果があるとされるヒアルロン酸は中国や韓国でも販売に力を入れており、国内でも配合商品の新規開発を急ぐ。

日本水産は4月、東京都八王子市に約50億円を投じて研究開発拠点を新設し、都内に分散していた研究所や商品開発などの部門を一ヵ所に集積した。関連部門の交流や連携を強めて、生活習慣病を防ぐとされるエイコサペンタエン酸(EPA)をイワシから抽出・精製する技術などを活用した、機能性の高い食品の開発や市場投入を急ぐ。

明治ホールディングスは傘下の明治製菓と明治乳業を4月に統合したのに合わせて、研究開発体制を再編した。2社に分散していた菓子・アイスクリームや健康・栄養関連食品の開発組織をそれぞれ一本化。

互いのチョコレートや乳製品のブランド、栄養補助食品や乳酸菌食品などのノウハウを融合させた新商品の開発に乗り出す。
世界展開を見据えて研究開発を強化するのはキリンホールディングス。シンガポールの子会社に今春、商品開発担当の技術者を派遣した。

東南アジアの清涼飲料市場の開拓に向け、地元の嗜好やニーズをくみ取れる研究開発機能を現地に整える狙いで、今後さらに人員を増やす。

東日本大震災の影響もあり食品分野では消費者の節約志向が根強い。定番商品は特売対象にされて店頭価格が低く抑えられるうえ、小売りのPB商品との競合も加工食品から飲料にまで広かっている。

成長著しい新興国など海外の市場進出を見据え、世界の食品大手や地元メーカーと差異化できる独自性の強い商品開発が急務になっている。
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太陽電池 変換効率向上へ研究開発進む…日経新聞9月2日27面より

2011年09月02日 15時22分41秒 | 日記
エネルギーと技術 文中黒字化は芥川。

太陽光発電は、環境負荷が小さく、国内のエネルギー自給率を高められる発電技術としてこれからの大規模な普及が期待されている。同時に、海外競争力を持つ産業として成長させるため活発な技術開発が行われている。

現在の技術開発の課題の中では、エネルギー変換効率を現状の14~18%からさらに高めることが特に重要になっている。

新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が2009年に公表した技術開発指針「太陽光発電ロードマップ」には、20年に変換効率で20%を、50年には40%を目指すとある。これが実現すれば同じ出力の太陽光発電に必要となる面積は現在の8割から4割になり、価格低下に加えて狭い屋根などへの設置も可能になる。

現在、主流のシリコン半導体は理論的には最大の変換効率が27%である。研究レベルで世界最高の変換効率は24%と限界が見えている。従って、別の化合物半導体による太陽電池の開発に加え、複数の材料を積層させた「タンデム型」、微細な半導体粒子を使う「量子ドット型」、太陽光をレンズで集める「集光型」などが開発中である。

現在、3キロワットの出力を持つ太陽光発電は新築住宅であれば約90万円(補助金が利用できると約75万円)で設置可能である。今後の研究開発で将来、日本の住宅の大半に太陽光発電が設置されるようになるだろう。

一方、50~100年後に向けては、現在のような小型分散の太陽光発電だけではなく、大規模太陽光発電所(メガソーラー)の導入も検討されている。太陽光発電はその出力変動により電力網が不安定化するのを緩和する必要があり、メガソーラーではその制御を集中的に行いやすい。

一方、デメリットも多い。設置場所から家庭への送電ロスが生じることや、メンテナンスは必要であるものの継続的な地域雇用につながりにくいこと、広範な土地とその土地代が必要であることなどである。そのあり方については慎重な議論が必要であろう。

(九州大学教授 古山通久)
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日本へ資金流入3倍 円相場押し上げ…日経新聞9月2日5面より

2011年09月02日 15時01分18秒 | 日記
1~8月19.8兆円短期国債に集中

海外から日本への資金流入が加速している。海外投資家による日本の国債や株式などの買越額は1月~8月27日までの累計で19兆7911億円に上り、前年同期の3・1倍に膨らんだ。欧米の財政問題や景気減速への懸念がくすぶるなか、日本が逃避資金の受け皿となり、円相場を押し上げる構図が鮮明になっている。

