電子機器向け国内拠点は半減
パナソニックは携帯電話やパソコンなどに使う民生用リチウムイオン電池の国内工場を再編する。2012年度末までに半分の4ヵ所に集約、住之江工場(大阪市)で予定していた増産投資は中止する。
今後、国内の大型投資は見送り、中国での生産を拡大。3~4年後をめどに1~2割にとどまる中国での生産比率を5割程度に高める。製造コストを引き下げ、サムスングループなど韓国勢に対抗する。
パナソニックは国内8ヵ所で民生用リチウムイオン電池を生産してきたが、すでに守口工場(大阪府守口市)、洲本工場(兵庫県洲本市)では生産を停止している。これに加え京都工場(京都市)は閉鎖、和歌山工場(和歌山県紀の川市)は一部の基幹部品を除き生産を終了する。
工場の再編に伴って人員を削減する見通し。10年に稼働した住之江工場は、当初予定していた2期工事の実施を取りやめ、関西電力から借りている用地も返還する方向で関電と交渉に入った。住之江には総額1000億円の投資を計画していたが、2期の中止に伴い約600億円にとどまりそうだ。
パナソニックは中国で北京、無錫に続く3ヵ所目の工場を蘇州に建設中で、12年4月に完成する計画。既存工場の生産能力も高めている。総投資額は550億円。今後、安価な部材を現地で調達するなどして生産規模を拡大、製造コストを3割程度下げる。
パナソニックは環境エネルギー分野を成長のけん引役と位置付けている。リチウムイオン電池は同分野の主力製品で、年間売上高は約3千億円にのぼるが、韓国勢が急速にシェアを拡大。競争激化で収益力は低迷しており、コスト構造の抜本的な改善が急務となっている。
このため国内での民生用リチウムイオン電池増産投資を中止するが、同電池より付加価値の高いハイブリッド車など向けの自動車用リチウムイオン電池は技術流出防止の観点からも、今後も国内生産を重視していく方針だ。
パナソニックは携帯電話やパソコンなどに使う民生用リチウムイオン電池の国内工場を再編する。2012年度末までに半分の4ヵ所に集約、住之江工場(大阪市)で予定していた増産投資は中止する。
今後、国内の大型投資は見送り、中国での生産を拡大。3~4年後をめどに1~2割にとどまる中国での生産比率を5割程度に高める。製造コストを引き下げ、サムスングループなど韓国勢に対抗する。
パナソニックは国内8ヵ所で民生用リチウムイオン電池を生産してきたが、すでに守口工場(大阪府守口市)、洲本工場(兵庫県洲本市)では生産を停止している。これに加え京都工場(京都市)は閉鎖、和歌山工場(和歌山県紀の川市)は一部の基幹部品を除き生産を終了する。
工場の再編に伴って人員を削減する見通し。10年に稼働した住之江工場は、当初予定していた2期工事の実施を取りやめ、関西電力から借りている用地も返還する方向で関電と交渉に入った。住之江には総額1000億円の投資を計画していたが、2期の中止に伴い約600億円にとどまりそうだ。
パナソニックは中国で北京、無錫に続く3ヵ所目の工場を蘇州に建設中で、12年4月に完成する計画。既存工場の生産能力も高めている。総投資額は550億円。今後、安価な部材を現地で調達するなどして生産規模を拡大、製造コストを3割程度下げる。
パナソニックは環境エネルギー分野を成長のけん引役と位置付けている。リチウムイオン電池は同分野の主力製品で、年間売上高は約3千億円にのぼるが、韓国勢が急速にシェアを拡大。競争激化で収益力は低迷しており、コスト構造の抜本的な改善が急務となっている。
このため国内での民生用リチウムイオン電池増産投資を中止するが、同電池より付加価値の高いハイブリッド車など向けの自動車用リチウムイオン電池は技術流出防止の観点からも、今後も国内生産を重視していく方針だ。