引き続き、今回は文章塾のゆりかごに投稿した作品を再公開いたします。
実はこの作品、2006年1月29日投稿締切りのへちま亭文章塾、お題「「雪」または「ユキ」という言葉を含む小説」に投稿したものを書き直したものです。
文章塾のゆりかごで、「過去の作品再提出に挑戦」というお題があり、それに投稿たものなんです。
ちなみに文章塾のゆりかごでは、1回につき3作品まで投稿可能だったんですよ。
では2006年4月16日投稿締切り、題名は『また会えたね!』です!
『また会えたね!』
私は生まれ変わりを信じます。
なんでって、、
ウチでは”らぴす”という犬を飼っていました。らぴすと私達には楽しい思い出が一杯!
ウチの両親は犬も家族の一員!という精神を徹底している人たちで、旅行するにもらぴすを連れて行くし、ご飯食べる時も家の中。家族と一緒に食べる。
一番覚えているのが、小学校の運動会の時の事。私、徒競争で転んでしまったんです。すると観客席にいたらぴすが私の方に飛び出してきた。私驚いて、
「らぴす、私大丈夫だよ!」
と起き上がろうとしたら、彼は私をあっさり追い抜いて、前の子達も抜き去ってトップでテープを切ってしまったのでした。
他にも思い出は色々。
でも今、らぴすはいません。交通事故で死んでしまったんです。
その代わり、らぴすの娘の”ばりす”がいます。
私には兄と弟がいます。兄は東京の大学に行き、そこで雌の犬を一匹飼いました。正月にその犬と一緒に帰ってきました。
その間に、兄の愛犬とらぴすが交尾をしました。
兄の犬は、しばらくして東京でらぴすの子供を何匹か生みました。
丁度その頃です。らぴすが死んだのは。
悲しむ私に、兄は子犬を一匹くれました。
しばらくして、兄は東京で起きた大地震の被災者となり、帰らぬ人となりました。愛犬の行方は分かりません。
あれから一年が経ちました。家の裏山の崖の下には、らぴすの墓があります。けれど、今は雪が積もっていて見えません。弟が、墓の上に犬の形をした雪ダルマを作りました。私はあの正月に皆で撮った写真を前に置きます。手を合わせました。
瞬間、大きな音がして、らぴすの雪ダルマの上にばりすが落ちてきました。驚いた私が上を見ると、弟が心配そうに崖の上から覗いています。
まるで、らぴすがばりすに生まれ変わったみたい。
私は言いました、
「ばりす、怪我もなくて本当に良かった!今分かったよ、お前は皆の生まれ変わりなんだ!神様がくれた大切な宝物だ!」
私はばりすをギウと抱きしめました。
実はこの作品、2006年1月29日投稿締切りのへちま亭文章塾、お題「「雪」または「ユキ」という言葉を含む小説」に投稿したものを書き直したものです。
文章塾のゆりかごで、「過去の作品再提出に挑戦」というお題があり、それに投稿たものなんです。
ちなみに文章塾のゆりかごでは、1回につき3作品まで投稿可能だったんですよ。
では2006年4月16日投稿締切り、題名は『また会えたね!』です!
『また会えたね!』
私は生まれ変わりを信じます。
なんでって、、
ウチでは”らぴす”という犬を飼っていました。らぴすと私達には楽しい思い出が一杯!
ウチの両親は犬も家族の一員!という精神を徹底している人たちで、旅行するにもらぴすを連れて行くし、ご飯食べる時も家の中。家族と一緒に食べる。
一番覚えているのが、小学校の運動会の時の事。私、徒競争で転んでしまったんです。すると観客席にいたらぴすが私の方に飛び出してきた。私驚いて、
「らぴす、私大丈夫だよ!」
と起き上がろうとしたら、彼は私をあっさり追い抜いて、前の子達も抜き去ってトップでテープを切ってしまったのでした。
他にも思い出は色々。
でも今、らぴすはいません。交通事故で死んでしまったんです。
その代わり、らぴすの娘の”ばりす”がいます。
私には兄と弟がいます。兄は東京の大学に行き、そこで雌の犬を一匹飼いました。正月にその犬と一緒に帰ってきました。
その間に、兄の愛犬とらぴすが交尾をしました。
兄の犬は、しばらくして東京でらぴすの子供を何匹か生みました。
丁度その頃です。らぴすが死んだのは。
悲しむ私に、兄は子犬を一匹くれました。
しばらくして、兄は東京で起きた大地震の被災者となり、帰らぬ人となりました。愛犬の行方は分かりません。
あれから一年が経ちました。家の裏山の崖の下には、らぴすの墓があります。けれど、今は雪が積もっていて見えません。弟が、墓の上に犬の形をした雪ダルマを作りました。私はあの正月に皆で撮った写真を前に置きます。手を合わせました。
瞬間、大きな音がして、らぴすの雪ダルマの上にばりすが落ちてきました。驚いた私が上を見ると、弟が心配そうに崖の上から覗いています。
まるで、らぴすがばりすに生まれ変わったみたい。
私は言いました、
「ばりす、怪我もなくて本当に良かった!今分かったよ、お前は皆の生まれ変わりなんだ!神様がくれた大切な宝物だ!」
私はばりすをギウと抱きしめました。