財務省と日銀の統計によると約19・8兆円の買越額のうち9割は債券で、残り1割が株式。債券のうち大半は償還期間が1年以内の短期国債 (国庫短期証券)だ。

株式は7月まで買い越し傾向が続いていたが、米国の景気減速の懸念などから「株式などリスク資産を手放し、短期国債にシフトする『質への逃避』が強まっている」(第一生命経済研究所の熊野英生首席エコノミスト)という。8月は海外投資家が株式を約1・4兆円売り越しているが、債券を含めた全体では4・2兆円の大幅な買い越しだ。

資金流入の状況を国・地域別でみると、英国が1~6月の上半期で29兆8115億円と突出している。中東のオイルマネーや外貨準備の分散を進める中国など新興国の資金が、英国の金融機関を通じて日本の債券に流入しているという見方が市場では多い。

景気の不透明感を背景に米連邦公開市場委員会 (FOMC)がさらに追加の金融緩和に踏み切れば、日本への資金流入が一段と拡大する可能性もある。


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76円前後の円高半年続けば 中小企業8割が減益 経産省調査…日経9月2日5面より

2011年09月02日 14時54分35秒 | 日記
文中黒字化は芥川。

外国為替市場で1ドル=76円前後の円高水準が半年続けば、中小企業の約8割が減益を予想していることが経済産業省の調査で分かった。取引先からの値下げ要請や、海外企業との競争激化を懸念する声が強い。この水準が続けば、3割近い中小企業が海外生産を増やす考えで、国内産業の空洞化懸念が一段と強まっている。

調査は19日の海外市場で円相場が戦後最高値をつけたことを受け、8月22~26日の間に、中小企業93社(製造業83社、非製造業10社)を対象に行った。

経産省の聞き取りでは「大手は部品の現地調達に急速に動いている」(精密部品製造業)「海外生産の拡大、コスト削減しか手段がないが、限界がある」(汎用機械器具製造業)などの声があがった。

現在は多くの企業が経営努力によるコスト削減や取引の円建て化で対応している。ただ、半年以上現在の水準が継続した場合は海外生産比率を増やすと答えた企業は28%、生産工場や開発拠点を海外移転するとした企業は17%だった。

外国から直接海外進出の誘致を受けた中小企業は13%だった。同様の調査では、大企業の18%が誘致を受けたと回答している。大企業が生産拠点を海外に移せば、中小でも海外生産を増やす動き一が一層強まる可能性がある。

国別では、中国を中心にアジア諸国から誘致を受けた企業が多かった。
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ブラジル、2年ぶり利下げ 来年の物価動向焦点に…日経新聞9月2日9面より

2011年09月02日 14時43分58秒 | 日記
最低賃金上げでインフレ圧力

中央銀行が2年ぶりの利下げを決めたブラジルで、2012年の物価動向が経済運営の焦点に浮上してきた。

最近の消費者物価の上昇が落ち着いてきたことが利下げ決定の根拠の一つだが、12年は賃金相場に大きな影響を持つ最低賃金の13%超の引き上げが見込まれ、インフレ圧力が再び強まる。このため金融緩和に踏み切った中銀に対し、政府は財政引き締めを維持する方針だ。

「世界経済を巡る混乱がブラジル国内にも影響し、最近の減速傾向に拍車をかける」。ブラジル中銀は利下げを決めた8月31日の声明でこう指摘。そのうえで「こうした状況下では、インフレのリスクは軽減される」と結論付けた。

10月の次回の通貨政策委員会以降も、利下げは続くとの見方も浮上している。

■賃金は毎年改定 

しかし、12年にはインフレ圧力が高まる公算が大きい。ブラジルでは、最低賃金を前々年の実質経済成長率と前年のインフレ率を基準に毎年改定する仕組み。10年の成長率が7・5%と高かったことに加え、11年のインフレ率も6%超が確実だ。このため、12年の最低賃金は13~14%の引き上げが避けられない。

ブラジルで国内総生産 (GDP)の6割を占める消費は、最低賃金の上昇と連動している中間層の所得増がけん引して拡大してきた。このため12年は、賃金相場上昇の影響を受けやすい家事サービスなどの直接的な価格上昇に加え、消費の拡大がインフレ加速の一因となる可能性もある。

■政府は引き締め姿勢 

こうした事態を見越し、政府は財政の引き締め姿勢を強調。物価上昇の心理的な芽を摘むことに腐心している。
マンテガ財務相は中銀の利下げに先立つ8月29日、中央政府の基礎的財政収支の11年の黒字目標を、100億レアル(約4800億円)増額すると発表した。GDP比ではO・3%程度の上積みになる。インフレ圧力を緩和し、金利の引き下げ余地を確保する狙いだ。

