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哀しきかな孤高の独り身男、さらには未婚の中高年ニートゆえ「主夫歴30年余」の自分としちゃ、調理道具の流行もまた一抹の関心事である。めったに話題にしないのだが初秋の候でもあり、ひと記事あげてみることに。
さて。お題にあげる調理はシンプルに「千切り」。外食グルメ的には別称「ツマ切り」とも。
板前稼業の御仁でもなけりゃ包丁でスタタタタタン⚡と手刻みするのも面倒で、昭和の昔から専用ツールが数多く考案されては店頭に並んだり通販されてきた。今宵は読者ご各位に、まだ見たことのない「野菜マルチカッター」を
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見ての通り、付替え式の各種カッター刃を「ボウルのふたに」パチン❕とハメて使うところが新しい。英語名「Smart Chopping and Strainer Bowl」、日本円換算で3500円程度(と簡易フードカッターとしてはチョイお高目な値段で)で売られてる。
ただ わたしなんぞに言わせてもらえば、「こんなデカい」ボウルを土台にしないと使えんのかいっ
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すぐ上の
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でもそれ……そんなスゴい機能か❔❔ 無駄に、遊んでるだけにしか見えんが。
まあ、ままごと調理
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サラダを毎日がっつり食いたがる欧米人、キッチンの広~い欧米人なら実益あるかもしれんが、この調理スペース&片付けスペースの「かさばり感」が、まだ今もって(新しモノ好きであるハズの)日本で紹介されてない「唯一最大の遅れの理由」じゃないかァ❔…と、わたしは思えてしゃーないぜよ。
とまあ、文句ばっか愚痴ってても不毛だな。顧みて現代ニッポンの「千切り器事情」を見回し、考察してみるコトとしよう。
ここでも大まかな購入動向は、①きょうびの世界的「トレンド(流行りモノ)」に飛びつくか、きのう今日に沸いた流行り❔なんぞには惑わされず ②親の代から親しまれてきた「定番ツール」を常備するか、の二大傾向が拮抗しているようだ。両者を順に概説しよう。
ケース① きょうびの世界的「トレンド(流行りモノ)」に飛びつく場合
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2019年秋時点、世界的に広く流行中なマルチ・フードカッターは上の
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ま、ぶっちゃけ冒頭にあげたカッターがボウル容器を土台にしてたのに対し、幅10センチ程度の(透明な)方形容器が宛がわれてる伝統的なフォルムだ。これだと食材のカッティングに要する「接地面積が最小限」で済み、調理スペースの節約になる。
滑り台状の"擦り切りプレート"の、刃(ブレード)の部分だけを刻みかたに応じカセット交換する方式。これが製造元の中国じゃ「最新の流行り」なのか、「刃だけ交換」という意味では冒頭の未上陸商品と共通してる。
ただ、わたし的には「刃だけ交換」には抵抗を覚える。替刃の直接の土台部分(むろん樹脂製)ごと
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したがって、1回こっきり(で刃が廃れたら捨てる)と覚悟して中国製品を買うなら、見てくれや多用途性、使いやすさの観点にも増して「構造的に耐久性のありそうなモノ」を選りすぐるべきである。個人的にお薦めなのは、下に掲げた『Ⅴ時替刃の切れるやつ』better stars 野菜カッタースライサーだ。
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一見してワカる通り、カセット刃交換という流行りの方式を採りつつも、替刃のベース面積がデカ~く取ってある。その分、長く酷使しても刃の"がっしり感(堅牢度)"に期待が持てそうだ。
ケース② 親の代から親しまれてきた「定番ツール」を常備する場合
現代のように「巷の過半が中国製」なんて時代になるバブル前の世界では、日本におけるキッチンウェアの国産比率は9割以上。あらゆる分野の工業製品が、日本人の働き手だけで賄(まかな)えていた。都市部周辺じゃ公立の小中学校が「教室数が足りない」と悲鳴をあげ、ひとクラス名簿は50名を超えた。給食には頻繁にクジラ肉。仮設のプレパブ校舎を何年も運用したが(今のような酷暑は無かったため)すし詰め児童らも無我夢中で学窓生活をしのいで行けた「エネルギッシュ日本」の全盛期❕❕である。
当時から昭和50年頃にかけ"最新の"キッチンウェアは、食べ盛りの子だくさんを抱える兼業主婦(いわゆるパート主婦)向けに、「時短できて長持ち」を理想像に創意工夫と日進月歩が目覚ましかった。
そうしたなか、定番の千切り器として定着していった商品は以下のような
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画像の左が貝印KAI、右が愛工業の人気長寿商品。前者は(今は)台湾工場への製造委託。後者は脈々と国産
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自分は中高年としての馴染みもあって断然、①流行り系よりはこの②昭和ニッポン系を推す。昭和生まれの両製品の一番の違いは「取っ手の大きさ」。男性なら貝印、女性なら愛工業を選べば無難だ。男性でも手のサイズが(ゴム手袋の)M寸以下だったり、狭い調理場で置き場に困るなら愛工業で間に合わす、というのも一考と思う。いずれを選ぼうと、刃は固定式でカセット交換しないのだから、面倒もなきゃ耐久性も◎。日々、安心して頼れるってもんだろう
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番外ケース③ 余談になるが「ブログ主の」場合は❔ と言うと…
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さて最後に……かく語るわたしが永年に渡り愛用してる「千切り器」は、以上でも語ってきた信念に基づき、上画像の
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Amazonを探す限りじゃ、令和の日本じゃ(すでに皆目)見当たらない。製造終了品かも。
製造してないとすれば、製造し終えた理由のひとつは「千切り刃の形状ゆえ」じゃないかと推察する。購入した昭和末期時分には、まだ千切り刃と言や、ご覧の
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今では小切り刃が横二列、前列と後列の交互に配されるタイプが主流になってて、この方が切る力も少なくて済むから従来型には分が悪い。かと言って新形式で刃を配列させるのだと、ステンレス1枚から斬り出して造るのは相当な手間
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全然使えるし、まだよく切れるのに捨てて買い替える気にはならない。当面、この千切り器のお世話になるだろう。
切れると言えば、前述の貝印KAI商品は「オトコ向き」と記した理由の"隠れた"理由も「露出した刃が切れ味、冴えすぎ」なことだ。指先を切って流血沙汰になりやすいため(特に)女性票が振るわず、支持率的には損をしている。同セットでなく単品仕様の高級版《関孫六シリーズ》も、同じように安全性で評価を下げてる。
記事冒頭に紹介した2種類の中国製品を「日本の女性消費者は評価しづらい」だろな、と思うのもその裏返しで(いくら最新の人気グッズでも)カセット刃を「しょっちゅう挿し換えるなんて危なっかしいじゃん」と敬遠する人が何割か、必ずやおいでだろうと思われる。
一方で、男性購入者の中には「刃物は(とても危ない
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=了=
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