ブラジルの景気は消費が底堅いものの、通貨レアル高などの影響で自動車や鉄鋼業などで減速感が広がっている。2日に発表される4~6月期のGDPの伸び率も前期比O・7%程度とする予想が一般的で、同1~3月期の1・3%から減速する見通し。

ただ現時点では、政府は08年の世界金融危機の際に実施したような減税による消費喚起には否定的だ。中小企業向けの融資制度の拡充による設備投資の促進など、供給サイドを刺激する政策を中心に景気を下支えする考えだ。

(ボゴタ=檀上誠)

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"Sprawl II (Mountains Beyond Mountains)" by Arcade Fire

2011年09月02日 14時27分30秒 | 日記
今直ぐ、芥川が、読者の方々に、贈りたい曲。

芥川は涙が流れて止まらなかった。

"Sprawl II (Mountains Beyond Mountains)"

They heard me singing and they told me to stop
Quit these pretentious things and just punch the clock
These days my life, I feel it has no purpose
But late at night the feelings swim to the surface

'Cause on the surface the city lights shine
They're calling at me, come and find your kind
Sometimes I wonder if the World's so small
That we can never get away from the sprawl
Living in the sprawl
Dead shopping malls rise like mountains beyond mountains
And there's no end in sight
I need the darkness, someone please cut the lights

We rode our bikes to the nearest park
Sat under the swings and kissed in the dark
We shield our eyes from the police lights
We run away, but we don't know why

On the black river, the city lights shine
They're screaming at us, we don't need your kind
Sometimes I wonder if the world's so small
That we can never get away from the sprawl
Living in the sprawl
Dead shopping malls rise like mountains beyond mountains
And there's no end in sight
I need the darkness, someone please cut the lights

They heard me singing and they told me to stop
Quit these pretentious things and just punch the clock
Sometimes I wonder if the world's so small
Can we ever get away from the sprawl?
Living in the sprawl
Dead shopping malls rise like mountains beyond mountains
And there's no end in sight
I need the darkness, someone please cut the lights
I need the darkness, someone please cut the lights
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府の被災地修学旅行費支援 3県の22学校決定…朝日新聞9月2日27面(大阪版)

2011年09月02日 14時15分08秒 | 日記
府は8月31日、東日本大震災で被災し修学旅行を中止した東北3県の中学、高校22校に、生徒1人当たり最大10万円を支援し、大阪への修学旅行に招待すると発表した。

府民の寄付でつくった避難者支援基金から支出するが、全額支援できるのは8校にとどまった。橋下知事は「できれば全校に全額支援したい」と追加の寄付を呼びかけた。

府に申し込みがあった35校の中から、太平洋沿岸部で津波の大きな被害を受けた岩手県の中高各2校、宮城県の8高校、福島県の10中学校を選んだ。生徒数は計2506人。1日以降、順次関西を訪れ、大阪に1泊以上宿泊する予定。

府によると、基金残高は1億1千万円。22校に全額支援するには約6千万円足りず、14校は費用の半額程度しか支援できないという。

寄付の振込先は「りそな銀行大手支店 普通0048904」、口座名義は 「大阪府被災者支援金口座」。問い合わせは府危機管理課(06・6944・6652)へ。(富田祥広)
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戦闘機 新興国が「上客」 米欧、産業維持へ売り込み…日経新聞9月2日9面より

2011年09月02日 11時41分02秒 | 日記
経済成長が続く新興国で新型戦闘機を100機以上と大量に導入する計画が相次ぎ、財政難から自国向け販売が伸びない米欧メーカーが契約獲得へしのぎを削っている。開発・製造を継続しないと戦闘機に関わる技術力を維持できないため、先進国は自国の防衛産業の基盤を維持する目的で新興国向けの輸出を奨励。大型商談の成約が続けば、世界の軍事バランスにも変化を及ぼしそうだ。

軍事バランス変化の懸念も

「初めての実戦参加」--。6月下旬に開かれた世界最大級の航空機見本市「パリ航空ショー」などで、世界の防衛大手は似た宣伝文句を使っている。国連安全保障理事会の決議に基づいて3月に始まった対リビア軍事作戦では初めて実戦を経験する戦闘機が相次いだ。

対リビアに投人 

英軍は、英BAEシステムズなど英独伊スペイン4社が共同開発したユーロファイター(輸出仕様の名称はタイフーン)を警戒監視飛行で使用。

米軍は空母艦載機である米ボーイング製のFA18Gグラウラーを対地攻撃に投入した。米国は今回の作戦で空母を出動させなかったが、なぜか艦載機だけを派遣する奇妙な形をとった。多国籍軍に空軍を派遣した例がほとんどないスウェーデンが突如として、自国の防衛大手サーブ製のJAS39グリペンを作戦に参加させたのも目を引いた。

各国が自国製戦闘機の実戦への初参加にこだわったのには理由がある。ブラジルやインドなど新興国が相次いで空軍の主力戦闘機を100機以上更新する計画を持ち、欧米各国の戦闘機はその候補となっている。世界の武器商戦では、「コンバット・プルーブン(実戦で使えた)」という事実が極めて有効なセールスポイントとなるのだ。

先進国は財政難 

かつては新型戦闘機の主な買い手は資金力のある先進国だったが、近年の財政悪化に伴う防衛費圧縮で戦闘機の調達を削減・中止する国が続出。欧米メーカーにとっては新興国の大型案件はぜひとも受注したいところだ。米欧の政府も自国の防衛産業の基盤を維持するため輸出を奨励し、サルコジ仏大統領やメルケル独首相が新興国との首脳会談でトップセールスした例もある。

フランスは仏タッソー製戦闘機のミラージュを購入したカタール空軍がリビア作戦で初の実戦を経験した際、不慣れなカタール部隊を支援するため、警戒飛行任務を仏空軍が共同で行う「付き添い役」を買って出た。顧客への「アフターサービス」の手厚さを強調したのも、ブラジルやインドなどの戦闘機商戦を意識した動きだ。

米ロッキード・マーチンを中心に国際共同開発されたF35を100機導入するとしていたトルコはこのほど、対米依存を減らす狙いで欧州製戦闘機も導入する可能性を示唆。新たな潜在顧客の出現に欧州メーカーは色めきたった。

買い手側の新興国は、価格だけでなく、最新の航空戦ノウハウの習得、相手国との外交・経済面での関係強化など、様々な要素を計算に入れて機種を選定する。

インドがこのほど次期戦闘機の候補から米国製を外し、欧州の2機種に絞ったのは「米国が技術移転に慎重なのに対し、ユーロファイターが『ブラックボックス・フリー(非開示の武器技術一切なし)』を売り物にしている点などが評価された」 (防衛産業関係者)ためだ。

相次ぐ新型戦闘機の大型商談は、新興国が経済面だけでなく軍事面でも明確に台頭してきたことを示す。インドの新型機導入は隣国の中国を刺激しそうで、財政に余裕のある新興国で軍拡競争が加速する恐れもある。

一方で、中国はこのほどパキスタンに戦闘機を追加輸出することを発表。ロシアはインドと次世代戦闘機の共同開発を予定しており、一定以上の航空機技術を持つ新興国は売り手としても台頭しつつある。

(編集委員 高坂哲郎)
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ネット証券 サービス拡充 相場低迷で個人客離れ…日経新聞9月2日7面より

2011年09月02日 11時36分59秒 | 日記
個人投資家の「株離れ」が加速するなか、インターネット証券が新サービスを競い始めた。売買手数料の引き下げは限界に近づいており、独自の信用取引や発注方式の導入で取引拡大を狙う戦略だ。個人に人気のある投資信託の販売で競合先が連携する動きも出るなど、ネット証券の試行錯誤が続いている。

ネット証券が登場したのは今から13年前の1998年。それ以来、売買手数料の安さを武器に個人投資家の売買注文を野村証券などの大手証券から奪っていった。現在はネット大手5社で個人株式取引の7割以上のシェアを握っている。

それでもネット証券の経営環境は厳しい。株式相場の長期低迷で、個人投資家の株離れが進んでいるからだ。ネット5社の2010年の売買代金はピークの06年に比べて57%減と半減した。

個人取引の拡大を狙って、松井証券が10月から導入するのが新たな信用取引体系だ。決済(株券受け渡し)の仕組みを見直して、投資家が証券会社に差し入れる保証金(担保)を同日中に何度も使えるようにする。

新たなサービスを導入するのは「現在のネット証券による手数料のたたき合いには無理がある」(松井道夫社長)と判断したからだ。
実際、売買代金のパイが縮小するなかで、ネット証券の手数料引き下げ競争は激化している。

例えば100万円の取引の場合、手数料設定の完全自由化前には約1%だった料率は現在はO・05%まで下がっており、値下げで個人投資家を取り込むのは限界に近い。

ネット最大手のSBI証券も新サービスによる顧客開拓に動く。「SOR」と呼ばれる自動発注サービスを6月に初めて個人向けに導入した。東京証券取引所など既存の取引所と、証券会社内で売買注文を付け合わせる私設取引システム(PTS)の株価を比較し、投資家に最も有利な条件を示した市場に発注する仕組みだ。

PTSは取引所より手数料が安く、細かい発注にも対応できる。SBI証券の井土太良社長は 「個人投資家が、東証より好条件で株式を売買できる機会を得られるようになった」と話す。

個人の株式売買だけではなく、投信販売でシェアの拡大を狙う動きも出ている。10年度の公募投信の購入額は約63兆円となり、個人投資家の日本株の買い付け額(62兆円)を上回った。だがネット4社(投信を扱わない松井を除く)が投信販売で占めるシェアは全体の2%に満たない。

そこで、SBIや楽天、カブドットコムなどネット4社は手を組み、今年から投信の販促や専用商品の開発などで協力を始めた。11月には新たな専用ファンドを投入する。マネックスグループの松本大社長は「3年後に4社で投信販売シェア3割を目指す」と意気込む。

もっとも、個人の株式取引をネットに奪われた大手証券にとって、投信は手渡せない商品。生き残りをかけた顧客の奪い合いが激化するのは確実だ。
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韓国金融公社、初のサムライ債…日経新聞9月2日7面より

2011年09月02日 11時25分48秒 | 日記
韓国の政府系金融機関である韓国政策金融公社は、9月中に初めてサムライ債(円建て外債)を発行する。調達額は150億~200億円を見込んでいる。

バークレイズ・キャピタル証券や大和証券キャピタルーマーケッツ(CM)などが5日に投資家向け説明会を開き、今月中旬までに金利などの条件を決める。

債務問題で米欧での起債が難しくなるなか、資金調達の多様化を進める。
韓国企業では国内で外貨建て債券(キムチボンド)を発行し、ウォンに交換する資金調達が盛んだった。

だが韓国政府がウォン相場の変動を抑えるために7月からこれを制限しており、サムライ債を発行する金融機関が増えている。
韓国金融公社も、日本の債券市場が「欧米に比べ安定している」(大和証券CM)ことや、電力債の発行が止まって地域金融機関や保険会社の間でサムライ債の需要が高まっていることなどから発行を決めた。

韓国の金融機関によるサムライ債の発行額は2010年は年間17億円だったが、今年1~8月はすでに2450億円にのぼっている。
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FX、規制強化後も取引増 8月10% 円高で「逆張り」進む…日経新聞9月2日7面より

2011年09月02日 11時16分15秒 | 日記
8月からの取引規制の強化にもかかわらず、外国為替証拠金(FX)取引の利用が増えている。

東京金融取引所が1日に公表した「くりっく365」の8月の取引数量は前月比10・7%増の1227万枚(1枚は1万通貨単位)となり、5ヵ月ぶりに増加した。大幅な円高を背景に、個人投資家が外貨の反発を見込んで「逆張り」取引を進めたためとみられる。

個人のFX取引がとくに増えたのは、政府・日銀が4兆5000億円の為替介入に踏み切り、円相場が一時的に急落した8月4日。取引量は1日で146万枚と、過去2番目に多かった。

FX取引をめぐっては、金融庁が8月1日から証拠金の倍率(レバレッジ)を50倍から25倍に引き下げる取引規制を導入。当初は8月の取引量は減少するとみられていたが、実際は円高進行で個人の売買が活発になった。

通貨別には、ドル・円取引が前月比で36・8%増加。円と同様にリスクを避ける資金が流れ込んだスイスフランの取引も急増し、スイスフラン・円取引は前月の4倍以上に膨らんだ。

金融取は8月1日から人民元や韓国ウォン、インドルピーといったアジア通貨の取り扱いを開始。韓国ウォン・円取引が3万6千枚ともっとも多かった。
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